マリア 怒りの娘

劇場公開日:

解説

中米ニカラグアの首都マナグアに実在する巨大なゴミ捨て場ラ・チュレカを舞台に、ある日突然母の不在に直面した少女の姿を描いたドラマ。

美しい湖のほとりにあるゴミ集積場の近くで、母と一緒に貧しいながらも幸せに暮らす11歳の少女マリア。母は飼い犬を売って生活費の足しにしようとするが、不意の出来事により失敗してしまう。母はトラブルを解決するためマリアをリサイクル施設に預けて街へと向かったものの、何日経っても戻ってこない。戸惑い、混乱し、言葉にならない怒りを募らせたマリアは、母に会いたい一心で施設を抜け出すが……。

独裁政権や内戦が続いた影響で映画産業が発達せず、これまで製作された映画はわずか数本というニカラグアで久々につくられた長編映画。同国出身でメキシコで映画制作を学んだ女性監督ローラ・バウマイスターが長編初メガホンをとり、世界各地の映画祭で高く評価された。

2022年製作/91分/G/ニカラグア・メキシコ・オランダ・ドイツ・フランス・ノルウェー・スペイン合作
原題:La hija de todas las rabias
配給:ストロール
劇場公開日:2024年2月24日

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映画レビュー

3.5ニカラグアの女性監督による歴史的な一歩

2024年2月22日
PCから投稿
鑑賞方法:試写会

ニカラグアと聞いて、すぐさま地図上で南米のホンジュラスとコスタリカの間の国を指させる人はそういないだろう。だが冒頭、首都にある広大なゴミ捨て場の様子を目の当たりにするや、我々の意識は一瞬にして、この遠い遠い国と主人公マリアの感情へと引き寄せられる。廃品を漁る無数の子供たち、その姿を幻想的に照らし出す陽光、水辺をひっきりなしに行き交う馬車・・・そこに描かれる社会状況は極めて過酷ではあるものの、これが初長編というバウマイスター監督の映像力には圧倒されるばかりだ。物語は後半、母と離れ離れになったマリアの怒りと混乱に寄り添う。まだ11歳の少女の前に立ちはだかる現実のなんと非情なことか。そんな中で彼女がふと宇宙へ思いを馳せる場面が胸を打つ。そしてラストに口にするセリフも心を震わせる。取るに足らない小さな一作かもしれない。でも世界とそこで暮らす幼い少女の感情とを確かに繋ぐ、大切な窓ともいうべき作品だ。

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牛津厚信

2.0前を向くマリアの強さ

2024年5月15日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館
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ひでちゃぴん

5.0ニカラグアってどこ?

Mさん
2024年5月11日
Androidアプリから投稿

私は地図を見るまで知らなかった。あるいは知っていたかもしれないが忘れていた。
「貧困」と口にするが、日本でここまでの貧困を目にすることはまずない。伝道師が街頭で話をしているシーンがあったが、ここまで貧困が進んでいると、宗教にでもすがりたくなるのも当然かもしれない。
聖母マリアの名前をつけた母の思いを想像しながらこの映画を見た。
私は、3年後、どこかで「ニカラグア」と聞いた時に、すぐにその場所を思い出せるだろうか。

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M

4.0ニカラグアの母子家庭

2024年5月10日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

悲しい

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てつ