【ネタバレあり】「バービー」監督が明かす、脚本に対するマテル社からの指摘

2023年11月8日 15:00


脚本執筆時の裏話を告白
脚本執筆時の裏話を告白

今夏最大のヒット映画「バービー」で脚本を手がけたグレタ・ガーウィグ監督とノア・バームバックが、映画の題材であるバービー人形を製造販売するマテル社から受けた指摘について明かした。

※本記事には、「バービー」に関するネタバレが含まれています。未見の方は、十分ご注意ください。

米バラエティによれば、ガーウィグ監督とバームバックは、トニー・クシュナーとの鼎談の中で、脚本に対するマテル社からの指摘について述懐。そのひとつが、映画の第3幕でケンたちがビーチで大乱闘を繰り広げる場面について。現実世界からバービーランドへやってきたマテルの幹部たちも巻き込んでのビーチバトルのシーンに関して、「最初に脚本を書き上げたときにメモがあったんだ。111ページに『マテル社の重役は撃たれなければならないのか?』」とバームバックが告白。「その時ぼくたちは、宣伝文句にしたらいいじゃないか!という感じだった」と振り返った。

一方でガーウィッグ監督は、「でも、すべての文章の最後には疑問符がついていました」とフォロー。同社のCEOのイノン・クライ氏は「本当に多大な信頼と自由を与えてくれました。これが正しいと言うならやってみよう、という感じでした」と協力的だったことを説明した。

過去のインタビューでも、マテル側が自社のブランドイメージの保護のために変更や削除を求めたシーンがあったことが明かされている。現実世界を訪れたバービーが、10代の少女サーシャにファシスト呼ばわりされる場面や、年配の女性に美しいと告げる場面だ。

とくに後者は、物語の進行上、他のシーンとの関連がないためカットすることを提案されたという。ガーウィッグ監督は「このシーンをカットしたら、この映画が何について描いているのかわからなくなる」と死守したことをローリングストーンズ誌のインタビューで告白。「私にとっては、この場面がこの映画の核心でした。マーゴットが演じたその瞬間は、とても穏やかで、とても自然だった」と語っていた。

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