劇場公開日 2024年5月24日

バティモン5 望まれざる者のレビュー・感想・評価

全32件中、1~20件目を表示

3.5社会問題に切り込み、生々しくパワフルなラジ・リ演出

2024年5月30日
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鑑賞方法:試写会

相変わらずラジ・リ監督の紡ぎ出す物語は、観客がその場の喧騒に巻き込まれているかのような臨場感に満ち、絵作りも非常に生々しく、パワフルだ。移民家族が数多く暮らす居住棟エリア「バティモン5」を舞台に、行政と住民が両極に分かれて怒りの感情を衝突させる様を、明確な対立構造とマクロとミクロの目線で炙り出した本作。血も涙もなく政策を推し進める臨時市長と、住民らの状況を見るに見かねて動き出した代表者という、両陣営を率いる二人を旗印にした人間ドラマもスリリングに展開する。ただ作品的にどうしても住民目線になりがちで、臨時市長があそこまで頑なに政策を断行しようとした心理や背景についても知りたかった・・・と言うのは欲張りすぎだろうか。ともあれ、この監督の今後への期待は本作でも高まるばかり。パリ郊外(バンリュー)に依然として残る深刻な社会問題に関して知識を深める上で欠かせない現代の神話とも呼ぶべき一作と言えよう。

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牛津厚信

3.5一緒に行けるぬいぐるみは、1つだけなの?

2024年6月3日
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 映画は興行です。エンタメ産業です。そこで、このお話を興行するのは、何故ですかね。
 自由、平等、博愛のクニの現状と、どこまてリンクしたお話なのか、分かりませんけど、全くのデタラメなわけもなく、たった一つの落書きから、誰もが望まないディストピアへまっしぐらな様は、果たして他人事なのか、私達の未来なのか…?。

 このクニの、何処の街だが覚えてませんけど、クルドの皆さんが暮らす街が、分断状態だとか。双方の言い分あるようですが、どうにも溝が埋まらない。この話に関心ある方、このクニにどれほどいるのか不明ですが、学校で無味乾燥な歴史の年表覚えるより、この映画観て、クラス討論会でもした方がマシな気がします。尤も、入試問題に関与しない授業で、ただでさえ忙しい学校の先生に、これ以上の期待と負担を、押し付けようとする考えの方が、このクニの問題かもね。

 家を追い出される気持ちって、想像できます?。シリア、アフガニスタン、ウクライナ、ガザ、そして、まさかのパリ…。
 先日、何でもないことが幸せだったと思うって、主人公が呟いたら、それ、ギャグですか?って、突っ込まれる映画観たんですけど、それくらい、他者の不幸にヒトは鈍感なものです。
 分断と不寛容の果てに何があるのか、身をもって体験したくもないし、映画で観ているだけでも、しんどい。いきなり家を追われた子ども達、その後、どんな大人になると思います?。あの時、一緒に家を出たミニカーやぬいぐるみ、きっと一生忘れられない記憶になりそう。

 あの子たちが築く未来は、どんな色をしているんだろう…。

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機動戦士・チャングム

3.5大変、期待して出かけたが、

2024年6月3日
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鑑賞方法:映画館

背景は映画「レ・ミゼラブル」と同じパリの郊外(バンリュー)、社会派の問題を取り扱う。やや既視感があった。製作陣だけでなく、登場する俳優にも共通性があり、一方、前作の冒頭(サッカーW/Cでのフランス代表の勝利)のような華やかさには欠けていた。
低所得者用の賃貸集合住宅(HLM)に見えるけれど、作中の説明に従えばそれぞれの部屋は分譲されている5号館(Batiment 5)が舞台。外観はル・コルビュジエ風だから、できたのは70年代か。エレベーターも動いておらず、セキュリティーの配慮はなし、移民たちが住んでスラム化している。無許可の食堂まである。以前にはユダヤ系の移民が暮らしていた痕跡が出てくる。
ある出来事があって、その地域(モンヴィリエという仮想の市)を支配している政党(おそらく極右)の談合により、未だ若い小児科医である市会議員ピエール・フォルジュが、市長代理に任命される。彼は、そのポストに就いたとたん、本来持っていた正義感が前面に出てきて、老朽化した建物の住民を強制的に追い出し、建て替えようとする。当然、住民たちとの緊張が高まり、衝突する。前作では、警察の犯罪対策班と少年たちの争いが中心だったが、本作では、行政側と住民の抗争が中心。政治色が強まった。
時代は、マリからの移民である監督ラジ・リがさまざまな経験をした2005年頃らしい。ピエールは、アラブ系、アフリカ系の移民たちには冷たいが、英語しか話さないシリアからの難民は、キリスト教の信者だからという理由で大事にする。移民にも変化がある。移民1世から中心は2世、3世に移行しつつあり、それまでフランス社会の発展を底辺から圧倒的に支えてきたマグレブからの移民(アラブ系)に、サハラ砂漠以南のアフリカからの移民が増えてきている。
移民とはいえ、2世、3世ともなれば完全にフランス人だ。そこで、リーダーになろうとする者が出てくる。マリからの移民2世であるアビーは、市役所でインターンをしながら、移民の支援団体を運営しているが、彼女がピエールに対抗して市長選に挑むというわけだ。
ラジ・リは組織化が得意で、政治への参加も厭わないが、信条は非暴力、それがアビーの行動に反映している。しかし、アフリカ系の若者の暴力傾向を、本当に抑制できるのだろうか。アラブ系に多かったイスラム教色もやや薄れ、クリスマスにツリーを飾り、プレゼントを贈るところまででてくる。前作で出てきたロマのような特異な存在や、悪に手を染めながらも、解決策を見出そうとする副市長のロジェにもさらに活躍して欲しかった。次回作は27年か。

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詠み人知らず

4.0日本人には刺激的なフランスの姿。

2024年6月1日
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ミシェル・ウエルベックの描く近未来みたいに、そのうちムスリムの大統領誕生、、、の前にまずはムスリム系女性市長誕生への道筋を描くのかと思いきや、もっと足元で起こっているリアルタイムの怒り炸裂エピソードだった。
冒頭からこれってドキュメンタリー映像?と思わせる。
クリスマスイブという欧米限定の聖夜を「商業的に祝う夜、ってことで大いに祝っていいじゃない?」という日本人にも相通じる目線で楽しもうとしているムスリムの移民たちを襲うまさかの仕打ち。
それなりの犠牲と、諦めと理性に満ちた若きヒロイン。
なので最悪の事態は回避されて、後味は悪くなかったです。
あと音響、良かった。
マクロン大統領の人気のなさが透けて見える。オリンピック、平穏に開催されるのだろうか。
蛇足ですが、自分だったら「5分で出ていけ」と言われたら何を持ち出そうか、、、とついつい必死で考えてしまった。

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Kumiko21

4.5期待度○鑑賞後の満足度◎ 壮大且つ卑小な「市民生活の改善」という美名の下に行われる人間駆除劇。映画としての力強さに感心した。

2024年6月1日
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①最後まで理性的なヒロインの姿勢が本作にドラマとしての公平さと節度とを与えている。

②ものの十数分のうちにアパートから全居住者が強制退去させられるシーンは、そこらのホラーより余程恐ろしく、そこらの大作より余程スペクタクルである。

③人間にとって一番尊重されるべきものは“生”と“死”の筈である。
そのうちの“死”において、荘厳されるべき死出の旅の乗り物である「棺」を運び出すのも一苦労するアパートの構造・老朽化・荒廃を描くところをオープニングに持ってきた構成は上手い。

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もーさん

4.5誰がブラズの愚行を笑えるのか

2024年6月1日
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移民社会における分断を描いた作品で、日本でも現実問題になりつつあるテーマ。
確かに直情的ですぐ乱暴な行動に走るブラズは愚かではあります。現実的にはアビーのようなアプローチが望ましいのでしょう。
しかし、追い詰められた側がその結果怒りを直接的に表すことは現実にはあるわけです。そこに追い込んだ側の責任もきちんと描く本作は秀逸な社会派映画として、深く心に刺さった作品です。

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よして

4.0自分の国じゃない所で暮らすのは大変だけど、自分の国以外の人を受け入...

2024年5月31日
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自分の国じゃない所で暮らすのは大変だけど、自分の国以外の人を受け入れる方もこれまた大変。老朽化したマンション問題に移民受け入れ問題、勝手に住み着く問題。少子高齢化の日本もこれからどうなって行くのか?不安になった。美しい国日本(本当に心からそう思う)がいつまでも続いて欲しい。気がついたら‥‥なんて事には絶対なって欲しくない。ラストのブラズを置き去りにしたアビー、そりゃそうだよね、もうこれ以上一緒にはいられないよ。

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ダリア

4.0現代日本の問題としても捉えるべき作品

2024年5月30日
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鑑賞方法:映画館

中東などからEU圏を目指した難民を、ポーランドとベラルーシが押し付け合うという凄まじい蛮行を描いた「人間の境界」も凄い映画でしたが、フランスに正式に移民として渡って来た人たちですら、フランス国内で不当な扱いを受けていることを赤裸々に描いた本作も、実に驚くべきお話でした。
題名の「バティモン5」というのは、労働者階級の移民の人達が数多く暮らすパリ郊外の一角の通称のことらしいですが、ここに暮らす移民2世のアビーと、臨時市長になったピエールの対立を軸にしたお話でした。同じ移民でも、副市長として完全に体制側に立つ人もいるし、要職に就いていなくても体制側に順応する人もいる。一方アビーのように市長選に立候補して正面から状況を改善しようとする人もいるし、さらにはアビーの友達以上恋人未満のブラズのような過激派までいて、それぞれのキャラクターに明確な役割があてがわれていて、その点フランス国内の移民問題の構図が分かりやすく描かれていました。

勿論臨時市長となったピエールの側にも、街の治安を維持し、荒廃した地域を再生するという役割を果たすという目標があり、一概に悪者という訳ではない描き方がされていたところがミソ。その点「人間の境界」ほどの直截的な非人道性はないものの、マンション火災の発生を奇貨として数時間以内に住民を強制退去させると言った手法は、明らかにやり過ぎ。その結果ブラズのような過激な行動に訴える者も出て来ることになり、ピエールの目標はむしろ達成されないことに。

結論として、行政サイド、移民サイドそれぞれの利害関係者のバランスをどのように成立させるのかを、観客に考えさせるというのが本作の意図だったのでしょう。

最近我が国でも、安倍政権以降の移民受け入れ政策への転換により、直近10年で在日外国人の数は200万人程度から300万人以上と1.5倍程度に急増しています。そしてバティモン5的に移民の人達が多く暮らすエリアというのが形成されており、元からの住民との間で軋轢が発生していることがたびたび報じられています。これを如何に調整するのかは、国であり自治体でありの責任ですが、我々1人1人にも街の平安や個人個人の自由を維持する責任の一旦があると思われます。そうした意味で、本作は現代日本の問題を描いた作品だったとも言え、実に意義深いお話だったと感じました。

そんな訳で、本作の評価は★4とします。

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鶏

4.0これが現実。ただただ怖い。

2024年5月29日
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悲しい

怖い

難しい

移民の多い国家の暗部を観たような感じ。
権力から暴力へ移り、もう収拾のつかない顛末だ。
判ったような素振りを見せていても、人種や宗教など「移民と暮らす」と言うことの本当の意味って、日本人には理解できないんだろうなぁ。
ラストの市長の家でのシーンは、狂気一色でただただ怖かった。あの行動はダメだ。知性も理性もない。

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ちゃ坊主

4.0君にいいわけしたねー

2024年5月29日
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『レ・ミゼラブル』と同じように、

安易に分断の善悪を分けない、

考える選択肢を与えるシナリオ。

ブラズの気持ちはわかる、
だが、
自分ならどういうスタンスを取るだろう。

立場が意見を作る。

自由な立場からは自由な意見、
市長は市を経営する立場でもある、
なので、
市長としての考え、
意見に基づいて政策を実行する。

ブラズのセリフ
「ひとを侮辱し続けるとどうなるか、思い知らせてやる」

ブラズの手を最後まで離さないラジ・リ、
ブラズが受けた心の傷を、
カサブタにするのも、
そのまま血を流し続けるのも、
無かったことにするのも、
観客の関心領域だ。

メディアのニュースでは犯罪者として報道されるのだろう。

以下、
『レ・ミゼラブル』鑑賞当時の感想。



『ぼくらの7日間戦争』風に観るか、
『デトロイト』や『シティ・オブ・ゴッド』風に観るか、
その岐路にある@フランス、@世界中、
というように観客に選択肢を与えるように優しく描いてある。

ゴム弾を子どもに命中させて、
オロオロするオトナたち。

子どもたちにとっては、
めんどくさいホウキは折る、
うるさいチリトリは壊す、
オトナなんてその辺に転がってるホウキやチリトリと変わらない。

なぜなら、ゴミ以下の扱いを受けている、
または、いたから。

そんな子どもたちもオトナになると、
髪を切って、もう若くないさと言い訳をしたのは、昭和のはなし。

時計じかけのオレンジのディムは警察官、
ワンダラーズのテラーは海兵隊、
ガキ帝国のポパイは機動隊、
三島と一緒に900番教室にいた奴らも、
多くはサラリーマン。

物理的受け皿と、
精神的寛容さがあった。

ノスタルジーで語るのではなく、
捨てちゃいけなかった事を、
サルベージしよう。

クニ全体がもう若くないさと、
言い訳をしても、
対岸の火事はすでに足元まできている。

君も観るだろうか、
いちご白書を、
君も唄うだろうか、
レ・ミゼラブルを。

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蛇足軒妖瀬布

3.5解決策が見えてこない

2024年5月29日
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華やかなイメージのパリの中で、移民の人達が住むバティモン5と呼ばれる一画
そこを取り壊そうとする行政と住民達の争いがテーマの作品
まだ普通に住んでいる人達がいるのに火事をきっかけに取り壊しに踏み切る市長
良い人に見えた市長も権力を持つと変わるものなのでしょうか
確かに住み続ける事は危険かもしれないけど、それなら新しく住む場所を提供するのが当然
いきなり警察が来て5分で出て行けとは
家財道具を窓から投げるシーンは観てて辛かったです
寒いイヴに住宅から追い出されて、その追い出した人達は楽しくクリスマスパーティ、そりゃキレたくもなります
でも暴力では何の解決もできず、たくさんの人を傷付け、残るのは後悔と虚しさだけ
移民問題っていうと日本人には身近な問題として考えにくいけど、日本にもバティモン5のような地域はあって、ほとんどの人は差別という認識はないと思うけど、そういう地域がある事自体が日本もフランスと同じかもしれません
何の明るさも見えないラストでズシンと心に重いものが残る作品で考えさせられました

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小町

4.0知らなかった監督さんのちょっと話題の映画。予定では今日『碁盤斬り』...

2024年5月29日
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知らなかった監督さんのちょっと話題の映画。予定では今日『碁盤斬り』を観るつもりだったが 明日の仕事帰りにまわして本日はこちらを観た。
前作の『レ・ミゼラブル』製作スタッフがラジ・リ監督のもとに再集結し、再びパリ郊外のバンリューが抱える問題を描いた、観てて嫌な予感しかしない映画。

※フランス語で郊外を意味する banlieue(バンリュー)の語源は「排除された者たちの地帯」で、19世紀より労働者の街として発展し、戦後は住宅難を解消する目的で大量の団地が建設されたが人気が低下し1960年代末より旧植民地出身の移民労働者とその家族が転入し、貧困や差別などの問題が集積する場所になっていった。

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ナイン・わんわん

3.5「希望は?」「そこに無ければ無いですね」

2024年5月28日
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・・・と、ダイソーの店員に返されそうな話でした。「人間の境界」でさえ一縷の希望が見えていたというのに。
一部批判があるようにパリのネガティブなイメージばかり植え付けてしまう面は否めないものの、フランスが「自由・平等・博愛」の精神に反して、黒人やアラブ系移民はもちろん、混血やフランス生まれフランス育ちの二世三世の移民でさえ排除し続けてきたのは事実。

パリはニューヨークなどのように特に移民の多い街ではあるが、地区ごとにインド人が多い地域、黒人が多い地域、ユダヤ人が多い地域など、地元民とは別れていて混ざってはいない。
何年働いてフランスに税金を納めても、白人と平等な権利が手に入らない移民達のフラストレーションは想像するにあまりある。

あの後の市長の選択はどうなったのか、それは今度のパリ市民に委ねられているのだろうか。

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Jax

3.0移民問題 inフランス

2024年5月28日
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劇映画だけど、なんかドキュメンタリーっぽいです。

移民問題を描いてて、日本も他人事じゃない…

我が国も色々と問題が起きてます。

やっぱ嫌われるには理由があると思いました。

あんま同情できなかった。

あんま面白くなかった。

なんか眠かった(笑)

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RAIN DOG

3.03.2ぐらい

2024年5月27日
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うーん、気持ちは分かるが…自業自得ってかつけ入る隙与えちゃって、その上暴れて…頭悪いのかなって
えー!これで終わりなの?モヤっとする。

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Oyster Boy

3.5自由なフランスの闇

2024年5月27日
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悲しい

移民問題は少なからず、どこの国でもある 大阪でいうと西成や鶴橋なんかが該当するのかな〰️ 今の日本もそうだが、移民がいないと国自体が回っていかなくなってきている事実は事実として、日本でも同様な問題がある 起こっていることを認めざる得ない
移民を受け入れたのは国(日本 この作品はフランス)であり、責任は国にある
結論として、市長は余りにも強引過ぎたのでは?と思うが、果たして日本ではどうなるのやら…

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ろくさん

4.0他人事でない

2024年5月27日
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こういう排外主義、日本のあそこやここでも他人事じゃないよね。『関心領域』よりは身につまされるものがあった。シリア難民を広報的に利用するグロテスクさとかさ、なんかさ。OKな移民とNGな移民をマジョリティがジャッジする。そして多くの人は無関心または決められたことに従うだけ。この映画のレビューにも“どっちもどっち”というものがけっこうあって、そうゆうとこだぞ、と思う。/私は根っからの乱暴者なので、「燃やせ、燃やせ」とか思っちゃったのは内緒。/ブラズのセリフにあった「侮辱」がテーマだよね。どんな人もナメられていい理由はない。

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ouosou

4.0切なくて むなしくて やるせない映画でした

2024年5月26日
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切なくて

むなしくて

やるせない映画でした

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jung

5.0重い現実。アビーのセリフは今の我々がどう考えるか

2024年5月26日
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悲しい

知的

難しい

文句なし!重いテーマだが、観て良かった。
パリ郊外団地の移民家族と行政との対立はフランス国内だけでなく、今の
日本の未来の問題として目に焼きつけた。
アビーのセリフが一言も聞き逃せないほど、我々に突きつけられた気がした。
今回もラ・ジリ監督は前作に続いて、我々観客にこの作品を観て貴方は何を
思うか問いかけられている。
監督の作品は今作、前作のレ・ミセラブルに続いて行政vs市民・移民の対立構造を
見事に分かりやすく描いている。
今の日本社会にもリンクしそうな今作のテーマだった。
見ごたえはあったし、年間ベスト10候補に入れたい。辛いけど、おすすめしたい
作品です。

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ナベウーロンティー

3.5どちらの言い分も分かるが

2024年5月26日
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治安悪化の原因である移民達を疎ましく思う市長と、自分達の権利を主張する移民。どちらの言い分も分かる。

自分の身に置き換えて考えてみると、作中に出てきた車の運転の邪魔をするような移民の不良が近所に住んでいたら正直かなり嫌だ。多分市長を支持する層はそれなりにいるのだろう。とはいえ市長のように治安改善のための強引な施策を実行したら、強い反発を受けて余計に問題がこじれるのは誰の目にも明らかだ。にもかかわらず、移民に全く配慮しないのは一体どういう意図なのか。移民側と折り合いをつけるために、より穏健な施策もとれたと思うのだけど。

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根岸 圭一