ピアノ・レッスン

ALLTIME BEST

劇場公開日:

解説

ニュージーランド出身の女性監督ジェーン・カンピオンが、1台のピアノを中心に展開する三角関係を官能的に描き、第46回カンヌ国際映画祭でパルムドールに輝いた恋愛ドラマ。

19世紀半ば。エイダはニュージーランド入植者のスチュアートに嫁ぐため、娘フローラと1台のピアノとともにスコットランドからやって来る。口のきけない彼女にとって自分の感情を表現できるピアノは大切なものだったが、スチュアートは重いピアノを浜辺に置き去りにし、粗野な地主ベインズの土地と交換してしまう。エイダに興味を抱いたベインズは、自分に演奏を教えるならピアノを返すと彼女に提案。仕方なく受け入れるエイダだったが、レッスンを重ねるうちにベインズにひかれていく。

第66回アカデミー賞ではエイダ役のホリー・ハンターが主演女優賞、娘フローラ役のアンナ・パキンが助演女優賞、カンピオンが脚本賞をそれぞれ受賞した。2024年3月、4Kデジタルリマスター版でリバイバル公開。

1993年製作/121分/R15+/オーストラリア・ニュージーランド・フランス合作
原題:The Piano
配給:カルチュア・パブリッシャーズ
劇場公開日:2024年3月22日

その他の公開日:1994年2月19日(日本初公開)

原則として東京で一週間以上の上映が行われた場合に掲載しています。
※映画祭での上映や一部の特集、上映・特別上映、配給会社が主体ではない上映企画等で公開されたものなど掲載されない場合もあります。

オフィシャルサイト

スタッフ・キャスト

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受賞歴

第18回 日本アカデミー賞(1995年)

ノミネート

外国作品賞  

第51回 ゴールデングローブ賞(1994年)

受賞

最優秀主演女優賞(ドラマ) ホリー・ハンター

ノミネート

最優秀作品賞(ドラマ)  
最優秀助演女優賞 アンナ・パキン
最優秀監督賞 ジェーン・カンピオン
最優秀脚本賞 ジェーン・カンピオン
最優秀作曲賞 マイケル・ナイマン

第46回 カンヌ国際映画祭(1993年)

受賞

コンペティション部門
パルムドール ジェーン・カンピオン
女優賞 ホリー・ハンター

出品

コンペティション部門
出品作品 ジェーン・カンピオン
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(C)1992 JAN CHAPMAN PRODUCTIONS&CIBY 2000

映画レビュー

5.0映画から学ぶ

2024年5月26日
スマートフォンから投稿

humさんの鋭い考察が御座いますので是非お読み下さい。「The Piano」(邦題 ピアノ・レッスン)は映画祭での受賞も多く今更説明する事は無いですが女性からの視点で製作された数少ない作品です。批評の記事を引用すれば家父長制をThemeにしており生きづらさや残酷さを描いている。とは言っても映画は娯楽なのでそこまで難しく考える必要はありません。劇中に流れるMichael Nyman作曲のPianoによる楽曲は素敵で一度聴いたら忘れる事は無いでしょう。この作品は監督・脚本・主演・助演が女性の手によるもので後進に与えた影響は大きくCreativeの観点からも再評価をする向きがあるようです。同様な傾向がある映画ではMaryShelly(邦題 メアリーの総て)がそうです。Englandでは女性が実名で自分の作品を世に問う事が難しく殆どが匿名で出版していた時代がありました。首を傾げる様な話です。18歳でFrankenstein:or,The Modern Prometheus(フランケンシュタイン、あるいは現代のプロメテウス)を執筆した主人公の役を同年齢のElle Fanningが演じました。本物を越えている、そう思わせる程彼女の魅力が際立っています。 映画は日常の疲れを忘れさせてくれる存在ですが時として映画から歴史・文化・人の有り様について学ぶ事があります。この作品もその一つです。

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共感した! 1件)
蒙古担々麺 大盛

4.54kデジタルリマスター版上映に感謝🙏´-

2024年5月14日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

幸せ

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共感した! 1件)
みき

3.0譲らない女、魅了された男、理解できない男

2024年4月29日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

悲しい

怖い

興奮

随分以前に衛生放送とかで鑑賞して以来の
映画館での鑑賞。

いや〜〜画面が美しい〜〜。
特に象徴的なのは
浜辺に置き去りにされたピアノ。

そこにあのテーマ曲が流れると
もう無条件で「名作」決定!!!

19世紀半ば。主人公のエイダはスコットランドから
ニュージーランド入植者のスチュアートに嫁ぐため、
娘フローラと1台のピアノと共にやって来た。
彼女に何があったのは説明されていないが
6歳の時に言葉を捨てていて
感情の全てをピアノで表現していた。
彼女の言葉と等しいピアノを
夫となるステュアートは、
「重いから」と言う理由で浜辺に置き去りに
あろう事か土地の顔役で地主のベインズに
勝手に売り払ってしまった。

ピアノをエイダの夫から買い取った地主のベインズと
エイダの関係の変化に目が離せません!

で、月に8回くらい、映画館で映画を観る
中途半端な映画好きとしては

随分以前に衛星放送とかで観た時は
女性の権利等何も無い時代の
可哀想な女性の話の様に勝手に思い込んでいたけど
4Kリマスターで改めて観てみたら
結構とんでも無い女の映画だったわ‼︎

この作品は監督と脚本が
ジェーン・カンピオンが兼ねているので
なぜ、主人公のエイダが6歳で言葉を捨てたのか?
なぜ、エイダの夫のことが子供のおとぎ話でしか
語られないのか?

そこは、都合よく何もヒントがありません。

ただエイダと言う恐ろしく意志の強い女性の
その強さに魅了されてしまった男と
その強さを抑えつけようとした男と
実はどちらがこの先、穏やかな人生なのだろう?

最後の方、エイダと共に島を去るベインズの行末が
ちょっと気の毒になってしまった。
エイダの強さは、誰かを守る強さではなく、
あくまでも自分を通すための強さに私には見える。

自分を通す強さを女性が持つことは悪いことでは無いけど
私が若い頃、嫌な女だと思った「風と共に去りぬ」の
手段を選ばないスカーレットでさえ、
その強さは愛するタラの土地を守る為だったけど
エイダの強さは「自分を通すこと」だけに
偏っている気がして同じ女性としては
あんまり好きになれなかったです。

強さと言う点ではこの作品が最初に封切りされた当時に
聞いた話なので正確では無いかもしれませんが
エイダをぜひ演じたいと手を挙げたホリー・ハンターは
カンピオン監督から「イメージでは無い」と断られたとか。
それを粘りに粘ってこエイダ役を勝ち取ったホリーもまた
強い女だったと言うことだったのでしょうね。
映画を見直して、この逸話を思い出しました。

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星のナターシャnova

4.0ママは自己中

2024年4月29日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館
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コメントする 14件)
共感した! 9件)
かばこ