ティアーズ・オブ・ブラッド

劇場公開日:

解説

カンヌ国際映画祭で審査員賞を受賞した2019年のフランス映画「レ・ミゼラブル」の脚本家ジョルダーノ・ジェデルリーニが監督・脚本を手がけたノワールアクション。

深夜の地下鉄で、1人の青年がホームから線路に転落した。運転士レオは車両を急停車させ最悪の事態は免れたように見えたが、青年は銃で撃たれており間もなく息絶えてしまう。驚くべきことに、その青年は疎遠になっていたレオの息子ユーゴだった。警察はユーゴが強盗事件に関与していたとして捜査に乗り出すが、父レオについて調べるとその経歴は謎に包まれていた。一方、息子を失い悲しみと怒りに燃えるレオは、警察の目を欺きながら事件の真相に迫るが……。

「静かなる復讐」などで知られるスペインの名優アントニオ・デ・ラ・トレが主人公レオを演じ、「17歳」のマリーヌ・バクト、「息子のまなざし」のオリビエ・グルメが共演。

2022年製作/100分/ベルギー・フランス・スペイン合作
原題:Entre la vida y la muerte
配給:クロックワークス
劇場公開日:2024年5月17日

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(C)Frakas Productions - Noodles Production - Fasten Films - Entre la vida y la murte, Aie - Eyeworks films & TV drama - Le Pacte - RTBF – FWB

映画レビュー

3.5「レ・ミゼラブル」「バティモン5」の脚本家が自ら監督。話は新味があって良いが、演出がやや弱い

2024年5月20日
PCから投稿
鑑賞方法:試写会

悲しい

ベルギーについて知らないことばかりだったので、ブリュッセルを舞台にした本作で会話が始まって、あれ、これフランス語だよな、フランス映画「17歳」のマリーヌ・ヴァクトも出ているし、などとうっすら疑問に思いつつ観ていたが、後で調べたら国土を南北に分ける言語境界線があり、公用語は南部でフランス語、北部でオランダ語、ブリュッセルは北部内の南寄りに飛び地のようになったフランス語圏なのだそう(ほかに東部に小さくドイツ語圏もある)。この映画はベルギー・フランス・スペイン合作だが、そうした事情で過去にもベルギー・フランス合作でベルギーを舞台にしたフランス語映画がときおり作られており、たとえばダルデンヌ兄弟監督・フランス人女優アデル・エネル主演の「午後8時の訪問者」もそうだった。

脚本・監督はフランス出身チリ在住のジョルダーノ・ジェデルリーニ。2019年の「レ・ミゼラブル」や今週末に日本公開の「バティモン5 望まれざる者」の脚本も手がけた一方、長編劇映画の監督作はこれが2本目。ヨーロピアン・ノワールと謳いつつも、犯罪者や裏社会を描くありきたりな暗黒映画とは趣を異にし、ストーリーに新味がある。

過去が謎に包まれた地下鉄運転士のレオは、目の前で息子ユーゴを失う。強盗事件に関与したユーゴから何かを託されたとして警察の捜査対象になり、また強盗一味から襲われるも、襲撃や尾行をかわしつつ亡き息子のため事件の真相に迫ろうとする。

一見くたびれ気味の中年男が、押し入ってきた暴漢と互角に戦い始めるあたりで「こいつただものじゃないぞ」と思わせ、尾行してきた刑事を地下鉄運転士という職業を活かして振り切る手法もなかなかいい。レオ役の俳優がリーアム・ニーソンみたいに無双すぎず、格闘が若干もたもたしているのが個人的にはリアルで良いと思ったが、これは評価が分かれるポイントかもしれない。

スタイリッシュな映像やテンポのいい編集があるわけではないので、昨今のスピーディーに展開する犯罪アクションに比べると物足りなく感じるだろうか。レオがなぜスペインからベルギーに来ることになったかも、あっさり台詞で説明されてしまうのだが、あのくだりもしっかり回想シーンを作って効果的に挿入していればエモーショナルに盛り上げられたのではないか。金属探知機が関わるラストショットの、哀しいような笑えるような、なんとも微妙なセンスは嫌いじゃないのだが。

なお、何度か印象的に登場する街のモニュメントは「アトミウム」と呼ばれ、1958年のブリュッセル万博で建設されたものだそう。会期終了後も撤去されず万博の記念碑として名所になっている点で、パリのエッフェル塔や大阪の太陽の塔に近い存在のようだ。

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高森 郁哉

3.5マリーヌ・バクト

2024年5月20日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:映画館

スタイリッシュな映像で、終始クールなトーンが続きます。

途中、少ーしダレたかな…

あらすじ読まずに観たんですが、何が起きているのか、どういう事なのか、どうなるのか、徐々に徐々に分かっていく感じが良かったです。

最後まで観ると、そういう事か!と。

終わり方が好き。

必見作ってワケじゃないけど、まあ良かったです。

70点ぐらい。

主役より、準主役ぐらいの女刑事を演じたマリーヌ・バクトがカッコ良くて存在感ありました。

カッコイイ!!

彼女が出てる他の作品も観なきゃ(笑)

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RAIN DOG

2.0正体が

2024年5月19日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

最後にハッキリするので、そこまでは疑問符のオンパレードです。普通のおじさんに見えるけど、意外とタフな主人公です。

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ごっとん

4.0ストーリーがよく練られていた

2024年5月19日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

最後には事件のあらましが分かるが事件自体はありがちで、アッと驚く展開はなかった。
チープな事件にもかかわらず、裏がありそうな主人公の行動が事件を複雑にし、また少しずつ主人公の正体と事件の全容が解けていくストーリー展開は良く考えられていた。
序盤は正体不明の主人公感を出すためギャングっぽい行動をするし、後半は正体もおよそ判明するためか、人命を優先した行動をとるようになる。どうしてもチグハグ感が出てしまうけど、まずまず面白かった。

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Suz Very
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