ウォン・カーウァイ監督が自らの手で4Kレストア! 「恋する惑星」「花様年華」ほか全5作、8月19日公開
2022年4月1日 08:00
香港の名匠ウォン・カーウァイの監督作「恋する惑星」「天使の涙」「ブエノスアイレス」「花様年華」「2046」の4Kレストア版が、8月19日から公開されることがわかった。
第53回カンヌ国際映画祭でトニー・レオンが主演男優賞を獲得し、ウォン・カーウァイ監督の代表作となった「花様年華」。同作の製作20周年を記念し、ウォン監督自らの手で過去作を4Kレストアするプロジェクトが実施された。
そのプロジェクトの中から、日本で上映されるのは5作品。香港の重慶マンション周辺を舞台に2人の警官の失恋とすれ違う恋模様を描く「恋する惑星」、香港のネオン街で織りなされる男女5人の恋と青春を紡ぐ群像劇「天使の涙」、レスリー・チャンとトニー・レオンが傷つけ合いながらも愛し合う恋人同士を演じた「ブエノスアイレス」、トニー・レオンとマギー・チャンが互いに伴侶を持つ身でありながら惹かれ合う男女を演じたラブストーリー「花様年華」、トニー・レオン、チャン・ツィイー、フェイ・ウォン、コン・リーなどアジアの人気スターが多数出演するSFラブストーリー「2046」がラインナップされた。
ウォン監督は「観客は、その作品を初めて観た時の記憶が強烈に残っているもの。今回のレストアは、単なる焼き直しではなく、新たに生まれ変わった作品と位置付けることにしました。この新しい作品を楽しんでもらいたい」とコメント。「『恋する惑星』と『花様年華』は私のお気に入りのアスペクト比1.66:1で撮影され劇場公開されましたが、ビデオ化の際に1.85:1に修正されました。そこで今回のレストアでは元のアスペクト比に戻しました。『天使の涙』は、元々意図していたスコープサイズに変更しています。当時はスタンダード画面で撮影したものをワイド画面に編集することは不可能でしたが、今回のレストアで実現することができました。また、『恋する惑星』は公開当時5.1chが存在しなかったため、今回5.1ch音声を再構成。『花様年華』もリミックスしています」と画面サイズや音声の修復についてこだわりを明かす。
2019年におきた火災によって、オリジナルネガの一部が焼失してしまった「ブエノスアイレス」については「(火事が原因で)一部のシーンを短くする必要がありましたが、ほとんどのシーンは以前よりも美しく復元することが出来ました」と自信をのぞかせた。
なお「2046」は、2004年の初公開以来、18年ぶりの全国公開となる。
8月19日から、シネマート新宿、グランドシネマサンシャイン池袋、立川シネマシティほか全国順次公開。