古都

劇場公開日:

古都

解説

川端康成の同名小説を現代版として映画化し、松雪泰子、橋本愛、成海璃子共演で描いた人間ドラマ。原作では描かれなかった主人公の双子姉妹のその後にスポットを当て、成長した双子姉妹とそれぞれの娘たちの人生を、京都とパリという2つの古都を舞台に描く。京都室町に先祖代々続く佐田呉服店の女主人・千重子は、20年前に店を継いで以来ずっと変わらぬ生活を送り続けてきた。千重子の娘・舞は、大学で就職活動に励む友人たちの中で、店を継ぐべきか迷っている。一方、千重子の生き別れた双子の妹・苗子は、京都のはずれにある北山杉の里で林業を営んでいるが経営難に悩まされていた。ある日苗子は、美術を学ぶためフランスに留学中の娘・結衣に会うためパリを訪れる。同じ頃、舞も日本文化を披露するイベントに参加するためパリへ行くことになり、2組の母娘の人生が初めて交差する。松雪が千重子と苗子の双子姉妹役を1人2役で演じ、橋本が舞役、成海が結衣役をそれぞれ演じる。ハリウッドで8年間にわたって映画製作を学び、その後もアレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ監督作品の現場などに参加した経験を持つ新鋭Yuki Saitoが初メガホンをとった。

2016年製作/117分/G/日本
配給:DLE
劇場公開日:2016年12月3日

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(C)川端康成記念會/古都プロジェクト

映画レビュー

3.5単なる懐古趣味ではない、古典を現代に息づかせる試み

2016年12月9日
PCから投稿
鑑賞方法:試写会

知的

嵯峨野の竹林や桂川にかかる渡月橋など、いかにも京都らしい景色の四季折々の美が映され、ちょっとした観光気分も味わえる。

原作は川端康成の昭和の小説だが、登場人物は平成の現代に生きる人々に置き換えられている。そこで作り手は、現在の京都の都市景観や、呉服店など伝統的な産業が衰退するエピソードを追加して、半世紀以上を経て日本人が変わった部分、変わらない部分を描き出そうと試みているようだ。

生き別れた双子の姉妹を二役で演じた松雪泰子、それぞれの娘に扮した橋本愛と成海璃子のキャスティングもいい。双子姉妹が偶然再会する原作のエピソードを反復し、“もうひとつの古都”パリで橋本愛と成海璃子も偶然出会うのだが、その先のドラマをもう少し見たかった。

ともあれ、美しい日本の風景と、日本人の心の機微が丁寧に描かれ、しみじみと味わい深い一本だ。

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高森 郁哉

2.0テーマや登場人物へのウエイトが散漫で、焦点を絞り切れていないような印象が…

2024年6月10日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

原作本を読んだ上での京都旅行の後、
1963年の岩下志麻版と
1980年の山口百恵版に引き続いて鑑賞した。

事前の情報では、
“その後の千重子と苗子”
の物語とのことだったので、
監督が川端文学をどう解釈して
原作外の双子の将来を描いたか、
に注力して興味深く鑑賞した。

この作品、千重子の夫が娘に発する、
「京都の人間は、
ほんまもんに囲まれて目だけは肥えている。
そやけど、自分では何が出来る、
何がしたい、それが分からなくなる」
との科白に集約されているように思う。
多分に、伝統を継続するための
“重責と主体性”が
この映画作品の大きなテーマなのだろう。
そして、そのために、
同じ伝統的古都としてパリを取り込んでも
みたのだろうが、
それまで再び会うこともなかった双子が
ラストシーンで娘同士が再会するとの場面を
設けたものの
双子を前提とした物語の意味性も失われ、
母娘の愛憎も、
最終版での目覚めを用意されていた
とは言え周りの人々に比べ
その双子と娘たち主要4名が
主体性を欠く人物設定だったこともあり、
また、何よりも私が注目していた
人としての“奥ゆかしさ”
を感じ取れない結果、
全てが上手く絡み合っていないような、
テーマや登場人物へのウエイトが散漫で
焦点を絞り切れていない印象が残った。

映画の世界では、
原作を大いに超えた作品も数多くあるが、
この「古都」においては、
川端文学を忠実に映像化した岩下志麻版が
優れた印象で、
原作から飛躍しようとした山口百恵版と
この松雪泰子版が
良い出来に感じなかったのは、
総合芸術としての映画界への期待からすると
少し残念に思えた。

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KENZO一級建築士事務所

2.5アレンジ必要だった?

2021年8月8日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:TV地上波

2021年8月7日
映画 #古都 (2016年)鑑賞

#成海璃子 と #橋本愛 が従姉妹の役である。この2人はどちらもしっかりとした演技派というイメージがあり、このキャスティングだけでも興味をそそられる。もう数人と言われれば、#多部未華子 とか、#二階堂ふみ とか、#清原果耶 とかの名前があがるのかな?

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とし

1.0つまらなすぎてびっくりした

2018年8月7日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

こんなに何が言いたいかわからない、眠くなる作品は初めて。
なんで点数が高いのか謎、、、

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YS