12月は“寒い冬をもっと寒くする”戦慄のホラー映画だらけ 「サンクスギビング」は残虐描写がヤバそうなR18+指定

2023年12月1日 18:00


「サンクスギビング」新カット

鬼才イーライ・ロス監督が約10年ぶりに本格ホラーに挑み「これ以上の映画は撮れない。思い残すことはない」と断言する映画「サンクスギビング」が、12月29日より全国公開を迎える。同作を含め、12月は“寒い冬をもっと寒くする”戦慄のホラーが豊作だ。ゾワっとしたり、時には血まみれの光景に目を覆い、そして驚がくの展開が訪れる……!! 本記事では、今冬公開のホラー映画3選をお届けしよう。



●「エクソシスト 信じる者」(12月1日公開)

(C)2023 UNIVERSAL STUDIOS

1973年製作の名作ホラー映画「エクソシスト」の正統続編。同作より50年後の現在を舞台に、悪魔に憑依された2人の少女が呼び覚ます恐怖を描いている。

ビクターは12年前に妻を亡くし、娘のアンジェラを1人で育てている。ある日、アンジェラが親友キャサリンと一緒に森へ出かけたまま行方不明になってしまう。3日後、2人は無事に保護されるがその様子はどこかおかしく、突然暴れたり叫んだりと常軌を逸した行動を繰り返す。ビクターは50年前に同じような経験から愛娘を守り抜いた過去を持つクリス・マクニールに助けを求め、悪魔祓いの儀式を始めるが……。

エクソシスト」でクリス・マクニールを演じたエレン・バースティンが引き続き同役を務め、レスリー・オドム・Jr.アン・ダウド、カントリー歌手のジェニファー・ネトルズが共演。「ハロウィン」シリーズのデビッド・ゴードン・グリーンが監督を務めている。



●「TALK TO ME トーク・トゥ・ミー」(12月22日公開)

(C)2022 Talk To Me Holdings Pty Ltd, Adelaide Film Festival, Screen Australia

2023年サンダンス映画祭で話題を呼んだオーストラリア製ホラー。SNSで流行する「90秒憑依チャレンジ」にのめり込んだことから思わぬ事態に陥っていく女子高生を描いている。

2年前の母の死と向き合えずにいる高校生ミアは、友人からSNSで話題の「90秒憑依チャレンジ」に誘われ、気晴らしに参加してみることに。それは呪われているという“手”のかたちをした置物を握って「トーク・トゥ・ミー」と唱えると霊が憑依するというもので、その“手”は必ず90秒以内に離さなければならないというルールがあった。強烈なスリルと快感にのめり込みチャレンジを繰り返すミアたちだったが、メンバーの1人にミアの亡き母が憑依してしまい……。

人気YouTubeチャンネル「RackaRacka(ラッカラッカ)」を運営する双子の兄弟ダニー&マイケル・フェリッポウが長編映画監督デビュー作。なお、全米では「ミッドサマー」「ヘレディタリー 継承」を超え、A24ホラー史上最大のヒットに! すでにA24製作で続編も決定している。



●「サンクスギビング」(12月29日公開)

本作の始まりは、クエンティン・タランティーノ監督とロバート・ロドリゲス監督がタッグを組み、映画本編2本と実在しない映画の予告編5本で構成された「グラインドハウス」。その中で上映されたフェイク予告編「感謝祭(Thanksgiving)」をロス監督自らの手により、長編映画化したのが「サンクスギビング」だ。

感謝祭(=サンクスギビング)発祥の地マサチューセッツ州プリマス。一年に一度の祝祭に沸き立つ人々だったが、突如、ダイナーで働く女性が何者かに惨殺される事件が起こる。その後も一人、また一人と消えてゆく住民たち。彼らは皆、調理器具を凶器に、感謝祭の食卓に並ぶご馳走に模した残酷なやり方で殺害されていた。街中が恐怖のどん底に突き落とされるなか、地元の高校の仲良しグループのジェシカたちは、ジョン・カーヴァーを名乗る謎のインスタグラムの投稿にタグ付けされたことに気づく。そこには豪華な食卓が用意され、自分たちの名札が意味深に配されていた……。

ちなみに本作は「R18+指定」に! ロス監督は殺戮について、どうすれば自分たちを凌駕できるかと考える。自分たちだけではなく、他のどの映画も超えなければならない。最高の殺しをすることは、私たちにとって名誉なこと。ホラー映画を作るたびに、偉大なホラー作品に殿堂入りするチャンスが生まれる。そのチャンスを逃す手はない。ゆえに、すべての殺戮において、我々は傑作を生み出そうとするのだ」とホラー映画と真剣な向き合っていようで、「自分が『ううっ』となる感覚を持たなければならない……。私は映画の残虐シーンに対して、非常に高い耐性を持っている。もし、そのシーンが私自身を動揺させるのであれば、それは観客に効果的なのだ」とと語っている。

自らがまるで“ホラーのリトマス試験紙”となって、残虐な描写にこだわったロス監督。そんな監督自身が「ううっ」となるようシーンとは……「R18+指定」に相応しい“極寒”のシーンが待ち受けているのかもしれない。

なお、全米大ヒットを受けて早くも続編が決定。ロス監督もこの吉報を自らのSNSで発表し、世界中のファンへの感謝の言葉を語っている。

「嬉しいお知らせです!ソニー・ピクチャーズから連絡があって、続編が決まりました!『サンクスギビング2』を作ります!絶対に良い脚本を書きあげます。自分たちが作ったものを超えるつもりです」と大興奮。続けて、「ホラーファンの輪を広げましょう!殺人鬼ジョン・カーヴァー再びです。とにかく皆さんに感謝です。シリーズを作ることが夢でした。ありがとうございます!!」
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