ミッシングのレビュー・感想・評価
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かなり辛い内容だが、一度観る価値はある。
娘が突然行方不明になってしまった家族が精神的に衰弱していく様子をひたすら描いているので、鑑賞には体力と覚悟が要求される。
しかも、最後まで失踪した娘は見つからず、話にも救いは全くない。
この内容だけだったら、きっと二時間もたずに鑑賞を止めていたかもしれない。
それくらい観るのがしんどい映画。
しかし、夫婦の視点とは別にマスコミ側の視点が描かれていたことがこの鬱映画の良い緩和材になっている。
基本的に、マスコミは他人に起きた不幸を傍観している立場である。したがって、当事者の夫婦の視点から見る絶望的な世界からマスコミの傍観者としての世界へと視点が度々切り替わることにより、観客はこの悲劇が自分に起きた出来事ではないと感じることができるため、一時的に安心感を得られるのだ。二時間の上映を最後までしっかり観られたのは、この視点の切り替えによる精神的緩和が効いていると思った。(一種のシャーデンフロイデのような人の嫌な部分を感じさせもするが…)
したがって、映画として見ごたえを感じさせるため、観賞後に良い作品だったと思えるのである。
ただし、話が重すぎてもう一度観たいとはあまり思えなかったため星4以上は付けられないが、星3.5の佳作として十分評価できる映画。
あらゆる感情をみごとに表現
救いのない結末に暗い気持ちで帰途につきました。
これは日々、どこかで実際に起きていることなのだと、その当事者の方にも思いを馳せながら。
この悲劇が自分に降りかかったら、どう行動できるのか?正常でいらるのか?と自問しながら。
石原さとみさんの感情の動きに合わせて苦しくなる場面の連続でした。
家族でさえ思いを共有しきれない不安や焦り、勝手な憶測で傷つけてくる他人。
堪えきれず漏れでる呻き声を思い出すと、今も苦しくなります。
果たして犯人は誰か。様々な推理ができいますね。 私の推理では犯人は...
果たして犯人は誰か。様々な推理ができいますね。
私の推理では犯人は、母(石原さととみ)であろうと。
あまりに悲劇のヒロインになりたがっている場面が多くみられる。これは、ひとつの病的人格と思える。なぜ執拗に誹謗中傷のSNSを見たがるのか。なぜ弟は目撃した車を否定してしまうのか。メディアが再度弟の事情聴取を申し込もうとしたとき母は頑固に拒否。娘のエピソードで、ピアノが上手になれず辞めたことが何故一番に浮かぶのか。ラストシーンで、警察発表の誹謗中傷で「母がライブに行っていたのはアリバイ作りでは!」という文言。
その目で追っていくと母が犯人と考える余地が残ってくるのです。私の考えすぎかな???
石原さとみが心身全てを投じた作品「Missing」 誰が見てもその境地を感じる作品です。
産後間もない石原さとみが、自ら新たなるスタートだと言いきる。全く新しい境地となる作品「missing」。。
間違いなく実話を元にしているわけで(当事者に直接話を聞いている?)ラストに、着信があり「もしもし?え?娘が保護されたんですか!?」という含みを持たせたハッピーエンドかバッドエンドかわからないような、、そんな終わり方にしてくれるんだろうなと勝手ながら思っていましたが、現実はそんなには甘くはない。。
案の定、嫌だここで終わらないでくれ、、、嫌だ、、というところで終わるという胸糞。。。
しかし、考えた事があるだろうか。。
自分の愛おしい娘息子が当たり前にいることが当然当たり前であり、成人を迎えるのが当たり前という中で、突然消えてしまう娘息子。。
果たしてあなたはそのとき、石原さとみの演技を映画の中でのただの演技だと終わらすことができるのか、、自分ならどれほど心が壊れる程苦しいか考えてみてほしい作品です。
あなたの子供は、目が合えばいつでもあなたのことが大好きだよって笑顔も見せてくれますよ?
そんなときあなたはどんな顔を返してあげますか?
最後の旦那さんが泣くところ
子どもの居なくなった悲しみを知る母親…という気持ちがわかる味方が奥さんに出来たのが嬉しかったのかな…と思いました。
無事に見つかった子供に嫉妬ではなく、心から良かったと言っているのが好印象でした。
“映像の見せ方”に困惑
人間のリアルな心情を描くヒューマンドラマ映画が好きなので見に行ったが正直、期待はずれ。
終わりのない不安、自己嫌悪、周囲への怒り、いたずら行為の実態が描かれていたが、正直それらを全て含ませて何を伝えたいのかが分からなかった。
さおり(石原さとみ)が前へと進む結末をゴールとするならば、“2年後”みたいに変化の起こる期間をすっ飛ばして良いはずがないと思うのだが。執拗に弟に焦点をあてる必要もなかったのでは?
この監督の作品が初というのもあるかもしれないが、演出や設定、設定に対する脚本がどうも受け入れられなかった。
商店街の喧嘩話やスーパーでの顧客対応、ホテル従業員の言葉遣い、誹謗中傷しかない書き込み、警察からと勘違いしたいたずら電話、砂田さん(中村倫也)の愚痴をこぼすシーン、景色をただズームアウトするだけのカット、逆光を利用するためだけのヌルッとしたカメラの動き。
気になりすぎて内容が全然入ってこなかった。
序盤から手ブレが酷い時点で、嫌な予感はしていたが…。
行方不明事件から何ヶ月経っていて、警察とのやりとりや事件の成り行きなどが不明瞭な点と、怪しさ全開の弟の素振りは、見る側を困惑させる要素でしかなく、モヤモヤした。
さおりの心が崩壊していく様子はよく描かれていて、体験し得ない話であるだけに心が痛かった
お気持ちは分かるって、どのくらい分かる気持ちで言ってます?
行方不明になった娘を探し日々憔悴していく母親を、石原さとみが演じる。ネットの書き込みを見て、世間の辛辣なる暴言と冷たさに削られていく精神状態が痛々しい。というか、役作りが真に迫りすぎていて、言葉を失うほどスクリーンに見入った。髪はボサボサ、服装にさえ気を配れず、目は血走っている。口の端が荒れるほど役に没頭する石原さとみの凄み。
子探しの母と父の温度差が伝わってくるが、それは見た目。父親がけして無関心なわけではなく、母親の暴走を冷静に見極めようとして、むしろ落ち着かざるを得ない。たいてい、こういう経過をたどった夫婦は離婚しがちだけど、しなくよかった。それだけでも父親青木崇高が母親石原さとみに寄り添ってあげていた証左だ。
その夫婦の熱量に、どの立ち位置で接していいのか悩むテレビマン。夫婦に寄り添うか、視聴率を取れる"面白い"番組にするか。人は概して、その出来事がわが身のことにならないと本当の痛みはわからないものだ。だからたとえ小さなことでもわが身のことになればすぐに痛みを感じてしまう。それが世の中なのに、他人であるテレビマン中村倫也に折れない良心があったことが救いだった。
そして数年経ち、なんの希望も見いだせない母親は、緑のオバサンを始める。子供たちに寄り添うことで自分の気持ちを癒すのではなくて、少しでも子供たちを守る側に立ちたいって気持ちからだろうか。その姿を見た時、ああこれはこのまま未解決となるのだな、と察した。そしてその通りだった。その終わり方は辛いのだけど、むやみにハッピーに終わらせるよりもリアリティがあっていいと思った。
先日、映画『正義の行方』を見た。こちらはドキュメンタリで、女児二人殺人容疑で死刑確定し執行された死刑囚が冤罪ではないかとして再審請求をいまだ弁護側は続けているのだが、もし冤罪が晴れたとして、じゃあ本当は誰が犯人なのかモヤモヤは晴れない。そんな事件をはじめとして、世間では、失踪や誘拐を含めて子供が絡んだ未解決の様々な事件がたくさんあるのだろうな。そして、当事者のほかはそんなニュースを聞いても、また新しいニュースに流されて忘れていくのだろうな。
生き地獄
子供を持ったことがあるヒトは多分見ていられない。キツすぎる。
子持ちにとって考えうる最悪の事態で、観たくないと思いながら映画ファンの性で観てしまった。
モデルになったのは、山梨のあの事件だろうと容易に想像がつく
顔を知っている個人的に関わりのある人達は概ね、夫婦に同情的で協力的だが、ネット上ではバッシングの嵐。プライバシーは暴かれ、根拠ない憶測からとんでもない決めつけと、誹謗中傷が横行する。ネット上の顔の見えない相手はただのアイコンでしかなく、送信する側も匿名なのでお手軽お気楽に蜜の味の他人の不幸を楽しむことができる。うさばらしや、正義の押しつけ、顔を知っている人達にはとてもできないことができてしまうのだ
ネットを見ないのが一番と思うが、そうできないのが人間だ
報道は、影響の大きさからあくまでも公平であるべきで、憶測や根拠の少ない決めつけにそった編集をしてはいけないのは「正論」だが、所詮視聴率あってのものなので、良心的報道を心がける記者にはジレンマを生む。砂田のような良心的記者がどれくらいいるのだろう。
石原さとみが圧巻。
娘を取り戻したい一心しかない、取り戻すためなら何でもする
時に愚かですぐに取り乱す、キレて暴言を吐き、当たり散らす。かと思えばすがれる相手には土下座せんばかりに行動を謝罪して身も蓋もなく協力を要請する。
ちょっと地方のヤンキー入ってる、し◯むらのトレーナーやTシャツ着てそうな普通の若い母親を、演技とは思えないくらいリアルに演じる。キレイな可愛い子ちゃんなところが微塵もない
そして、夫・豊役の青木崇高が素晴らしい
黙って諸事万端切り回す。実は細かいところにも気を配っている
大抵の夫婦なら、この二人の夫婦喧嘩の様子にリアルを感じると思う。
胸が張り裂けて普通でいられない妻を支え続ける。暴言吐かれても一緒にキレることなく、控えめに宥めて妻を刺激しないように、落ち着かせようとする、そして、自分としては反対でも最終的には妻の意志に沿ってできる限り付き合う。彼は暴言吐かれても振り回されても妻を一切責めない。妻の辛さが十分分かっているからだろうと思うし、自分まで壊れたらおしまい、と、頑張って冷静に踏みとどまっているよう。
救いがないこの映画の中で、このふたりの夫婦愛だけが、若干の救いだった
沙織里の弟圭吾は、多分知的にボーダーか発達障害だと思う
騙されやすかったたり変人や怪しげに見えたり生きにくいタイプだと思う。
姪の失踪で一番傷つけられ救われないのは彼だ。
テレビ局は明らかに視聴率狙いで彼のインタビューを撮ったのは明白、事実反響は大きく。
そもそも番組作成側に彼が犯人というバイアスがかかっていなかったか。
決めつけは冤罪を生むことに繋がると分かっていながら。
娘が保護されたという電話に、私も眼の前が明るくなった。ドキドキして嬉しかった。
希望の絶頂からどん底へ。そんなイタ電するか、それ、面白いのか
ヒトの悪意の底知れなさに胸が詰まった。
新たに行方不明になった女児が無事保護されたとき、沙織里は本当に「よかった」と思ったのか。なんでうちの娘じゃないのか、とか、うちと同様に見つからなければよかったのに、と思わなかったか
この失踪女児の母親が、駅前でビラ配りをする夫婦のもとに現れて、できることをさせてくれ、というところ、彼女も犯人が元彼で、相当バッシングされたと思う。それでも申し出る。そこで今まで堪えていた豊が堰を切ったように嗚咽する。
心が抉られるようでもらい泣きしてしまった。
こういう繋がり方ができるのが、本来のヒトではないのか
幼い娘が失踪した夫婦に起きうる事態を網羅したようで、エピソードが多く、尺が長いが、省略しても良いと思われるものが一つもなく、始終重たい心で最後まで観ました。
誹謗中傷に豊が立ち上がり、弁護士に相談、泣き寝入りしない行動を起こしたことで投稿者が検挙される。やりたい放題は許されず法も無力ではないことを示したのは良かったと思う
見終えて、重苦しく苦い思いで胸が塞がる。
夫婦の苦しみには終りが見えない
延々と、いつまで続くのか
生き地獄だと思う
現実がそうであるように
現実に起きている凄惨な事件がそうであるように、この事件にも色んな要素が絡んできます。
売らんかな主義のマスメディア、誹謗中傷が大好きなインターネットやSNS、母親という属性にのしかかる圧。
作品内では言及されていませんでしたが、森優作くんが演じている弟くんは発達特性のある人をイメージしているように思われました。
姪の面倒を放って先輩に誘われるがままにカジノに出かけてしまうのは、衝動性優位のADHDの人の行動を連想しました。
いろんな要素が詰まっています。現実に起きた事件は、映画のように「テーマは〇〇」とかはないです。
色んな要素が絡まって、人間は信じられないような行動を起こしてしまう。
優しい人や、分別のある人でもみんなおかしくなってしまうことはある。
なので、感想はずばり「ズシーンとくるよ」の一言で終わってしまいます。
考えることがたくさんありすぎる映画ともいえます。
一つ言えるのは、わたしたちは現実に起きている事件にどう向き合っているか、この映画を見た後でふり返ってほしいということです。
マスメディアの人たちも、誹謗中傷をするネット住民も、「物語」を消費するだけ消費して飽きたら忘れてしまう大衆も、すべて「わたし」だと感じました。
椅子から立ち上がるのに時間がかかった。
自分は独身なので、父にも母側の気持ちにも寄り添えず。ディレクターにも感情移入はできず、強いて言うなら弟だけど、後半までは弟が犯人との疑いも拭えず。
旦那が優し過ぎるし、母親も負い目はあるのに感情を出し過ぎるし、ディレクターも悪人になりきれてないし、弟は自殺するんじゃないかってくらい追い詰められてるのに、普通に生活しているし。
現実的すぎるよ、映画なんだからそんなに現実求めなくていいじゃん、旦那はもっとブチギレようよ。記者も局を辞めちゃう同僚にキレようよ。スーパーで絡まれた弟は、不良のガキどもに殴りかかってメチャクチャになろうよ、はっさく畑で、市場で、セメント工場でみんな暴れようよ。
誰が犯人なんよ、みゆちゃんは死体で見つかるんでしょ?生きてて監禁されてる状況で見つかるの?さぁ、ここから後半どうなんのよ、ねえ、ねえって。
この無責任さが、ネット中傷してる奴等と変わらないんだよなって。エンドロールが流れて、劇場の照明がつく手前まで、衝撃的な最期に期待をしてしまった。
そんな、人の心を失った自分。
これがこのタイトルの所為なのかなと。
「リアルが面白いんだよ」
警察が記者に言った台詞。
今回刺ささった言葉はここ。
家族がいたら、もっと違う感想が出るんだろうと思う。やはり吉田恵輔、今回もいい作品でした。
大切なものを失って壊れてしまう母親の描写が印象的
石原さとみさんの演技力に魅了される作品。
そしてモノではなく、代わりのきかない「生身の人間」が
どこかに消えてしまった事実。
これと対峙する各々の人間性がそれぞれのタイミングで
あらわれていた。
その演技力はすべての役者さんにおいて素晴らしいと思った。
子育て、母親の在り方、父親、夫婦、子供との関わり、子供の世界と親の世界、
大人の事情、再婚、母親のストレス、空の巣症候群、喪失感、虚無感、罪悪感、自分を責める、大人の裏事情、家庭のありかた、事件、
トラウマ、姉弟、いじめ、精神的苦痛、世間の目、SNSの書き込み、事件の報道、
テレビの世界、情報共有とそのリスク、報道する側、取材される側の恩恵とリスク
信頼、信用、猜疑心、決めつけ、正義、ジャーナリズム、真実・・・・
こんなキーワードがテーマとして劇中に散りばめられていたような気がする。
どこを突いてもやるせなく、ゴールがなく、解決に至らない、自分自身も
映画を見終わったあとに、なぜか空虚感だけが残った。
自分も母親の端くれなので、大切な命が目の前からいなくなってしまったら
石原さとみさん演じる母親と同じように狼狽しボロボロになるのは想像がつく。
あの演技力の迫力がこの映画の象徴なんだろうなと思った。
でも、最後に何かが足りないと感じ、それはなんなんだろうとしばらく
家に帰ってからも考えた。
それは、そもそもこの映画の中心である、いなくなってしまった女の子、
「みう」ちゃんの肉声だと気付いた。
もちろん、一番はじめに、登場し、笑顔や元気に動く姿、そして、唇をブルブルさせて
いたずらっぽく、ふざけて周囲を微笑ましくするシーンはある。
回想シーンで、そのブルブルする音を、扇風機が回る音にリンクさせて、母親がつい思い出すという描写はとてもリアルで素晴らしいと思った。
でも、もっともっと、はしゃいでいる時の「声」があっていいと思った。
弟さんとふざけるシーンでの生の「笑い声」や、お誕生日を祝った去年の時の本人の
動く映像や「声」がもっとあってよかったんじゃないかな。
だって、みんなが必死で探している大切な存在そのものなんだから。
一番、忘れてはならない存在なんだけど・・・。
それが、とても小さくなってしまっていたことに気付きました。
結局?
予測が付くストーリー。表現したいことは分かるが、結末がはっきりせず、後味悪い。でも結末がはっきりせず終わりが見えないのは主人公らもだよな…となんとも言えない感じ…。
ただ、感情表現が上手で一生懸命で誰が見ても必死さが伝わる妻と、あまり表には出さず感情は内側に秘めているが本当は心の奥底で妻と同じように娘のことを考えている夫の関係性はとても素敵だなと思った。
自分好みの映画ではないけど、いいものだった。
とてもつらい
うちにも6歳の娘がいるので、同じ立場だとしたら本当に発狂してしまうし、生きていけないかもしれない。『八日目の蝉』の被害者の立場でもある。つらいのは生死が不明なまま終わってしまったことだ。不明もつらいけど、亡くなっていてもなおつらい。
闇カジノなどちょっととってつけた感じがある。韓流アイドルのライブに行ってネットで責められるなどもありそうではあるけど、それ以上の何か本当にその体験をした人にしか分からない表現が見たい。石原さとみさんの発狂ぶりはすごい。
卸売り市場で組合みたいな人が援助金を渡してくれる。そんなに親切なのか。ポスター印刷はネットで格安の印刷があるから教えてあげたい。
子どもと触れ合っている場面がほぼないのでなんとも言えないけど、吉田監督は子どもいるのかな。観念的な存在みたいだ。
空虚感が半端なく…
評判通り、今までに見たことのない石原さとみさんの熱演。これからどうなっていくのか、先が気になり没頭して作品を見ることが出来ました。
ハッピーエンドで終幕を迎えて欲しかった展開でした。観終わって暫くは空虚感が半端なかったです。
なんとも言えない作品ですね💧
色々と凄い作品でした、内容やら演技やら「わ〜っ」と文章にできるだけ書きますが、まぁまぁと一個人の感想なのであしからずです🙇♂️。
娘が行方不明になって取材が来てと始まり、取材内容の放送後アカウントのコメとかつい見ちゃうよね💧、誹謗中傷あったらわからんくもないが旦那さんの言う通りみない方がよけいに不安になって怒りも出てきて悪循環😓大半の夫婦のシーンは旦那さんよりに(自分も男なのでちょい辛く書きます🙇♂️)気持ちが同調しました。
弟さんも最初はめちゃ怪しかったけど純粋に心配はしてて姉弟の涙シーンは良かったのと、終盤に同じように行方不明経験親子からの申し出にも旦那さんと同じように優しさに感動しました🥹。
最後はどうなるかな❓と思って観入ってましたが思ったような終わり方ではなかったのが少し残念😢。
「落下の解剖学」的な答えのない感じが良いと言えばいいですが😅。
石原さとみさんの凄い演技に圧巻です😆、言葉の引き出しなくてこれ以上の表現出てこないけどとにかく凄かった。
旦那さんもちゃんと心配しつつも表に出さずに冷静動いてるのなんかわかる気がする。冷静に動きつつ最後はちゃんと奥さんに同調するの素敵な旦那様や〜👏。
観て良かったけど、少しモヤモヤが残った
石原さとみさんの演技が、実際に我が子が行方不明になったらあんな感じになるんだろうな、とリアルに感じて、すごく良かった。
こっちは必死なのに、イタズラにメールしてきたり、電話してくるくだらない奴らにめちゃくちゃムカついた。
最後はハッピーエンドになったらいいのにと思いながら観てたけど、そうじゃなかった。
このミッシングと言う映画は、あの終わり方がベストなんだろうなぁ。
物差し
当事者の胸の内は他人にはわからない。
それがどんな些細な事であろうとも。
作品としては極端な事例であった。
子供が行方不明になった夫妻を描いてる。
それだけの情報でも、想像できる事柄はいくつもある。だけど、今作は苛烈であった。
それがリアルなのかと問われれば返答には困るものの、想像してたモノ以上のモノであった事こそ大事なのではないかと思う。
人には其々、物差しがあってソレを用いて様々な事を仕分けしていく。当たり前のように自分の物差しで全ての事を測ろうとす。けれど、その物差しは絶対ではない事を教えてくれる。
あんな状況下に置かれる事はないけれど、自身の正当性を他者への否定を元に主張する石原さんを見てそう思う。たぶん何をどうした所で彼女の怒りの矛先を鎮める事は出来ないのだと思う。
気持ちに寄り添うなんて事は、それっぽくしか出来ないのだと反省する。やれてたようにも思う自分を傲慢にも思う。だが、作中の青木氏がそうであったように、アレぐらいしかやりようがない。
それと同様に、ネットに書き込まれる文言にも恐怖を覚える。
ああいう書き込みには何の意義があるのだろうか?
どんな感情ならアレをしてしまえるのだろうか?
途中に刑事が言う
「その事実が面白いんだよ」
…絶句する。
他人の不幸は蜜の味なんて言葉を聞きもするが、こんな環境には適用されないと思う。
個人の価値観をダイレクトに、かつスピーディーに発言できる現代、まるっきり接点のない人達に見えるように刃物を突き立てる。まるっきり接点がないから出来るのだろうか?茶化してしまえるのだろうか?
冗談じゃない。
冗談じゃ済まされない。
全編通じて唯一スカッとしたのは、誹謗中傷で告訴された神奈川県の何とかって人がNEWSになった時だけだった。
劇中の台詞にもあったけど「いつからこんなに狂ってしまったのか」と。
おそらくならば狂ってたんだ。それを建前で抑えていたのがSNSというツールによって明るみに出てきただけの事かもしれない。
いずれにせよ想像力の向かう先が違いすぎる。
醜悪な人の本質を突きつけられてるようで滅入る。
話は逸れたが、マスコミのスタンスも興味深かった。大衆を相手にする事の虚しさを感じる。
事件は毎日起こり、美羽ちゃんの失踪よりも悲惨な事件は更新されていく。当事者にとっては大問題であっても数億分の1である事に変わりはない。
わかっちゃいる。わかっちゃいるが…いたたまれない。
事実を報道すると大義名分をかざしちゃいるが、編集をせねばならないって縛りがある以上、事実のみで構成されるはずもない。
悲しいNEWSには沈みがちなナレーションを。楽しげなNEWSには明るいナレーションを。当たり前のようになってはいるが、ソレだって偏向報道に含まれる要素ではあるんじゃないかと思う。
視聴者を一方向に誘導するわけだから。
視聴率を稼ぐという命題がある以上、局内でNEWSの内容に優劣がある以上、色んな事で誤魔化しちゃいるが、あのスタンスは変わらないのだと思う。
ソレがマスコミの大多数が共有してる物差しなのであろう。
劇中、警察をかたり「美羽ちゃんが保護された」って電話に戦慄する。
誰かフィクションだと言ってくれ。作品の濃度を高める為の創作だと言ってくれ。
アレを実際にやったヤツがいるのだろうか?脚本を書くにあたり取材した当事者の方からの体験談なのだろうか?お願いだから創作だと言って欲しい。
世も末だ。
電話を切った後、笑ってる人間がいたのだとしたら身の毛もよだつ。結果を目の当たりに出来る立場にいるならまだ予想もつく。その立場に居ないなら、まるで意味がわからない。人間の所業と思えない。
また話が逸れた。
本作の後味は悪い。
けれど、考えるにあのラストが正解なんだと思う。当事者達の1部を引きずったまま映画館を出る事ができた。
自分の物差しと他人の物差しは違う。
どんな間柄であっても、どんな環境にいても、圧倒的に違う。分かち合うのは不可能だ。
それを前提に人と関わろうと思う。
劇中、失踪した娘が見つかった母親が、石原さんに問いかける「私に出来る事があれば何でも言ってください」その問いかけに対する答えは劇中にはなかったけれど、俺ならば「娘さんを可愛がってあげてください」と言うような気がする。
俳優陣は皆様素晴らしかった。
今年のアカデミーは現段階ではコレ一色な程。
商店街や警察署でがなり立てるガヤの声に、埋もれていく個人を垣間見たりする。
世間や組織は、より大きな喚き声にも左右されがちな昨今を端的に表した秀逸な演出にも思う。
◾️追記
希望…希望かぁ…。
たぶんその希望は観客の希望のようにも思う。
当事者達は、きっと結果が出るまで彷徨い続けるのだと思われる。ケジメを付けきれない。
忘却は防衛本能みたいな言葉はあって、薄れていくものではあるけれど、劇中の扇風機にたなびくビニール紐のように、常にソレを抱えたまま生きていくのだろうと思う。
通学路で振り向く女の子、アレが実像なのか幻想なのかはわからないけれど、重ねてしまうものだと思う。彼女がその幻想から解き放たれる時は来るのだろうか?
その日が来てしまったら美羽ちゃんの存在が無くなってもしまう。そことの葛藤もあるのだろうと思う。
あのラストに感じた希望は、僕達の願望であって、彼女の希望ではないように思う。
そんな事をふと思い、自身の未熟な物差しに目を落とす。ああ、またやってしまった…。
天候に雨や晴れがあるように、彼女のこれからに暖かな陽射しがさす日が1日でも多くあればいいと思う。
何にも出来ないのは明白だけれど、自分の手が届く範囲の事には出来得る限り手を差し伸べていきたいと思う。
本作はアレで終わりだけれど、その後の時間を想起させる程に石原さんの演技は凄かったんだなぁと改めて思う。
鑑賞後にお読みください。
私は本作の予告編を見た時、石原さとみさんの演技に目を見開いた。
以前「シン・ゴジラ」での石原さんの演技は私にはノイズだった。
それが本作では素晴らしい演技派俳優に見えたのだ。
たしかに予告編では...。
そして本作だが、残念なことに私には全く響かなかった。
主役が頑張れば頑張るほど、ドン引きだ。
主役が泣いてイラついてばかりで話が進んでいかない。
実際に子供が行方不明になったとしたら、確かに平常心ではいられないだろう。
泣くだろうし、自分を責めるのも当然だと思う。
だが劇中それを長々と見せられては、さすがにいい加減にしてくれと思うのだ。
そしてその過程を乗り越えて主人公が葛藤と苦悩の末、何かを見出したのなら溜飲も下がっただろう。しかし残念ながら、私にはそれも感じなかった。
鑑賞途中で私は本作のテーマが行方不明の娘を必死で探そうとする母親の話ではなく、それを題材にするマスコミ(TV局)の在り方をテーマにした作品だと感じてしまったのだ。
それは新人女性記者の「TVってなんなんですかね?」のセリフでも描かれている。
そんな観方になってからは、主役の迫真の演技?は邪魔でしか無かった。
本作の主役は中村倫也さんだと思うのだ。
彼こそが挫折や屈辱を感じながら、視聴率を取ることと真実の報道との間で葛藤し、それでも答えを探そうと苦悩し成長しようとする姿こそ本作の肝だ。
なのでTV局側視点から描かれていればもっと良かったのにと思う。
これが私の本作を観た率直な感想です。
☆の評価が低いのも私の観方が悪かったせいかもしれません。
なので本作を愛している方や石原さとみさんのファンの方には、たいへん申し訳ないレビューになってしまいましたことをご容赦いただけたら幸いです。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
重たい
前半はなんか演技も含めて微妙だなぁと思いながら鑑賞していました。失踪後3ヶ月という状況から始まるので、主人公夫婦に感情移入出来なかったんですね。
中盤以降は夫婦それぞれ迫真の演技でした。
現実でもこういう事件が度々起こりますが、ご両親は想像を超える痛みに耐えて生きていかなければならなくなりますね。
重たい映画でした。
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