アニー・リーボヴィッツ/レンズの向こうの人生
2月16日よりシネマGAGA!、シネカノン有楽町2丁目ほかにてロードショー
アニー・リーボビッツの歴史は見えても、本質は見えてこない
Photographs (C) 2007 by Annie Leibovitz
アニー・リーボビッツの写真は絵画的である。被写体の本質をひとかけらだけ引き出し、小道具を使って再構築させ、およそ自然とは程遠い絵を作るにも関わらず、人物の本質はより浮き彫りになる。このリーボビッツならではのユニークな写真を一挙に、しかも巨大なスクリーンで見られるのはかなり貴重なチャンスと言える。しかも写真の裏側を、彼女と被写体であるスターの両方が解説してくれるのだ。膨大な写真の数々から、アメリカの時代が見えてくるのも興味深い。
しかしそういった時代の流れ、写真の裏側、リーボビッツの歴史は見えてきても、自身についてはワーカホリックでエネルギッシュだという側面しか見えてこない。監督が実妹なのが裏目に出たのだろう。取材対象者への貪欲な好奇心がなく、身内だからこそ本人が語りたがらない領域にずうずうしく踏み込んでいくこともない。だから恋人であった女性批評家スーザン・ソンタグについても、2人の関係を語るのは周りの人間で、彼女自身はエピソードを多少話すだけだ。子供たちについても、映像がたくさん出てくるわりに詳細がわからず、養子をもらったのだろうと想像するしかない。そういった個人的な点をやんわり避けていてはリーボビッツの本質が見えてくるはずがない。もっと彼女の内側に近づいてほしかった。
(木村満里子)
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- アニー・リーボヴィッツ/レンズの向こうの人生
- ジョン・レノンが凶弾に倒れる数時間前に撮影されたポートレートや妊娠中のデミ・ムーアのヌード写真をはじめ、世界中のセレブリティをカメラに収め続けてきた女性写真家アニー・リーボビッツ。彼女の妹であるバーバラ・リーボビッツがメガホンを取り、その活動と素顔に迫ったドキュメンタリー。撮影現場の様子や被写体となった人々へのインタビュー、さらにこれまでの人生を振り返り、ひとりの女性としてのアニーの生き方を浮き彫りにする。
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- 原題:
- Annie Leibovitz: Life Through A Lens
- 監督・脚本:
- バーバラ・リーボビッツ
- 撮影:
- ニコラス・ブレア、ジェイミー・ヘルマン、バーバラ・リーボビッツ、エド・マーリッツ、イアン・ボルマー
- 音楽:
- ゲイリ・ショーン
- 出演:
- ジョン・レノン、オノ・ヨーコ、デミ・ムーア、ジョージ・クルーニー、キルステン・ダンスト、ブラッド・ピット、アンジェリーナ・ジョリー、レオナルド・ディカプリオ、ニコール・キッドマン、ジャック・ニコルソン
- 2007年アメリカ映画/1時間23分
- 配給:
- ギャガ・コミュニケーションズ
- 2月16日よりシネマGAGA!、シネカノン有楽町2丁目ほかにてロードショー
- オフィシャルサイト
Photographs (C) 2007 by Annie Leibovitz