ワーナー新社長、J・J・エイブラムスの新ドラマをストップ?

2022年6月6日 22:00


ワーナー・ブラザース・ディスカバリーの新社長が契約内容の見直しに着手
ワーナー・ブラザース・ディスカバリーの新社長が契約内容の見直しに着手

J・J・エイブラムス監督が企画・制作総指揮を手がけるテレビドラマ「Demimonde(原題)」が頓挫の危機に瀕していると、米Deadlineが報じている。

同作は、かつて「エイリアス」や「LOST」などのヒットドラマを生みだしたエイブラムスが自ら企画を手がけた久々のテレビドラマで、米HBOは4年前に制作にゴーサインを出している。だが、いまだにプリプロダクションの段階で、撮影は行われていない。その原因は1シーズンあたり2億5000万ドルという巨額の制作費で、ワーナー・ブラザース・テレビジョンとHBOはコスト削減を求めているものの、エイブラムスの制作会社バッド・ロボットは拒んでいるという。

関係者によると、「Demimonde(原題)」の巨額予算問題をきっかけに、2019年にバッド・ロボットがワーナーメディアと締結した大型契約にもメスが入っているという。同社はワーナーメディアと5年間の大型契約を締結し、2億5000万ドルと言われる巨額の契約料を受け取った。ワーナーやHBO、HBO Max向けに映画やテレビドラマなど多数の企画を開発することになっていたが、実現した作品はほとんどない。一方で、パラマウント・ピクチャーズの「スター・トレック4(原題)」をはじめ、他社との仕事は続けている。

そんななか、ワーナーメディアは、米メディア企業のディスカバリーと統合し、ワーナー・ブラザース・ディスカバリーとなった。新たな経営者となったデビッド・ザスラブ社長兼最高経営責任者は、エイブラムスと契約内容の見直しを行っているという。

「Demimonde(原題)」は、科学実験によって夫と娘と引き離されたヒロインが、異世界に迷い込んだ家族と再会するために陰謀を説き明かさなくてはならなくなるというストーリー。ヒロインのオリーブ・リード役には、「ハーダー・ゼイ・フォール 報復の荒野」のダニエル・デッドワイラーが起用されている。

Photo by Celal Gunes/Anadolu Agency via Getty Images

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