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「下衆の愛」プロデューサー、予算は5万ドル以下「ただし全員にギャラ払った」

2016年3月18日 13:30

会見した渋川清彦、内田英治監督、アダム・トレル氏「下衆の愛」

会見した渋川清彦、内田英治監督、アダム・トレル氏
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[映画.com ニュース] 俳優の渋川清彦が主演した映画「下衆の愛」の記者会見が3月17日、東京・日比谷の外国特派員協会で行われ、渋川をはじめ監督・脚本を務めた内田英治、プロデューサーのアダム・トレル氏が出席した。

インディーズフィルムシーンの底辺に巣食う“下衆”な人々の葛藤や映画愛を描いたドラマ。内田監督の前作「グレイトフルデッド」をイギリス、ドイツで配給したトレル氏は、今作に参加した経緯を「監督が『下北沢を舞台にして撮ってみたい、ただし誰もお金を払いたいと思わないだろう』と言っていて、それはいい挑戦になるとビビッときた」と説明し、「非常に低予算で、米ドルでいうと5万ドル以下。ロケーションは僕の家や内田監督のオフィス、いつも飲みに行く店だったり。クルーも9人ほどで、全然寝ないで撮影しました。ただし、全員にギャラを払いましたけどね」と軽妙な口調で明かした。

実体験と伝聞をミックスさせ脚本を書き上げた内田監督は、「日本のメジャー映画では、企画があって、豪華な出演者がいて、その後に脚本ができるという順番が普通」と邦画の慣習に触れた上で、「僕の場合は、先に書いた脚本を好きになってもらってからオファーをする。その時に予算も少ないという話をするので、事務所にはよく怒られます」と苦笑い。続けて、「マネージャーさんなどではなく、役者本人に脚本を読んでもらって、出演するかどうかを決めて欲しいと日々願っています」と切なる思いを込めた。

そんな内田監督の熱意に感化された渋川は、下衆な映画監督役にもかかわらず出演を即決した。「自分の出演映画を見た監督が、すぐにメールをくれました。『脚本を書くから、映画をやらないか』と言われた時点で、自分が引き受けるつもりでいたんです。脚本が面白いかどうかではなく、その熱意で決めていました」と話す。そして、「出演して良かったと思いますか?」と聞かれると、「良かった!」と満面の笑みで言い切った。

今作は台湾ゴールデンホース・ファンタスティック映画祭(4月8日開催)、伊ウディネ極東映画祭(4月22日開催)への出品も決定し、内田監督は「東京の1館くらいで上映されて、海外の映画祭はないだろうと思っていた。でもフタを開けてみたら、僕が狭い考えで作っていたと改めて思った」としみじみ語った。

またこの日、清少納言も愛用していたという日本古来の言葉「下衆(Gesu)」を、オックスフォード辞典に正式申請。申請が認められれば、「オタク」「カワイイ」に続く日本語として登録される。「下衆の愛」は、4月2日から東京・テアトル新宿でレイトショー上映。

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