ジブリ最新作「ゲド戦記」、宮崎父子は絶交状態?
2006年6月6日 12:00
「指輪物語」「ナルニア国物語」と並び称される、傑作ファンタジー小説をスタジオジブリが映画化した「ゲド戦記」。この挿入歌「テルーの唄」発売を記念して6月5日、挿入歌を歌う手嶌葵、宮崎吾朗監督、鈴木敏夫プロデューサーによるCD発売記者会見がタワーレコード渋谷店にて行われた。
挿入歌、及びテルー役の声を担当する18歳の新人、手嶌葵について、鈴木Pは「彼女のデモテープに入っていた、ベット・ミドラーの『ローズ』を聴いてガーン!ときた」と語り、宮崎監督も「この声に出会えて良かった。彼女の歌声を聴きながら、テルーというキャラクターが出来上がった」と、すっかり惚れ込んだ様子。これに対して手嶌は「昔からジブリ作品が好きだったので、とても嬉しかった。監督の書いた詞がとても力強く、感じたままを素直に歌った」と緊張しながらコメントした。
本作が初監督作品となる宮崎吾朗監督だが、父・宮崎駿監督は当初より猛反対だったようで「“ちょっと顔を出せ”とアトリエに呼び出されてそこから怒鳴り合いのケンカになり、以来、口をきいていません(笑)」とのこと。それでも覚悟を決めた理由について「随分悩んだけれど、10代の頃から読んでいるこの『ゲド戦記』という作品を、自分なりに描きたいと思った。経験はないにしてもなんとかなるだろう、作りたいという気持ちが勝った」と、偉大な父を持つプレッシャーに立ち向かった胸の内を語った。
「監督、かっこいいですね」と司会に声をかけられると「父に似てないと言われるのがとても嬉しいです(笑)」とのこと。「ゲド戦記」は7月29日公開。