イッセー尾形、スコセッシ演出に心酔「清らかなものが一生残る」

2017年1月12日 23:40


浅野忠信、窪塚洋介、イッセー尾形
浅野忠信、窪塚洋介、イッセー尾形

[映画.com ニュース]米の巨匠マーティン・スコセッシ監督が、遠藤周作の小説を映画化した「沈黙 サイレンス」に出演した浅野忠信窪塚洋介イッセー尾形が1月12日、東京・有楽町の日本外国特派員協会で会見した。

スコセッシ監督が、1988年に原作小説に出合ってから28年来の夢を実現させた力作。江戸時代のキリスト教弾圧下で、信仰を二転三転させ生き延びるキチジローという重要な役どころに抜てきされた窪塚は、「アイム・ア・フミエ(踏み絵)・マスター」と自己紹介し、外国人記者を笑わせた。

さらに、「原作でのキチジローは弱き者で、醜くずるい役。やっている時は分からなかったけれど、今思えば役と自分をつなぐキーワードはイノセントだった」と説明。その上で、「スコセッシ監督によるこの作品の力が、世界中に伝わることを願っているし、信じている。この出会いで開いたカギを、より向こう側にドアを開けるようますます努力するきっかけにしたいと、子供のように夢見ている」と海外進出にさらなる意欲を見せた。

既にハリウッドでも活躍する浅野も、「大きく成長することができた。イッセーさんと洋介くんと一緒に仕事ができ、2人から学ぶこともいっぱいあったのでラッキーだった」と笑顔。既にアカデミー賞の呼び声も高いが、「選ばれないわけがない。もし選ばれなかったら、神が審査員に余計なことを言ったんでしょう」と期待した。

尾形も、「撮影は楽しい日々で、監督、スタッフ、この2人からおおいに刺激を受けた。役者としてこんなに幸せなことはない」と満足げ。スコセッシ監督の演出については、「役者がどうやるかをまず見てくれて、それを否定する言葉は1回もなかった。それによって役者としてのアイデア、感性が研ぎ澄まされていった。日常とはかけ離れた過酷な物語だが、清らかなものが残っている。それは一生続くと確信している」と心酔していた。

沈黙 サイレンス」は、厳しいキリスト教弾圧下の長崎で、師が棄教した真実を探るために来日したポルトガル人宣教師が、日本人信徒の苦悩と惨状を目の当たりにしていく物語。1月21日から全国で公開される。

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