コラム:LiLiCoのHappy eiga ダイニング - 第2回

2009年12月18日更新

LiLiCoのHappy eiga ダイニング

第2回:「のだめ」コンビの宝物は、塩とゴム!?
対談ゲスト:上野樹里、玉木宏

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リリコ:その光景、見たかった!

玉木:グズグズになっていましたよ(笑)。そういえば、ウィーンですき焼きを食べに行ったら神戸牛と書いてあったので頼んだら、全然神戸牛じゃなくて(笑)、ハモみたいな肉でした。あと、すき焼きといえば生卵をつけて食べるのが最大の楽しみなのに、ウィーンでは生ものは提供されないので卵もなしで……おいしくなかったですね(笑)。

一同:爆笑

リリコ:海外にいるときは食事が楽しみだったりしますからね。

上野:米がないから、パスタかピザばっかりですよ。米と魚と野菜っていう普通のバランスの食事がないんですよ。リゾットとかはあるけれど、ドーンと出てくるから多すぎて食べられない……。だから日本が恋しくなりましたね。日本はいろんな国の料理がおいしいですから。

■お客さんのパワーが支えてくれた(上野)

リリコ:さて、このあと後編が4月17日に公開されますけれど、「のだめカンタービレ」のキャラクターはご自分にとってどんな存在ですか?

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玉木:こんなに長いシリーズになるとは思っていなかったので、3年間というスパンでひとつの役を演じられたことが一番大きなことだと思います。シリーズだからこそ難しいと思ったこともありましたね。間に違う仕事を挟んだりすると、元に戻れるかな?って考えたりしましたが、頭で考えるよりも体はちゃんと反応してくれるんだなって、この現場で分かりましたね。

上野:どんな作品でも絶対に未練というか「もっとこうしたかった」っていうのは残ると思うんです。良い作品だと思っても、100点満点ってないし。「のだめ」の場合は、「もう1回チャレンジできる」「もう1回挑戦させてもらえる」っていう気持ちがこれまではありました。でも、映画になることで「本当にこれが最後だ」と思えるようになりましたね。映画にならないと見えなかったことも、いっぱい見えました。今日(12月9日)みたいに完成披露試写会へ、お客さんが4000人も集まってくれたり、こんなに応援してくれていたら映画化させてもらえるわ……って気持ちにもなるし、お客さんのパワーのおかげで支えられてきたんだというのが目の前で見られました。

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■今後は作品選びがより重要(玉木)

リリコ:映画の中での掛け合いも面白いし、千秋とのだめの感じがめちゃめちゃいいです。お互い、どんな存在ですか?

玉木:これだけ長い期間ずっと共演させてもらった女優さんって樹里ちゃんが初めて。大変なときもずっと一緒だったし、そのなかで樹里ちゃんの性格がすごくストレートで、思ったことを人にはっきりと言える。いつも分かりやすくいてくれるっていうのが、すごく安心感につながって楽しかったですね。

上野:3年間やってきて、馴れ合いにならず常にこの空気感を保ってこられたのがすごいなって思います。3年間で磨き上げられてきた絶妙なバランス(笑)が面白いですよね。目指すべきところがある千秋とのだめみたいに、お互いが役に一生懸命向き合ってきたから。自由に泳がせてもらえたりする部分も、千秋とのだめだなあと思いますね。

リリコ:これから俳優として、女優として、挑戦してみたいことってありますか? やってみたいジャンルとか、一緒に仕事をしてみたい監督さんとかいますか?

玉木:まだ触れたことのないものがたくさんありますから、新しいところに身をおいてみたいというのが一番ですね。「のだめ」みたいに強烈なイメージを残す作品に出演すると、すごく怖い部分はあります。違うイメージをお客さんに提供しなくちゃいけないから。でも、その繰り返しだと思います。今後は作品選びがより重要になっていくと思いますね。

上野:「のだめ」って作品自体も出会いというか縁ですよね。自分たちが望んだからといって向こうが歩み寄ってくれるものでもないですから。それが読めないから、いつも一生懸命になれるっていうのもあるし。本当に先が読めない仕事ですけれど、求められればいつも真剣に応えたいと思います。

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筆者紹介

LiLiCoのコラム

LiLiCo(リリコ)。1970年11月16日、スウェーデン・ストックホルム生まれ。18歳で来日し、1989年に芸能界デビュー。2001年からTBS「王様のブランチ」に映画コメンテーターとしてレギュラー出演中。映画俳優へのインタビューをはじめ、「レイトン教授と永遠の歌姫」「シャーロットのおくりもの」などでの声優業、トークイベント、ナレーション、雑誌エッセイなど幅広く活躍している。

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