GACKT「きわどいパクリ疑惑があります」、二階堂ふみ「何倍も何倍も羽振りがいい」　当初は否定的だった「翔んで埼玉」第2弾に手応え

埼玉県の自虐ネタを詰め込んだ魔夜峰央のギャグ漫画を実写映画化し、興行収入37.6億円を記録した「翔んで埼玉」のシリーズ第2弾「翔んで埼玉　琵琶湖より愛をこめて」のジャパンプレミアが10月24日、東京・六本木ヒルズアリーナで行われた。

約500人のファンが招待されたレッドカーペットには、前作から続投する主演のGACKTと二階堂ふみをはじめ、杏、片岡愛之助、藤原紀香、川崎麻世、加藤諒、益若つばさ、和久井映見、アキラ100％、朝日奈央、前作で日本アカデミー賞の最優秀監督賞を受賞した武内英樹監督が登場。豪華な顔ぶれに、大きな歓声があがった。

関西エリアを巻き込んだ「日本埼玉化計画・第II章　東西対決」をテーマに、映画完全オリジナルストーリーとなる本作。主人公・麻実麗を演じるGACKTは「最後の最後まで、この（作品の）製作は反対していました」と振り返り、「ところがですね、この豪華なキャストのリストを見せられて、『もう逃げられませんよ』と最後の出演依頼を突き付けられて（笑）」とオファーを快諾せずにはいられなかった状況を説明した。

仕上がった本編は、「想像を超えた茶番劇で、大人の本気の悪ふざけ」だといい、「見終わった後に、モヤモヤとした気持ちがすっきりしたと思ってもらえる作品だと信じています。くだらないと笑っていただければ、それが最高の誉め言葉」と手応え。ただ、「きわどいパクリ疑惑があります。しばらく経って、公開中止になるんじゃないか」と心配そうな表情も浮かべ、「公開中止になる前に、ぜひ早めに劇場に行き『あれが永久追放になった作品だよ』と、見た人だけの心に残る作品になれば」と“自虐”を交えてアピールした。

もう1人の主人公である壇ノ浦百美役の二階堂も、「GACKTさんとも『2はやめたほうがいいんじゃないか』と話していた」と当初は続編製作に否定的だったと告白。それでも、スケールアップした仕上がりに「前回より何倍も何倍も羽振りがいい作品になりました。純粋に楽しんでいただけるのはもちろん、郷土愛を再確認できる作品」と胸を張り、六本木でのプレミア開催については「こんな都会指数の高い場所で、大きなイベントができる日が来るとは」と目を丸くしていた。

滋賀の貴公子・桔梗魁を演じ、初めて男性役に挑戦した杏は「滋賀の方がどう思うんだろうと心配ですが、楽しんで撮影できた。関西にもディスられる場所があり、こういう思いを持っているんだと勉強になりました」と達成感を示した。

愛之助と藤原は、それぞれ大阪府知事・嘉祥寺晃と妖艶な神戸市長を演じ、結婚後初、しかも夫婦役での共演が実現した。「吉村知事（大阪府知事の吉村洋文）にも伝えました。知事の役ですが、なかなかの言葉づかいで、『ヤクザなのかな？』『違う台本かな？』と思った」（愛之助）、「台本を読んだとき、サプライズがたくさんあり、ひっくり返りました。でも、人を楽しませてなんぼ、驚かせてなんぼなので」（藤原）とノリノリだった。

「翔んで埼玉　琵琶湖より愛をこめて」は、11月23日から全国公開。

【主な出演者／キャラクター】
●GACKT／麻実麗
埼玉解放戦線の現リーダー。「日本埼玉化計画」を推し進め、埼玉県人の心をひとつにするため、越谷に海を作ることを計画。そのために必要な白浜の美しい砂を求めて和歌山へと向かう。そこで関西にもひどい地域格差や通行手形制度が存在しているのを目の当たりにする。

●二階堂ふみ／壇ノ浦百美
都知事の息子で、名門高校の白鵬堂学院で生徒会長を務めるエリート。麗とともに、埼玉解放戦線として活躍し、埼玉県の通行手形制度を撤廃させ、平穏な日常をもたらした。本作では、武蔵野線開通に向けて埼玉の路線族との交渉に乗り出すが……。

●杏／桔梗魁
関東だけではなく、関西圏でも存在する通行手形制度を撤廃するため活動する滋賀解放戦線のリーダーで、その儚くも美しい容姿や立ち居振る舞いから“滋賀のオスカル”と呼ばれている。パリで革命を学んだ。和歌山の白浜で麗と運命的な出会いを果たし、行動をともにするが、ある衝撃的な事実が発覚する。

●片岡愛之助／嘉祥寺晃
冷酷無慈悲な大阪府知事。通行手形制度と謎の施設・甲子園を用いて関西圏を牛耳り、日本全土の大阪化を狙っている。

●藤原紀香／神戸市長
ハイカラな街・神戸を率いる妖艶な市長。「ダ埼玉の連中ごときが、何ができるんやろか」“埼玉ディス”を披露する。

●川崎麻世／京都市長
大阪・神戸と並んで関西に君臨し、京都に絶対的な誇りを持つ雅な京都市長。

●堀田真由／近江美湖
桔梗魁とともに故郷・滋賀の通行手形を撤廃するため、舞子姿で京都に潜み、偵察を行っている滋賀解放戦線員。

●くっきー！／近江晴樹
美湖の兄で、妹とともに滋賀解放へ向け暗躍する滋賀解放戦線員。

●高橋メアリージュン／滋賀のジャンヌダルク
美しい甲冑を身に着けた滋賀解放戦線の初代リーダー。

●和久井映見／内田直子
現代パートに登場する「さいたま市在住のとある一家」の主婦。

●アキラ100％／内田智治
現代パートに登場する「さいたま市在住のとある一家」の一員。直子の夫で、さいたま市在住の市役所職員。

●朝日奈央／若月依希
現代パートに登場する「さいたま市在住のとある一家」の一員。直子と智治の娘で、出産を控えている。

●天童よしみ／和歌山解放戦線員
ステージさながらの豪華絢爛な衣裳を身にまとい、和歌山解放のために戦う。

●山村紅葉／京都の女将
“建前”の奥に強烈な本音をひた隠す。

●ハイヒールモモコ／元大阪府知事
大阪府知事・嘉祥寺晃の母親であり、その昔、首都を大阪に置く「大阪都構想」を企てていた。

●加藤諒／下川信男
虐げられた埼玉県人の解放のため、麗たちと共に戦った埼玉解放戦線の主要メンバー。前作から続投する。

●益若つばさ／おかよ
虐げられた埼玉県人の解放のため、麗たちと共に戦った埼玉解放戦線の主要メンバー。前作から続投する。

●小沢真珠／浜野サザエ
埼玉解放戦線と熾烈な争いを繰り広げた千葉解放戦線のメンバー。前作から続投する。

●中原翔子／浜野アワビ
埼玉解放戦線と熾烈な争いを繰り広げた千葉解放戦線のメンバー。前作から続投する。