大怪獣空中戦 ガメラ対ギャオスのレビュー・感想・評価
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今更ガメラ。
兎に角ですよ。
ガメラと言えば、ギャオスどす!
大スクリーンで観る迫力に気圧される、ってのはあるにせよ。最近のCG技術に慣れっこになった身としては、流石に着ぐるみとミニチュアの辿々しさには時代を感じてしまいます。
が。ところが。
今更ですが、ストーリーの運びやエピソードの一つ一つは、最近のエンタメものより、むしろ面白いんです。よく出来てます。と言うか、「お。コレはアレじゃない?」と、後々のアニメや映画を思い浮かべてしまうわけです。
名古屋港で、ギャオスの足を噛み止めるガメラ。迫る朝日。ギャオスは自らの足を切断して飛び去ります。
コレって、猗窩座と煉獄さんじゃないですか?
変電所を改造し、回転展望台のモーターを補強し、ギャオスを倒そうとする作戦は、まさにシン・ゴジラだし、ヤシマだし!山火事作戦も然り!
怪獣同士の派手な闘い任せにする事なく、人間側が知恵を絞って力を合わせるとことか、かなりの萌え具合。
あー、そうだよ。ワシら怪獣映画とウルトラマンを見て育った世代だもん。ってのを再認した次第です。
楽しかった。
とっても!
昭和ガメラ3作目。
ガメラの飛行シーンやらリアルな肌感やら、その後に公開されたギロンやらなんやらより格段かっこよくリアルなのは何故?気合いが更に入っていたから?ギャオスを倒すための理論もきっちりまとめてるし作戦会議も丁寧に描かれてると思う。ギャオスはやっぱりシリーズの中でメインな悪怪獣だなー、と痛感。
主題歌は完全に子供向けなのね
67年大映。シリーズ2作目。
冒頭で富士山が噴火、そこにガメラが飛んでやってくる。中々に飛ばした展開。その後はビジネスの大人の事情が描かれる。昭和ガメラの初期は子供向けでない展開もやってたんだねえ。
ギャオスも割合と早く登場。どうかと思うその造形。牙をもちっとリアルに作って欲しかった…。ガメラも出てきて開始20分で前哨戦。
その後は対ギャオスに稚拙ながら硬派な展開に。(この辺りシン・ゴジラに影響を与えている気がする)
夜の市街戦・空中戦・港での戦い・ラストの肉弾戦と特撮は気合い入っていてまずまず見応えあり。
まあ怪獣映画なのでツッコミつつ楽しむのがいいでしょう。全体のバランスはよく出来てたと感じました。
東宝特撮の怪獣映画へ逃げずに真っ正面から挑戦
1967年の正月の怪獣映画は前年12月公開のゴジラ・エビラ・モスラ 南海の大決闘で始まりました
この1967年は前年に続き東宝特撮への挑戦がさらに拡大していった年で、前年の1966年と合わせて大変重要な年です
1967年公開の特撮映画のトップバッターが本作です
3月公開の春休みを狙い、東宝特撮との直接対決は避けてはいますが、その内容は全く逃げていません
真っ正面から東宝特撮の怪獣映画へ挑戦しています
第一作の監督であった湯浅憲明を、第二作のように特撮担当にせず、監督として復帰させて体制を整えています
特撮映画は特撮を大事に考えられる人間が全体を仕切らないと良いものが撮れる訳はないのです
前作は大人向けになっており第一作で意識したはずの子供とその親が共に楽しめる内容が忘れられていたのをまず修正しています
東宝特撮のゴジラ・エビラ・モスラ 南海の大決闘が同じ失敗を犯していることで気付かされたのでしょう
怪獣ももっと花のある東宝特撮のラドン、モスラに匹敵する敵怪獣を考えてきます
ラドンもモスラも飛ぶ怪獣なのだから、人気がでるのは飛ぶ怪獣という分析です
東宝特撮が前年はフランケンシュタインをモチーフにするなら、こちらは吸血鬼ドラキュラだ!と真っ正面から挑戦の方向性で企画しています
本気さが伝わり好感が持てます
特撮技術は正直東宝特撮に劣っていますが、逃げずに見せたい絵を優先して撮っています
スパッと車も戦闘機も真っ二つにしてみせるギャオスの超音波は素晴らしい視覚効果です
富士山の噴火、回転作戦、山火事作戦どれも、子供心にはワクワクするものばかりです
冒頭直ぐにガメラを登場させますし、子供をガメラが助けて甲羅に乗せて飛行するシーンは子供にはしびれるような名シーンです
さらにはエンドロールにガメラの主題歌を流してみせる、このプロ魂!
ギャオスの造形は素晴らしく、東宝特撮の怪獣に勝るとも劣らないインパクトがあります
ドラマパートも脚本が上手く大人も飽きずに楽しめます
主演の本郷功次郎も前作と変わらず熱演です
飯場の部下のコンビも良い脇役の仕事をしています
特撮映画をなめた仕事はどこにもなく、当時の自分たちが出来るベストを撮るんだ!という情熱を感じることができます
そこは正しく評価されるべきです
子供達はそれを見抜き圧倒的に本作を支持して大ヒット怪獣映画となりました
本作が成功したからこそガメラは息の長いシリーズとなり、平成にはリメイクまでされることになったのです
1967年の春
怪獣映画は本作を加え、なんと三作が公開され激突することになったのです
それも東宝が特撮映画を公開していないのにです
本作以外の二作とは何か?
ひとつは本作とほぼ同時公開になった松竹の宇宙怪獣ギララ
本作の10日遅れです
もう一つはそのギララ公開の1ヶ月後
日活の大巨獣ガッパが公開されることになるのです
そしてテレビでも東映がキャプテンウルトラと仮面の忍者 赤影を共に4月にスタートさせていたのです
大映、松竹、日活、東映
東宝特撮に当時の日本の映画会社のすべてが同時に挑戦をしたのです
海外作品も4月からタイムトンネルのテレビ放映をスタートさせていました
確かインベーダーもこの年の春放映スタートです
それが1967年の春だったのです
人間側の話は英一少年が主役。ギャオスの名前はその鳴き声から英一少年...
人間側の話は英一少年が主役。ギャオスの名前はその鳴き声から英一少年が命名した。
物語はじめからガメラありきというか、ガメラ当たり前の世界。英一にはヒーロー的な存在。
ガメラの体型からどうやって手を伸ばしたのかわからないけど少年を背中にのせて飛行するシーンもある。
人間も作戦をたてていろいろやるがギャオスには歯が立たない。ガメラが力技でギャオスを仕留める。映画らしいラスト。
タイトルは英一とガメラでもいいかな。
一番人気?
自然破壊にも繋がる高速道路建設と、地主が金儲けのために地価を釣り上げようとしている構図が面白かったりする。前作バルゴンのときと同じく人間の強欲さがにじみ出ている。
道路建設とは別に、光線の謎を調査する目的で新聞カメラマンが村長の孫英一とともに二子山に入るが、子ギャオスに食べられてしまった。そこへガメラが登場、英一くんは負傷したガメラに乗せられ助けられた。山梨県の村長が金丸という苗字というところが面白いし、その村長が上田吉次郎だということも・・・ハイランドパークというのは富士急ハイランドなのか?
ギャオスは声帯が二つあり、頭が音叉棒のように共鳴し、超音波光線を発するのだ。首が回らなく、後方が死角となっている。しかし、戦闘機はあっけなく真っ二つ。そのうち牧場の牛が全ていなくなり、ギャオスは夜にしか出てこないことがわかる。
ギャオスの羽ばたきでとてつもない風圧が起こり、戦車までもがひっくり返るのに、人間は一人がゆっくり飛んでいただけ。名古屋城を破壊し、住民はナゴヤ球場に避難。そして光線の威力は車を真っ二つにするほどだ・・・コメディ映画みたい。
オバカな作戦、その名も“回転作戦”・・・ギャオスは紫外線に弱いので夜現れたところを引きとめて夜明けを待つ。ホテル屋上の回転台でめまいを人工的に起こさせるため、人工体液でおびき寄せるというもの。わけわからん・・・
この映画がガメラシリーズで一番人気だということもわからない。バルゴンのパターンをそのまま用いて作戦のひらめきを子供に委ねているだけだ。しかも作戦の論理性は穴だらけ。上手くいくわけない・・・
ガメラ最高の相手
子どもの味方ガメラとあのサイズで人間を踊り食いする凶悪なギャオス(笑)の対比が凄い。
頭部の形が凄いインパクトを残したギャオスは間違いなくガメラシリーズで屈指のキャラクターと思う。
そんな2匹が闘うのだから、楽しい事この上なし。
空中戦と銘打ってるけど、クルクル回るだけのガメラがそれだけ戦えるはずもないし、もう半世紀前の作品になるのかと思えば、許せる。
公開時は産まれてなかったので移動でやってくる映画屋が公共ホールを1日借りきって上映したのを観に行ったのが懐かしい。併映は『大魔神』と言う豪華さだった。
ガメラのうたも本作品からスタートして、子どもを対象にしたガメラが作られてるが、怪獣の出血シーンや人間を貪り喰うギャオスの姿など、幼い子にはトラウマになったかも(笑)
父親と兄とで映画館で観た記憶とともにガメラの消しゴムを買ってもらえ...
父親と兄とで映画館で観た記憶とともにガメラの消しゴムを買ってもらえたのが嬉しかった。ストーリーも微かな印象が残っているので、幼心に面白かったことは間違いない。
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