ソフィア・コッポラ監督「プリシラ」、ニューヨーク映画祭センターピース作品に
2023年7月27日 17:00
9月29日から10月15日まで開催される第61回ニューヨーク映画祭のセンターピース作品(映画祭の最注目作品)に、ソフィア・コッポラ監督の新作「プリシラ(原題)」が選出された。10月6日にアリス・タリー・ホールでプレミア上映される。
エルビス・プレスリーの妻プリシラ・プレスリーを描く伝記映画「プリシラ(原題)」は、プリシラ役を「ビリーブ 未来への大逆転」のケイリー・スピーニー、エルビス役を「キスから始まるものがたり」「ユーフォリア EUPHORIA」のジェイコブ・エロルディが演じている。
ドイツに住んでいたプリシラは1959年、14歳のときにパーティーで23歳のエルビスと出会う。プリシラに一目惚れしたエルビスは何年もかけてプリシラを口説き落とし、ようやく厳しい彼女の両親の許可を得ると自身の邸宅グレイスランドに迎え入れ、1967年に結婚。翌年に娘リサ・マリー・プレスリーが誕生したが、エルビスの度重なる浮気やプリシラと空手インストラクターの不倫により離婚した。プリシラのキャリアや人生に対する願望をエルビスが抑圧していたことも離婚の原因と言われている。エルビスの死後、プリシラはグレイスランドを観光地にしてエルビス・プレスリー・エンタープライズを創設するなど、ビジネスで成功を収めた。
伝記映画「プリシラ(原題)」は、プリシラが執筆した1985年のベストセラー自叙伝「Elvis and Me(原題)」をもとにコッポラ監督が脚本を執筆。「The Beguiled ビガイルド 欲望のめざめ」「オン・ザ・ロック」のフィリップ・ル・スールが撮影監督、コッポラ監督の夫のロックバンド、フェニックスが音楽を務めた。フランシス・フォード・コッポラ&ソフィア・コッポラの製作会社アメリカン・ゾエトロープ、フリーマントル、ユーリー・ヘンリー、ロレンツォ・ミエーリが共同プロデュースし、A24が北米配給を手がける。
なお、第61回ニューヨーク映画祭はトッド・ヘインズ監督、ナタリー・ポートマン、ジュリアン・ムーア主演の「May December(原題)」がオープニング作品に決定している。