全米映画ランキング : 2015年3月13日～2015年3月15日

実写版「シンデレラ」がV。リーアム・ニーソン主演「ラン・オールナイト」は2位

先週末の全米ボックスオフィスは、2本の新作が1位、2位にランクインし、ディズニーの実写版「シンデレラ」がオープニング興収約6700万ドルで首位デビューを果たした。

同作はアニメでおなじみの「シンデレラ」の物語を、「フランケンシュタイン」「ハムレット（1996）」といった古典のリメイクから「マイティ・ソー」「エージェント：ライアン」などのアクション大作まで手堅く手がけるケネス・ブラナー監督が実写映画化したラブストーリー。レビューは概ね好評で、女性客を中心とした集客に成功したが、劇場に詰めかけた観客のなかには、同時上映の新作短編映画「アナと雪の女王　エルサのサプライズ」（7分）が目当ての人も多数いたと思われる。脚本を手がけたのは、「ライラの冒険　黄金の羅針盤」「アバウト・ア・ボーイ」の監督クリス・ワイツ。出演はタイトルロールに新星リリー・ジェームズのほか、ケイト・ブランシェット、ヘレナ・ボナム・カーター、リチャード・マッデン。

オープニング興収約1100万ドルで2位デビューとなったのは、リーアム・ニーソン、エド・ハリス主演のアクションドラマ「ラン・オールナイト」。NY・ブルックリンのマフィアに雇われている凄腕の殺し屋ジミー（ニーソン）は、自分の息子を守るために、雇い主であるマフィアのボス・ショーン（ハリス）の息子を殺してしまう。長年の親友だったショーンは復讐に燃え、ジミー親子の殺人指令を出し、親子2人はNY中のマフィア、警察、暗殺者から追われることになる。批評家のレビューはまずまずだったが、ニーソンがこの1年で「フライト・ゲーム」「誘拐の掟」「96時間　レクイエム」と立て続けに同ジャンルの作品に主演しているため、ファンもさすがに食傷気味になったか、オープニング興収は2008年の「96時間」以降では最低の成績になってしまった。共演はジョエル・キナマン、コモン、ビンセント・ドノフリオ、ブルース・マッギル、ニック・ノルティ。メガホンをとったのは、ニーソンとは「アンノウン」「フライト・ゲーム」に次ぐ3度目のコンビとなるスペイン人監督ジャウム・コレット＝セラ。

3位はコリン・ファース主演のアクション「キングスマン　ザ・シークレット・サービス（原題）」で、累計は1億ドルを突破。4位のウィル・スミス主演「フォーカス」の累計は約4300万ドルで、こちらはスミスの最近10年の最終興収では最低の成績になりそう。

そして前週首位のSF「チャッピー」は約573万ドルの興収で5位にランクダウン。累計は約2300万ドルとなっている。

今週末は 昨年大ヒットを記録したシャイリーン・ウッドリー主演のSF大作「ダイバージェント」の続編「インサージェント（原題）」に、ショーン・ペン主演、ピエール・モレル監督のアクション「The Gunman」（共演：ハビエル・バルデム、イドリス・エルバ、レイ・ウィンストン）などが公開となる。

2015年3月16日更新　藤井竜太朗