米インディペンデント映画の女王ケリー・ライカート特集 三宅唱&大川景子編集の特別予告公開

2021年7月10日 10:00


初期傑作の4本を上映
初期傑作の4本を上映

米国のインディペンデント映画監督ケリー・ライカートのキャリア初期の傑作4本を一挙公開する特集上映「ケリー・ライカートの映画たち 漂流のアメリカ」。このほど、「きみの鳥はうたえる」の三宅唱監督と映像作家・映画編集者の大川景子氏が共同で手掛けた日本限定スペシャル予告編が公開された。

ケリー・ライカート監督は、1994年に初長編「リバー・オブ・グラス」でデビュー。それ以来、新作を発表するたび、各国映画祭・メディアで激賞されながらも、ファイナルカット権(最終的な編集権)を保持するため大手スタジオとは距離を保ち、インディペンデントな製作体制とスタイルを貫き続けている、現代アメリカ映画を代表する女性映画監督。

予告編は、上映作品「リバー・オブ・グラス」(94)、「オールド・ジョイ」(06)、「ウェンディ&ルーシー」(08)、「ミークス・カットオフ」(10)から映像を抜粋。「ウェンディ&ルーシー」の劇中でミシェル・ウィリアムズが口ずさむ鼻歌メロディにのせて、ライカート監督作品に特徴的な地平線をゆっくりと横移動するそれぞれのショットがゆるやかに連なる。本楽曲は、「オールド・ジョイ」でカート役も演じた俳優であり、パレス・ミュージックなどさまざまな名義で活躍し、「荒野にて」(17)や「さらば愛しきアウトロー」(18)などの楽曲提供でも知られる「USインディ」を代表するミュージシャン、ウィル・オールダムが作曲したメロディに、ミシェル・ウィリアムズがアレンジを加えたもの。

映像後半では、ヨ・ラ・テンゴが「オールド・ジョイ」のために提供した楽曲「Leaving Home」の浮遊感ただようギターの音色をBGMに、各作品の登場人物たちのクロースアップと、日常生活のささやかな営みが切り取られている。三宅監督は、「今年最高の特集上映だと思います。ここから一本選べと言われれば……『ウェンディ&ルーシー』をぜひ!」とコメントを寄せている。

7月17日からシアター・イメージフォーラムほか全国順次公開。

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