トノバン 音楽家 加藤和彦とその時代のレビュー・感想・評価
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良き。
記録映画であり、そこに作られた物語があるわけでもないのに所々で感極まる。
加藤さんといえば、和幸のメンバーである坂崎さんのラジオでよくエピソードを聞いていた。
その復習というか、答え合わせをするような感覚でこの作品に臨んだが それまで知らなかった情報が盛りだくさんあり、とても見応えがあった。
ミカバンドで高橋幸宏さんがドラムを叩いていたことは知っていたが そこからYMOまで繋がるのだなと初めて知った。
彼の死についての小原礼さんの言葉は沁みた。
北山さんは、彼をミュータントと表現したが それは最も人間らしい彼と共存していたんだろうな。
オシャレで 常に新しい感覚を求め それを身に着けていて常に似合っていた。
もっと聞きたかったな。
改めて残念で仕方がない。
2時間の映画では描ききれない内容だったはず
帰って来たヨッパライ、からはじまる加藤和彦さんの人生をざっとおさらい
長く一緒に仕事をした人が多いからか、フォークル~ヨーロッパ三部作辺りまでの話が多い
CM曲を手掛けたり、映画音楽やスーパー歌舞伎に関わっていた辺りは全く描かれていない
和幸は坂崎さんが出てくるくらい、コメントは無いに等しい
楽曲提供は吉田拓郎さん泉谷しげるさんがコメント出演、竹内まりあさんへの楽曲提供の裏話も
自分が生まれる前からミュージシャンとして活躍していた加藤和彦さんの、資料だけでしか知らなかった活躍を見返すことが出来るのは素晴らしい
でも、少し物足りない。音楽的な功績はもっと多くあったと思うけどそこがあまり見えてこない
映画なので時間的制約で仕方がないところではあるのだけれども。
コシノジュンコさんが出てきた流行りを追い掛けけてた、三國清三さんが語る食通ぶり、誰だか不明な人の語った服のセンス、誰が語っていた食の一流へのこだわり、食べて欲しい創作料理
今までよく知らなかった、加藤和彦さんの要素を知ることは出来たのだけれども
そこは詳しく無くても良かった感が強い
自死に至った経緯と関係していると思えばそうでもないのか
見ていて良かったと思うのは、加藤和彦さんがこれまで一緒に仕事をしてきたミュージシャンが大変豪華な人達だったとわかること
亡くなってしまった人が何人もいるのが残念でなら無いけど、音を作る背景が記録として見れたのは良かった
どこかの映像で髭を生やした人とギターを弾いていたと思う、あれが石川鷹彦さんだったかが知りたい
驚いたのは、クリス・トーマスさんがかなりの時間出演していたこと
黒船の長時間録音の話を聞けたのも凄いけど、この映画に出たことも凄い
これが行けるなら、福井ミカさんにも出て欲しかった
Youtubeでも見れるUKのテレビ番組出演シーンは素晴らしい
気になったのは、小原礼さんへのコメント撮りでインタビュアーの相づちが思いっきり入っていること
映画館で左後ろのおじさんが堪えきれずに相づちしている、と錯覚するくらいしっかりと聞こえるので
これから見に行く人は要注意です
あと、一番長い付き合いであろう北山修さんの加藤和彦考察が一番印象的
自分もその考えが一番しっくりくる気がします
そして、最後の「あの素晴しい愛をもう一度」を演奏
加藤和彦さんの一番のヒット曲と言って過言ではないその曲を最後に持ってくるのは良いのだけれども
あの形で良かったのかは疑問
ばあすでいこんさぁとでの加藤和彦さん、高橋幸宏さんとドラムは何処に行ってしまったのか
今の世代とか出さずに関係性の深い人で演奏しても良かったのにと思う
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