劇場版 再会長江

劇場公開日:

解説

中国・南京在住でインフルエンサーとして活躍しながら、同国のリアルな社会や文化を捉えたドキュメンタリー作品を手がける日本人監督の竹内亮が、大河・長江を題材に撮りあげたドキュメンタリー。

広大な中国大陸を横断するアジア最大の大河・長江。竹内監督は10年前にNHKの番組で長江を撮影した際、北極・南極に次ぐ「地球第3の極地」と呼ばれるチベット高原にある「長江源流の最初の一滴」を撮影できなかったことを後悔していた。その後、日本から中国南京市に移住した竹内監督は、2021年から2年をかけて長江6300キロをたどる旅に出る。道中で10年前に撮影した友人たちと再会しながら、長江を通して中国の10年の変化を見つめ、今度こそ「最初の一滴」を記録するべく源流を目指す。

ナレーションを小島瑠璃子が担当。「劇場版 再会長江」は、日本では2023年5月に開催された「竹内亮ドキュメンタリーウィーク」で上映されたものに再編集を施した、新たなバージョンとなっている。

2024年製作/111分/中国
配給:KADOKAWA
劇場公開日:2024年4月12日

オフィシャルサイト

スタッフ・キャスト

監督
ナレーション
小島瑠璃子
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(C)2024「劇場版 再会長江」/ワノユメ

映画レビュー

4.0中国は広くて深い

2024年5月31日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

やっぱり中国はすごい奥深い国だなと改めて思った。長江の源流を追い求める旅をする日本人ディレクターが、その過程でかつて取材で出会った人々と再会していく。下流の大都市とは異なる文化や民族の人々がたくさん出てくるのだけど、その多彩さに驚く。
モソ人という民族が暮らす集落では、伝統的に女性がコミュニティのリーダーとなるそうで、母系社会の伝統を今も受け継いでいるのだとか。地上の楽園の異名を持つシャングリラで、民宿を運営する夢を叶えた女性のエピソードは感動的だ。楽園と呼ばれるだけのことはあり、大変美しい光景だった。一方で、急速な都市化のためのダム開発でなくなった集落もあり、劇的な経済成長の犠牲になったものも垣間見える。
長江の源流は思った以上に過酷な土地から生まれているのだということも知った。そして、地球温暖化の影響がここにも出ていることをカメラは捉える。
下流の近代都市も中国、雄大な大自然も中国で、伝統を重んじて生きる上流の人々もまた中国の姿。多面的な中国を見せる秀作。

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杉本穂高

3.5あの頃ちょうど中国に

2024年6月2日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

2010年、ちょうど中国の南西部を旅していました。
虎跳峡、シャングリラも訪れました。
なるほど、この10年近くでここまで変わったのかと、監督と似た思いで、観客席から旅に同行したのでした。
監督の、生まれ故郷でもないこの国を、知りたい、伝えたいという思いは、国境とか言葉とか人種とか背景とかイデオロギーとか越えて、国単位ではギクシャクし続けている日本と中国の距離を確実に縮めてくれました。と思うとすんごい功績。

しかし、広いなあ中国。

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chibirock

4.5広大で美しい景色に感動!

2024年5月30日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

あれやこれやは置いといて、長江も凄いが、大きな中国には美しい景色がたくさんあります。良い脚本や監督はなくとも、美しい景色にはそれだけで感動させるものがあります。
チベットにはいつか行ってみたいなぁ

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Kazu

5.0旅の醍醐味

2024年5月25日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

中国では「母なる大河」と呼ばれる全長6300kmの長江を2年もかけて走破し、源流に辿り着くまでを記録したドキュメンタリー映画!ではあるのですが、自分の想像を遙かに超えるドラマチックな旅路に目が釘付けになりました。巨大な国際都市「上海」に始まった旅は、「三国志」の舞台「赤壁」や長江一の絶景といわれる「長江山峡」、世界最大の水力発電ダム「山峡ダム」など中国の多様な姿を迫力ある映像で映し出します。最大の見所は、竹内亮監督が10年前にNHK「長江 天と地の大紀行」を撮った土地、人を再訪するという部分で、10年間という年月が映し出す中国と中国人、監督自身の変化を追体験することができ、まるで自分が旅をしているかのようなカタルシスに心揺さぶられました。何と言っても、中国全土でナンバー1インフルエンサー(2022年12月時点)という竹内氏の類い希な気さくな人柄によるところが大きく、彼の目線で旅先での奇跡のような出会いに驚き、おののき、打ち震えました。雄大な自然の息を呑むような美しさも圧巻でしたが、それ以上に「人」の生き様に魅了されます。今なお世界のあちこちで国や宗教、思想の違いで争い、中国も火種をかかえていますが、今作を観ると、そうしないこともできる人間の可能性を感じて心が浄化されるような気がしました。編集も素晴らしかったし、音楽もなかなかでした!

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赤ヒゲ

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