クイズ・ショウ

劇場公開日:1995年3月25日

解説・あらすじ

1950年代にアメリカのテレビ界を震撼させた実話を、監督としても評価の高い名優ロバート・レッドフォードが映画化。アメリカで社会現象まで巻き起こした大人気クイズ番組“21”。チャンピオンであるハービーは、その圧倒的な知識で次々と勝ち進んでいった。しかし視聴率低下を危ぶむスポンサーが、チャンピオンをもっと見栄えの良い人物に変更するよう番組側に要求。そこでプロデューサーは、ある計画を実行するのだが……。

1994年製作/133分/アメリカ
原題または英題:Quiz Show
配給:ブエナビスタインターナショナル
劇場公開日:1995年3月25日

スタッフ・キャスト

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受賞歴

第52回 ゴールデングローブ賞(1995年)

ノミネート

最優秀作品賞(ドラマ)  
最優秀助演男優賞 ジョン・タトゥーロ
最優秀監督賞 ロバート・レッドフォード
最優秀脚本賞 ポール・アタナシオ
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映画レビュー

4.0 情報がギュウギュウ過ぎる、かも。

2025年9月23日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

悲しい

知的

難しい

レッドフォード監督4作目。
追悼。

なんとも深くて、ピンとこない観客に埋もれてしまった傑作。
レッドフォード演出は冴えていますが、情報量が多すぎて、観客は消化できないだろう。

人は簡単にウソをつく。
私は嘘をついていませんと平気で嘘をつく。
嘘ではないと嘘をついていれば、
いつの間にか、嘘ではなく、まるで本当のことのように思えてくる。
自分が苦しまず、嘘を本当のことにする出来る人も居る。
人間界の、あるある、なのだ。

アメリカ最大のテレビ事件として有名な題材に、
アメリカンドリームや視聴率競争、格差社会に人種問題
(しかもユダヤ人対ユダヤ人の諍いも常にイライラしている)がギュウギュウに詰まっていて、
安易には面白くない見えない。
人間はそれぞれに様々に、生まれ育ちの事情があり、
人間なので皆んな金欲しさに嘘をつく。
その真実を様々に真面目に暴いている映画。

テレビ業界のヤラセなんて、
この映画が示すようにアメリカ1950年代から当たり前だぜ、
なんて白けて見られるほど僕は賢くなれず、
クイズ番組はダイスキなので
(クイズ東大王なんか見ると、やっぱり東大生って凄いなぁ、なんて)
いまだに騙されまくっています。
まさかまさかと、嘘を暴きません。
この映画が語るように、視聴者はそんなものです。

インテリ一家に育った主人公が、
クイズ番組のイカサマで一躍スターになり疲れ、実家で深夜チョコレートケーキを食べるシーンがある。
主人公の父が気づきフォークを持ち一緒にケーキを頬張る。
『子供の時チョコレートケーキと牛乳が幸せだった』と言う主人公が
『あんな幸せは、またあるのか』と父に尋ねる。
『息子をもて』と当たり前のように答える父親。
この何気ないシーンにもレッドフォードは愛情を描ける。

誰かを何かを裁くのは簡単だが、
人をみつめ、己をみつめ直すのは難しい。
レッドフォードはテレビのヤラセ問題を面白がるより
真摯に人々をみつめてしまった。

コメントする 1件)
共感した! 2件)
なかじwithみゆ

3.0 フジテレビ問題があったタイミングでのTV放映だったのかも…

2025年2月7日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

この作品は、キネマ旬報で
「ショーシャンクの空に」
「マディソン郡の橋」
「フォレスト・ガンプ /一期一会」
「太陽に灼かれて」
などの名作がベストテン入りする年に、
堂々第13位に選ばれた
ロバート・レッドフォード監督作品だが、
TV放映を機に初鑑賞。

しかし、現在進行形でのフジテレビ問題も
あり、興味深い鑑賞とはなった。

この映画の世界でもフジテレビ問題でも、
視聴率に左右されて理性や本質から逸脱して
方法論に走る面をさらけ出してしまった
かのようなテレビ界は、
ある意味特殊な世界なのかも知れないが、
閲覧数で利益幅が左右される
現代のSNSの世界は、更に深刻な危険性を
内在しているように思える。

さて、この作品の出来栄えとしては、
主要3人の思索に迫った演出に感じる一方、
展開そのものにメリハリ感不足が拭えず、
全体に平板な印象を受けたのが、
この年のベストテン入りした作品との差で
あったかも知れない。

「普通の人々」で華々しいスタートを切った
レッドフォード監督だが、この作品の4年後の
「モンタナの風に抱かれて」を最後に、
話題作がほぼ無くなったような印象がある。

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KENZO一級建築士事務所

3.5 クイズ番組の八百長事件

2025年1月12日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

悲しい

知的

難しい

テレビ放送の初期、アメリカで起きたクイズ番組の八百長事件を描く、ロバート・レッドフォード監督作品。
クイズの勝ち抜き戦で勝利を続ける男(ジョン・タトゥーロ)は、視聴率対策で見栄えの良い大学教授の坊っちゃん(レイフ・ファインズ)に負けるように指示される。
この番組に興味を持った役人がいた。
テレビの持つ胡散臭さが象徴される事件だった。

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いやよセブン

2.5 テレビに演出があって何が悪いの?

2022年1月14日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

テレビ番組に、演出が介入していることを悪とする時代があったということなのだろう。クイズ番組に、視聴者参加形式でありながら、特定の人気パネラーが有利なように「忖度」が行われていたことをスキャンダラスに描き出した映画。

公開当時から「それの何が悪いの?」という感想だったので、見た時の感想は映画にするほどのことか?程度のものでした。それにしても、いろんな角度から正義を追求したサスペンスが製作されるんですね。映画って。

2018.5.5

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うそつきカモメ