蘇州の猫

解説

2年の時を超えた男女の不思議な交流を描いた中篇ドラマ。監督・脚本は内田雅章。撮影を佐藤有記、谷諭、吉田良子が担当している。主演は黄金井直子とアッサム。映画美学校の学生による作品の特集上映『1st Cut 2001』のBプログラムで公開された。16ミリ。

2001年製作／34分／日本
配給：映画美学校
劇場公開日：2002年1月26日

ストーリー

引っ越し先を探しに空き部屋を訪れた美香は、そこで前の住人・麻衣子に宛てた未開封の封書を見つける。差出人の名前は佐々木智行、日付は2年前の1999年となっている。持ち帰った手紙を読み、気紛れから返事を書き、机の引き出しにしまっておいた美香。ところが翌日、引き出しの手紙は消え、代わりに智行からの返信が入っていた。こうして、始まった美香と智行の時を超えた文通。その中で、美香は智行が『蘇州夜曲』の好きな猫を飼っていること、彼が実は耳が聞こえないことなどを知る。ある日、美香は現在の智行が気になり彼の住所を訪ねてみた。しかし、彼女はアパートの管理人から彼が行方不明であることを聞かされる。そして、その事実を智行に手紙で報せると、彼からの手紙は途絶えてしまうのだった。それから数日後、後悔に苛まれる美香の前に智行が時を超えて現れる。