阿部寛、父親に背中押され芸能界入り「とりあえずやってみろと言われた」

2022年4月8日 20:57


「失敗してもいいから、とりあえずやってみろ」と言ってくれた父に感謝する阿部寛(左)
「失敗してもいいから、とりあえずやってみろ」と言ってくれた父に感謝する阿部寛(左)

俳優の阿部寛が4月8日、東京・TOHOシネマズ六本木ヒルズで行われた主演作「とんび」の初日舞台挨拶に登壇した。直木賞作家・重松清のベストセラー小説を実写映画化した本作で、不器用な父親を演じた阿部は、「この世界に入る時、親父に相談したんですけど、僕が三人兄弟の一番下なので『失敗してもいいから、とりあえずやってみろ』と言われた」と自身の背中を押した父親に感謝を示していた。

これまで2度にわたりドラマ化された同名小説を初めて映画化し、オリジナルエピソードを交えながら、幾度途切れても必ずつながる親子の深い絆が描かれる。広島・備後市を舞台に、主人公の安男(阿部)が、妻の事故死を乗り越えながら、不器用に息子・旭を愛し育てていく。全国344スクリーンで封切り。初日舞台挨拶には阿部をはじめ、息子役で共演する北村匠海安田顕大島優子瀬々敬久監督が出席した。

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阿部は「親になるのは、誰でも初めて。ただしい親はいないと思うし、悩んだり失敗して自分を責めながら、それでも優しさをもって一生懸命に接していく」と父親を演じた思いをしみじみ回想。また、親子を見守る幼馴染を演じた安田に殴られるシーンについて、「ちょっと油断していて、目が覚める思いだった。本気なんだと感情も盛り上がり、感謝しています」と振り返ると、当の安田は「申し訳ありませんでした。10回も叩いてしまった」と恐縮しきりだった。

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一方、北村は「作品が僕らの手を離れるさみしさもあるが、現場で感じた温かさを受け取ってもらえればうれしい」と客席にメッセージ。自身が出演していない幼少期のシーンは「これだけで2時間の映画にできるほど、いろんな感情が詰まっていて、ずっと泣いていた」といい、「自分が登場して、やっと正気になった」と照れ笑い。も「一生懸命にいろんな現実を受け止める姿にグッときた」と子役の演技を絶賛していた。また、大島は「祖母が見てくれて、感動で泣きっぱなしだったと父から連絡があった」とうれしそうに語っていた。

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