イージー★ライダーのレビュー・感想・評価
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諦めない
昔、Tサイトに書いたレビューを思い出しました。
カヌーイストの野田知佑さんが言ってました。
「自由は不安定で安定は不自由だと」
これは50年も前の映画なのだということに驚きます
人が人として自由に生きることがどんなにか難しい世間になったのか
そして今私は53歳、妻子がおりそこそこまともな暮らしをしていますが「自由」って言葉に憧れ夢見て崇拝すらしてしまう
制約の中での自由なんてどうでもいい
ただただ自由になりたい
それだけが願いなのですよ。
自由への疾走がぶつかる閉鎖的社会
総合65点 ( ストーリー:60点|キャスト:70点|演出:65点|ビジュアル:70点|音楽:70点 )
初めて観たのは学生時代のころで、このころの自分はこの時代のこともアメリカのことも全く理解が浅かった。何故彼らが自動二輪に乗って走り回っているのかわからないし、ヒッピーのことも知らないし、自由の国のはずのアメリカの閉鎖的な社会のことも知らない。
だから突然敵意をむき出しにしてくる人々に対して、この人たちは何なのだろう、頭おかしいし、物語も理解できないという感想だけを持った。物語も行き当たりばったり。そのためこの時の評価はかなり低かった。
大人になって当時の時代背景も文化もわかってきた。社会の閉塞感と反体制主義と麻薬と無法地帯があった。それを前提にして観ると、随分と感想が違う。
自由の国のはずのアメリカは、実はかなり閉鎖的なうえに現代とは比較にならないくらい治安が悪く、気に入らないよそ者が自分たちの土地に入ってくるだけで敵意をむき出しにするのだ。そのためには殺人も簡単にするし、警察も当てにはならない。むしろ警察が自ら殺人を犯して事件を握りつぶす。宿泊の拒否から始まって、その敵意を作品中で徐々に増幅させていく。
麻薬取引で小さな燃料庫に容易に隠せるくらいの小銭を稼いだ主人公2人は、麻薬以外の行動はむしろ善人ですらある。宿泊を拒否されたら仕返しに放火の1つもしそうだが、彼らは悪態をつくくらいしかしない。しかし髪を伸ばし大型自動二輪で自由に移動する彼らは、地域に侵入するだけで地域の秩序を乱すよそ者でしかない。
そういえば日本でもほんのひと昔前は閉鎖的だった。喫茶店に行く奴は不良、ジーンズを履くやつは不良、髪の毛が長いやつは不良・・・。昔に発行されたりその当時のことを描写した本と漫画を読んでいると、そんなことが書いてある。だからそんなやつが目の前にいるだけで、お堅い自称教育者は補導と称して説教をし、血の気の多いやつは喧嘩を売る。
それが閉鎖的で不安定で治安の悪い当時のアメリカならば、人々はもっと過激な行動に出る。小銭を稼いでどこにでも行ける彼らが州をまたいで自由に旅をするだけで、これだけの敵意にぶつかる。これが当時の自由の国アメリカの現実なんだ。そう思うと最初はわけのわからなかった最後の場面も理解が出来るような気もする。
ワイルドに生まれた
アメリカの自由を追い求めた若者像というイメージであったが、麻薬・セックス・音楽といった当時の風俗史のような意味合いもあると思われる。ドキュメンタリー風でもあり、サイケデリックなビジュアル重視の映画とも思える。
俳優では若き日のジャック・ニコルソンが見れるので儲けものですよ。音楽で気持ちよかったのは冒頭の「born to be widl」だけかも・・・
圧巻
フィルムの濃厚な色彩は、家庭用デジタル媒体からの再生でも充分に伝わってくる。
左右の定位を意識させる音楽もまた、家庭用の機器で楽しく聴くことができる。
しかし、やはりこれは劇場のスクリーンで観たい。雄大な西部の平原を二台のバイクが走るスケールの対比は、やはりスクリーンで味わいたい。
現代のアメリカを象徴するIT や金融工学とは、恐らくその頃から無縁であることが決まっていたかのような、田舎の白人たち。彼らには受け入れられることもなく、むしろ迫害すら受けなければならない主人公たち。
この若者たちは、またヒッピイズムにも受け入れられなかった。彼らの居場所がこのアメリカにはないのだろうか?
衝撃
フルカスタムされたハーレーダビットソン!往年のクラシックカー!アメリカの雄大な自然と景色!古き良きアメリカといったファッション!広大な大地をバイクで駆けるに相応しい音楽たち!男の友情!そして、果てしない『自由』!!と思ったら、最後に当時のアメリカによる『現実』を突きつけられて衝撃でした・・・
ビリーが体現しているものを人々は恐れる、それは紛れもない『自由』であると。
人々は自由を説きたがるが、本物の『自由』を目の当たりにしたとき、それを恐れて排除しようとする、と。
中盤でジョージハンセンが彼に話した内容ですが、まさか最後にその伏線を回収されるとは・・・
今の社会にも通じるものがある気がしました。さすがに殺しはしなくても、はみ出し者というのは社会的に排除されることも多いし。それを恐れて、レールから外れるという行為ができない人も多々いると思うんです。それでも、ワイアットやビリーが生きた時代よりかはだいぶマシになったとは思いますが・・・人々の多様性への理解も含めて。
でも、駆け抜けた青春って感じですごく楽しかったし、ワクワクしました。途中で立ち寄った集落みたいなところで、ダブルデートみたいなことをしていたのがかわいかったなぁ。
星条旗を敷いたり星条旗に乗ったりするワイアットのことを“キャプテン・アメリカ”と呼んだり、表情が豊かでよく笑うビリーのことが大好きです。
自由の代償
コカインの密輸で大金を手に入れたビリーとワイアットの2人が自由気ままに旅を続ける様を描いたロードムービーの傑作的一本。
オールディーなロックンロールナンバーにのせてチョッパーを転がす2人組を会話少なに描く内容で当時のアメリカ社会を色濃く描いているらしく予想の3倍くらいショッキングなエンディングになっている。
なかなかの雰囲気映画で理解は難しいかもしれないが若かりし頃のジャックニコルソンの怪演が楽しめる点は大きなポイント。
どうやら彼の出世作ともいえる作品らしく、アル中の弁護士という役どころがもはや素ではないのかと思うくらいにハマって見える笑。
出所早々にウイスキーを一口飲み、旨そうに噛み締めた表情の後に
ウグゥワアアアアアアンンンンクックックッーニッニッー!ワキカパカパー
なんすかそれキマってるんですか最高ですね笑。
自由の国アメリカと呼ばれる国で本当の自由を求めた男たちを容赦なく迫害する本当の自由を恐れるアメリカ社会の影を描いた作品(らしい)
ネットに載ってたfreedomとlibertyの井筒監督の解説が非常にわかりやすかった。
反体制映画ってジャンルがあったのよ
見たいと思っていたがタイミングが合わないまま幾年月。やっと劇場で鑑賞。
これはカウンターカルチャー映画として重要作。
だが監督ホッパーのわりとザックリ感も如実に出てて微笑ましさも。長めのUFO談義シーン必要かぁ?w 編集とかちょっと?なシーンも素人っぽさがあって。サイケなドラッグシーンも時代感あり。
ゆるめのロードムービーでありつつラストの突き放し方がまさにニューシネマ。
役者では若きジャックニコルソンが異様なオーラを放ってた。口を横に広げる笑い方がまったく変わってないね。
「カネで動いてるうちは自由になれないぜ」という台詞にドキりとしました。なぜなら私はカネのためなら友人も家族も捨てるをモットーにこれまで生きてきたからです。
いちいち台詞が響く。
特に大人でも子供でもない時期の私にとって。
自由とは何かを考えさせられる。
いや、私は常に自由とは何かを考えている。
だから余計なことをするな。と言いたいが、登場人物たちにとっての自由は山をバイクで駆け回ってシャブやってヒッピーることだった。
私にとっての自由は夜にコンビニに行くこと。しかも親に内緒で。はい、私の方が自由。
全てが
理解出来ない事もあり、良い部分と意味不明な場面が混載で、そこが残念。
それは、映画のせいではなく、アメリカの歴史を把握していない、観る側のせいだけど。
ただ、純粋に憧れるかっこよさを楽しめれば、それだけでも観る価値はある。
フリーダム
ドラッグをきめて、チョッパーバイクにまたがり旅をする長髪の男達。一般的に不良と言われるのはこっち。でも、本当のならず者は、自由を怖がる保守的な人間なんだ。
民主主義の敵は権力だけではない。自由の象徴として描かれる彼らをいとも簡単にリンチし殺し潰してしまう隣の人間、それは権威を許し甘んじさせている私達のことなのである。
バイクとラリルレロ
アメリカを二台のバイクで横断しようとする映画。麻薬で金を儲けたヒッピー二人が貧乏旅行する。
公開された当時は皆どう思ったのだろうと思う。相当斬新だったはず。予算はかかっていないけれど、スタッフキャストの情熱は熱い。名作。
青二才の僕には まだ理解できない映画
変わりきってしまったアメリカ(自由)への風刺映画ってことでいいのかな。 観終わった後はWhat the fuck !!って気分でした。 この映画の構成を自分の解釈で例えるなら「レーシングマシーンが目の前をカッコ良く走り去ったと思ったら目先300mで急に爆発する」ような映画。ただ、音楽は古き良きアメリカなので、サントラCDが欲しいかなーて思いました。
かっこいい
初めて見たのは大学の時で、アパートに友達がビデオを持って来てくれて、伝説的な名画であるとは聞いていたので、どんなすごい映画かと思ったらバイクでだらだらふらついて、なんか撃たれて死ぬだけみたいな全然面白くなくてびっくりした。そもそも面白いドラマ性のある映画ではなかったのだった。
デザイナーがデザインしたみたいな山の色とか、バイクのかっこよさとか、皮ジャンとかグラサンとかろくに女に手を出さないピーターフォンダが童貞じゃないのかとか、ラリってる感じが楽しそうとか、音楽がすごく感じがいいとか、それでいて疎外されてまともにホテルにも泊まれないところとかそういう映画だったのだ。
自由とはそういうものであると、保守的な人からは白い目で見られて、嫌味を言われて、揚句に殺されることすらある。仲良くしてくれるのは刺激を求めているガキや、酔っ払い、売人、ヒッピー、売春婦などチンピラばかりなのであった。
実際、チョッパーバイクなんて、両手を万歳みたいにあげて乗るバイクなんて、そうそう乗り心地も全然よくない。肩が凝りっぱなしなのだ。初めて見た時は童貞だったし、ヤクの意味も全然分からず、バイクにも乗ったことがなかった。なので面白いと思わなくても当然なのだ。野宿してたらリンチに合う、せめて壁やドアがあればそんな目にも合わなかったかもしれない。死体も野焼きだったし、それでも自由を、あなたは求めますかという選択を突き付けるような厳しい映画でもあった。ヤクにしろバイクにしろ女にしろいい面ばかりじゃなくて、むしろやっかいごとだらけなのにとてつもなく魅力がある。無情であり無常でもあり、だからといって退屈な日常も耐え難い。そう思うと身の丈にあったほどほどなのが一番なのかな。
いつかスクリーンでも見たい。
(追記)
早稲田松竹で念願のスクリーンを体験できた。ところが、前回ほど心に沁みなかった。『ロッキー』などでも大感動、そうでもない、大感動のように見るたびに印象が違う。期待が大きすぎるせいもあるのだろう。またそのうち忘れた頃に見てみたい。
ピーター・フォンダのグラサン顔がめちゃくちゃかっこいい。ところがグラサンを外すとそこそこなイケメンだった。
旅を通しながら、アメリカの田舎のいろいろな暮らしを見せていく構成だった。
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