ニュートン・ナイト 自由の旗をかかげた男のレビュー・感想・評価
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監督と俳優たちの執念が伝わってくる
『ハンガーゲーム』第1作を成功に導いたゲイリー・ロス監督は、当然ながら続編を手がける資格も備えていたはずだが、当時の彼は「他のプロジェクトがある」としてあっさり退いた。今考えると「最優先したかったもの」がこの映画だったことがわかる。アメリカでもそれほど知られていない「ニュートン・ナイト」という人物を、自力で掘り起こすような覚悟で描き出した本作。その執念に、マシュー・マコノヒーの体現する“生き様”が重なり合うことで、一つの知られざるアメリカ史が完成するに至った。そこには底辺に這いつくばりながら人々が手を握り合い一つ一つの権利を訴え続けてきた姿が刻印されている。最初は戦場からの逃げ馬のように見えたマコノヒーが、徐々に自らの譲れない思い、どうしようもできない衝動に駆られ、人々を率い始めるその姿。南北戦争の裏側にあったもう一つの戦場、もう一つの戦いーーー。現代アメリカにもつながる歴史を多角的に理解する上で極めて重要な作品と言えよう。
うーん、何が描きたかったのか、全然分からん
盛り上がるポイントも無いし、ハッピーエンドでもない。
途中で何度か挿入される裁判シーンも分からん。(主人公の子供?孫?)
アメリカ人にとっては、有名人で、説明も不要なのかもしれないが、
主演のマコノヒーも、投げやりな演技を見せるし、
何を描きたかったのか、全く分からん。
Wオスカー俳優と心揺さぶられる史実
個人評価:3.9
ニュートン・ナイトの誠実で正義感に溢れる思い。その思いは会話の通じる相手でも、言葉ではなく銃を手に思いを行使するしかない。それは現代もなお差別と同様に続いている。
わずか150年前の社会は、今では当たり前の権利が行使されず、人間というのはまだまだ未熟で野蛮な生物であると実感する。
リンカーンより前に人種の平等を訴えた主人公と、志半ばで殺された黒人モーゼスを2人のオスカー俳優が演じる。
骨太な物語となっており、心に伝わってくる。
自由を手にすることを決して諦めない男達の勇ましい物語
実話の話です。
南北戦争の終わり、奴隷制度、人種差別。
最初の始まりはグロく、リアルな描写でした。
前文の事柄をなくし、自由を求めるために仲間を増やし、奪われながらも戦う。
重く、悔しく、勢力を感じる話でした。
今更ながら、白人による黒人の差別はいつから始まったのか、何故そんな優劣がつけられてしまったのか…疑問に思いました。
タイトルなし
南北戦争時代の歴史実話
実在の白人男性ニュートン・ナイトの生涯と闘いを描いたもの
奴隷制度、人種差別、格差
先日観た🎥『ラビング』にも通じるところもあり
未だ根強く解決されていないアメリカの社会問題
見終わってからも考えさせられる映画
南北戦争からレコンストラクション、実在の人物
戦争による人体破壊描写がオープニングに
その後犬を殺し犬を丸焼きにし豚の丸焼きも
縛り首の残酷な映像もあるためPG指定
搾取からの解放に黒人も白人もない、ということで北軍の話かと思いきやミシシッピ州の南軍の話だった。
マシューマコノヒーの魅力爆発
民主党と共和党の感じが今と真逆なのが驚き
KKKの勃興も描写されている
ずっと記憶に刻まれる映画
マシュー・マコノヒーは、「インターステラー」で有名かもしれない。
個人的には「ダラス・バイヤーズクラブ」のほうが印象的で好感をもっている。
それ以上に、この映画は印象深く、心に残る。
彼に祝福あれ。
当たり前を作る為に
自由のために農民と黒人をまとめて立ち上がった男の話
リンカーンよりも早く自由と平等を実践し、黒人と共に戦った英雄をマシュー・マコノヒーが熱演した本作。
我らがマコ兄(マシュー)のギラギラな目つきやカリスマ性が存分に発揮された作品でした。
助演のマハーシャラ・アリもオスカー受賞者なだけあっていい存在感でした。
歴史の勉強にもなったし、人間は根底の所で繋がっていて人種なんて関係ないのだなと考えさせられた。
南軍の非道さやKKK、戦後の政府の対応など、混沌の時代を常に戦って強く生きた男の姿はかっこいい。
ヒロインのググ・バサ・ロー(初めて見た)も美人でだ。
健気で優しいだけでなく、奴隷主に反抗するなど強い意志の有る姿が素晴らしかった。
黒人の自由と平等のために戦った組織のリーダーが白人なので、結局「白人が一番偉いんだ」的なメッセージ映画になってしまうのではないかと懸念したが、あまり白人白人していなかったし、アメリカの非道な行いもある程度逃げずに表現していたので好感がもてた。
この作品を見る前に「未来を花束にして」を見てしまっていたので、南北戦争時に奴隷解放とか自由平等を掲げて戦ったものの、女性に対する権利はまた別だったんだよな思った。
男たちは命がけで戦ったが、その自由には女性の権利は含まれてなかったと思うと、ちょっと複雑な気持ちがする。
エンドテロップに入る時にニュートン・ナイト本人の写真が出てくるが、なんとも強い目をした人だなと思ったと同時に幾多の修羅場を超えた狂気の目だと感じたのは自分だけだろうか。ちょっと怖かった。
冒頭の戦場のシーンも大迫力とゴア描写で戦争の悲惨さを強く訴えているし全体的にメッセージ性の強い作品だ。
アメリカにこんな人物がいたと知れたので勉強になった作品。
万人に勧めるような作品ではないが、知識として見ておいてもいいかも知れない。
劇中セリフより
「神の子は物じゃない」
「神の名において皆、平等」であるらしい。
神の名におかなくても平等だと思うけれど、いつの世も不満を糧に戦う者が歴史を作ってきたのだろうなと思った。
歴史の教科書を読む感覚
一昔前のオスカー狙ってます的な古臭い映画の撮り方で至って淡々と話は進み歴史的な説明は役者の演技や物語で説明せずに基本的には文字での演出法。
主人公の葛藤や苦悩などは感じないしハラハラする場面展開も無く気付いたら黒人側に立つ白人の物語に落ち着いている。
史実を忠実に描いているのだろうが見せ場などは一切皆無で戦場でのシーンも少なくて退屈になる。
M・マコノヒーの対比で裁判のシーンが出てくるけれど知らない俳優過ぎてチョット名のある俳優さんを起用してくれないと。
ニュートン・ナイトを知れたのは良かったし勉強にもなったが物語に演出描写と起伏が足りない。
自由のために立ち上がった勇姿。淡々と語られる奴隷解放の現実。
【賛否両論チェック】
賛:脱走兵となり、同じように迫害される者達のために立ち上がる主人公の姿が、雄々しくて圧倒される。解放宣言だけではなくならない、奴隷差別の実態も浮き彫りになる。
否:ストーリーそのものは、自伝のように淡々と進むので、興味がないと眠くなりそう。損壊した遺体のシーン等、グロいシーンが結構あるので、苦手な人には向かないかも。
南北戦争最中の南軍から脱走し、追われる身となった主人公が、同じように虐げられていた黒人奴隷達や、搾取され続けていた農民達と力を合わせ、自らの自由のために反旗を翻す姿に、痛々しさ以上の雄々しさを感じさせてくれます。こんな人物が歴史の中に埋もれさせられていたことに、驚かされます。
同時に、理不尽に人間の本質を奪うだけの戦争の虚しさや、解放宣言だけでは変わらなかった黒人差別の実態等も赤裸々に描かれ、世界が変わることの難しさを改めて痛感させられます。
「金持ちの戦争を、貧乏人が戦う。」
というニュートンの言葉や、彼の子孫の辿る運命の端々に、それが滲み出ているようです。
展開そのものは、まるで自伝をなぞるようにかなり淡々と進むので、思わず眠くなってしまうかも知れませんが、忘れてはいけない人々の戦いの記憶を、是非ご覧になってみて下さい。
アメリカがどんな国かがわかる作品
「建国以来、移民に開かれてきた国」、「自由と公正、正義を普遍的価値として認める国」。
トランプ大統領を非難する際に掲げられるこれらの言葉が、いかに歴史的事実と解離しているかを再認識させてくれる作品。
トランプが異端なのではなくて、差別と排除、暴力はアメリカの「業」のようなもので、ある意味、トランプは「よみがえり」なんだよね。
そんなグロテスクな事実をリアルに見せつけるこの作品を観て、アメリカのWASP達は、どんな風に感じるんだろう?
それが、観賞後の率直な疑問でした。
史実
知らなかった史実。
人種差別問題の根深さ、くだらなさを思い知らされる。
南北戦争の時代にあった紛れもない戦いのひとつで、史実であるから仕方ないけれど、大きな起伏がある物語ではないし、少し長くて冗長気味なのは残念。
息子の裁判の様子が差し込まれ、南北戦争の時代だけで終わらせてなかったのは良かった。
こんな歴史があったなんて!
人種差別が激しい時代に、リンカーンより早く、かつ根源的なところで立ち上がったグループがいたという歴史は知らなかった。
今も白人キリスト者優越を信じている差別意識が根深い(ように見える)アメリカ。今一度考えて欲しいテーマだと思う。
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