川上とも子 : ウィキペディア(Wikipedia)

川上 とも子(かわかみ ともこ、1970年4月25日『声優論 アニメを彩る女神たち 島本須美から雨宮天まで』河出書房新社、2015年2月28日初版発行、70頁、 - 2011年6月9日)は、日本の女性声優。東京都出身。声優デビュー時からぷろだくしょんバオバブに所属。

略歴

声優デビューまで

家系が医学関係で、姉も医者だった。幼少時は人を助ける仕事である医師に憧れていたが、1981年に放送開始したテレビアニメ『六神合体ゴッドマーズ』の影響で声優という職業を意識するようになる。その頃、父を亡くしている。高校は女子高で理数系に入学。アルバイトもしておらず、その頃、演劇部に所属して芝居の勉強を始めて、そっちで頑張っていた。公演は、学園祭ぐらいしかしておらず、普段は地道にエチュードをしていた。高校入学の1986年、演劇部に所属するかたわら、ぷろだくしょんバオバブの付属俳優養成学校であったバオバブ学園川上卒業後の2000年、ぷろだくしょんバオバブから独立し、ビジュアル・スペース俳優養成所。へ入所(3期生)、当時学園長であった富田耕生らの指導を受ける。同期に篠原あけみ、武政弘子、中博史柳沢栄治。川上の先輩として子安武人。、後輩としていずれも川上より年上の山崎たくみ岩坪理江こおろぎさとみ渡辺美佐渡辺美佐はバオバブ学園では川上の後輩だが、桐朋短大では川上の先輩。も在学時期が一部重なる。芝居が好きになり、桐朋学園大学短期大学部芸術学科演劇専攻(25期)、そして学科卒業後には専攻科演劇専攻へ進学した。20歳のころの思い出は「大学の仲間たちと、わいわいがやがやしていたこと」と語っている。同期の朴璐美も演劇集団 円入団後に声優として活動しており、2005年に放送したテレビアニメ『うえきの法則』では主人公の植木耕助(朴)と森あい(川上)を演じたほか、アニメ『BLEACH』などでも共演している。

また、バオバブ学園在学中、音楽の講師を担当していた山本正之の目にとまり、山本のコーラスグループピンクピッギーズに参加名前は紹介されていないが、掲載されている写真で当時の川上や武政弘子の姿が確認できる。。声優デビュー後、および病気療養による休業中を含め、山本の数多くの楽曲にバックコーラスとして参加している。

声優として活躍

桐朋短大専攻科在学中、1994年7月22日に放送されたテレビアニメ『メタルファイター♥MIKU』第3話「みくちゃん 特訓する」の「男の子」役で声優としてデビュー『メタルファイター♥MIKU』は新房昭之のアニメーション監督としてのデビュー作でもある。新房が監督を務めた1999年のOVA『てなもんやボイジャーズ』では、川上はメインキャラクターの七宮若菜を演じている。。専攻科卒業後の1995年、すでにぷろだくしょんバオバブに所属していたが、映像テクノアカデミアにも第1期生として入学、2年間在学した卒業生として川上が紹介されている。。映像テクノアカデミアでは青山穣浅野まゆみ、すずき紀子、乃村健次と同期在学中の所属クラスやクラス編成は未確認。。在学中の1995年放送の『ふしぎ遊戯』の張宿役、および10月5日に放送を開始した『ドッカン!ロボ天どん』の菜部サラダ役が初レギュラー。

1997年のテレビアニメ『少女革命ウテナ』の天上ウテナ役で初の主演、1999年公開の劇場版『少女革命ウテナ アドゥレセンス黙示録』でも天上ウテナ役で引き続き主演。劇場版パンフレットでのインタビューによると、テレビシリーズのオーディションの際、原稿に目を通しただけでキャラクターを理解する前にオーディションが終わってしまい、カッコ悪いウテナを演じてしまったため、ウテナ役に決まったのは間違いではないかと思いビーパパス幾原邦彦が結成したクリエイター集団で、『少女革命ウテナ』の企画原作チーム。を訪ねたところ、監督の幾原邦彦からその点が川上を選んだ理由だとの返事をもらい、初めてウテナと出会ったような感覚を味わったとのこと。また、制作現場であるビーパパスを訪れたことでアニメーションが多くの人の手と思いによって作られていることを意識することができ、スタッフとの交流によって声優という仕事に初めて自信が持てたと語っている。幾原との親交は『少女革命ウテナ』放送終了後も続き、川上がラジオパーソナリティを務めるラジオ番組にゲストとしてたびたび出演。『川上とも子のメサCANネットワーク』に出演した際、リスナーから公募した愛称のなかから「とも蔵」を(川上本人の反対にもかかわらず)選び、名付け親となる。また、幾原の公式サイト「ikuniweb」において二人の交換日記形式のブログ、「イクニのメルとも蔵Blog」を川上の死去まで共有していた。

『少女革命ウテナ』以降、テレビアニメでは1999年『宇宙海賊ミトの大冒険』シリーズのミト役、2000年『タイムボカン2000 怪盗きらめきマン』のリップ(きらめきマン1号)役、2000年『学校の怪談』の宮ノ下さつき役監督・録音演出は阿部記之。以後、阿部が監督・録音演出の作品では2003年『探偵学園Q』ではメインキャラクターの鳴沢数馬役でレギュラー、2005年放送開始の『BLEACH』では砕蜂役で準レギュラー。また、阿部はラジオ『川上とも子のうさぎのみみたぶ』にゲスト出演している。、2001年『ちっちゃな雪使いシュガー』のシュガー役、2001年『ヒカルの碁』の進藤ヒカル役、2003年『クロノクルセイド』のロゼット・クリストファ役、2004年『遙かなる時空の中で-八葉抄-』の元宮あかね役、2007年の『風の少女エミリー』のエミリー・バード・スター役でいずれも主演キャストクレジット順で先頭の作品に限定する。。『ケロロ軍曹』では2004年の放送開始から2008年の休業までメインキャラクターの日向冬樹役でレギュラー。

2000年発売のゲーム『遙かなる時空の中で』ではオープニングアニメーションでのみの出演だったが、その後のメディア展開により、2002年OVA『遙かなる時空の中で-紫陽花ゆめ語り-』、2003年OVA『遙かなる時空の中で2-白き龍の神子-』、前述のテレビアニメ『遙かなる時空の中で-八葉抄-』、2006年公開の『劇場版 遙かなる時空の中で 舞一夜』、2007年放送のテレビアニメ『遙かなる時空の中で3 紅の月』、2010年放送のテレビアニメ『遙かなる時空の中で3 終わりなき運命』でいずれも主演、イベント「遙か祭」にもたびたび出演した。また、ゲーム『AIR』のコンシューマー版、テレビアニメ版、および劇場版でいずれもメインヒロインの神尾観鈴役を演じている。

海外ドラマの吹き替えでは1997年放送の『対決スペルバインダー』の主人公であるポールの妹・クリスティーン役(ジョージナ・フィッシャー)が初レギュラー。海外ドラマでは1997年放送の『おまかせアレックス』のアレックス・マック役(ラリサ・オレイニク)、1998年放送の『モエシャ』のモエシャ・ミッチェル役(ブランディ)、2005年放送開始の『アマンダ・ショー』のアマンダ役(アマンダ・バインズ)、外国映画では2000年にテレビ東京『20世紀名作シネマ』で放送の『ロミオとジュリエット』(ビデオグラムでも発売)のジュリエット役(オリヴィア・ハッセー)、2003年発売の『』(ビデオグラム版)のアナイス・パンゴ役(アナイス・ルブー)、同年発売の『ブルークラッシュ』(ビデオグラム版)のアン・マリー役(ケイト・ボスワース)でいずれも主演。2000年発売の『マイライフ・アズ・ア・ドッグ』(ビデオグラム版)ではサガ役()を演じた。その他、オーディオドラマ、吹き替え、アニメ、ゲームの出演作多数。

歌手としては1999年に幾原邦彦のプロデュースでフルアルバム『ADOLESCENCE DOLL』を発売、一部作詞・作曲も担当している。ほかにラジオCDなどの企画アルバムを4枚発売、キャラクターソング・イメージソング多数。2003年に放送されたテレビアニメ『ミッドナイトホラースクール』ではメインキャラクターのリディーほかを演じるとともに、シリーズ後期でオープニング主題歌「ハッピーミステリー」、エンディング主題歌「ABCの子供たち」を担当。2005年に放送されたテレビアニメ『あまえないでよっ!!』シリーズでもメインキャラクターの生稲雛美を演じるとともに、あまえ隊っ!!の一員として第1期シリーズオープニング主題歌「あふれてゆくのはこの気持ち」、および第2期シリーズ『あまえないでよっ!! 喝!!』オープニング主題歌「あまえないでよっ!!」に参加。

ラジオパーソナリティとしては1997年放送の『ZMAPのLIPS FACTORY』『ZMAP=ZMAP』に当初はゲストとして出演、そのままレギュラーとなり、ZMAPにも参加。同じく1997年放送開始は10月で、『ZMAPのLIPS FACTORY』でのレギュラー定着よりも後。放送の『川上とも子のメサCANネットワーク』が初の冠番組メサイヤの広報番組。当時メサイヤ広報(その後フロンティアワークスプロデューサー)の松澤博と共演。。その後継番組として1998年に放送を開始した『川上とも子のうさぎのみみたぶ』は地上波からインターネットラジオへと形態の変遷を経つつも、病気療養にともなう2008年の休止まで放送回数は500回を超え、10年近く継続した。2001年に放送したテレビ番組『Cyber Project TV』では小林由美子野川さくらとともに司会を担当、ほかラジオパーソナリティとして出演した番組多数。また、1998年にツーファイブがドリーム・トレイン・インターネットの協力により配信した生放送のインターネットラジオ「インターネットラジオ」を称していたが、実際には動画配信。『川上とも子のバーチャルキャンプ 山へ行こうだホイ』は日本国内でのインターネットラジオ・インターネットテレビとしては初期の番組でありただし、同じくツーファイブがドリーム・トレイン・インターネットの協力により配信した生放送の『マッコウ・春菜のまるみえねっと』が1997年に開始している。、生放送中の番組と連携するIRCによるチャットも提供されていた。

病気療養・死去

2008年8月に体調不良を訴えたことから精密検査を受け、16日に入院、19日に手術を受けた。自身のメールマガジン『川上とも子のうさぎのみみたぶ通信』では「手術は無事終わった」と報告したが『川上とも子のうさぎのみみたぶ通信』Vol.430、431より。カプライトのサービス終了により、2012年2月28日の時点ではリンク切れ。、実際には手術の時点ですでに進行がんであり、そのまま病気療養のため休業。メールマガジンも2008年10月に配信を休止した。

その後は2009年2月21日のテアトル新宿での『少女革命ウテナ アドゥレセンス黙示録』上映時のトークショーで幾原邦彦が川上からのメッセージを紹介した例、『キネマ旬報』2009年3月下旬号での佐藤順一のインタビュー記事で川上が病気療養中であることを紹介した例『超劇場版ケロロ軍曹 撃侵ドラゴンウォリアーズであります!』公開時の『ケロロ軍曹』の特集記事。、2011年5月27日(26日深夜)のNHK-FM『とことんアニソンクラシックス』で『少女革命ウテナ』のオープニングテーマ曲「輪舞-revolution」を放送した際に案内役の緒方恵美が「言葉に詰まっちゃった」と前置きしつつ川上が療養中であることを紹介した例などを除いて、川上の病気について公に言及される機会も少なく、具体的な病状が一般に伝えられる機会もなかった。

手術後は、自宅療養と入院による治療を繰り返しつつも、2010年までは後述するように複数の作品に出演。しかし、2011年6月に入り容体が急変し再入院、6月9日に東京都内の病院で死去したことが所属事務所、ぷろだくしょんバオバブの公式ブログにより発表された。満41歳没。報道では病名が卵巣がんであったことが報じられている“声優、川上とも子さんが死去 「ケロロ軍曹」の日向冬樹役”. MSN産経ニュース (産経新聞社). (2011年6月10日) 2011年6月10日閲覧。。生涯独身で子供はいなかったため、喪主は母が務めた。

東京カテドラル聖マリア大聖堂で通夜が13日に、告別式が14日に行われた。前述の幾原邦彦や、川上が子供のころからファンで、川上を紹介したテレビ番組にもゲスト出演した水島裕のほか、桐朋短大での同期(25期)の清水直子・朴璐美、所属事務所でも養成所(バオバブ学園)でも後輩だった船木まひと、長期にわたる共演を通じ親交があった千葉進歩西村ちなみ、デビュー時期が近く桑島法子のデビューは1995年、雪野五月のデビューは1992年、川上の声優デビューは前述のとおり1994年。、デビュー当初からたびたび共演し、『ケロロ軍曹』や『BLEACH』で川上の代役を務めた桑島法子、同じく『ポケットモンスター ダイヤモンド&パール』で代役を務めたゆきのさつき、レーシングカートチーム「ロボットレーシング」のチームメイトでもあった水樹奈々など、数多くの声優や関係者がブログやTwitterなどで川上の死を悼むメッセージを公表した。

2011年10月9日放送の『ポケモンスマッシュ!』第52回の「ポケモンライブラリー」では、川上がゲスト主役のカズチ役を演じた『ポケットモンスター アドバンスジェネレーション』第38話「プラスルとマイナン! 山の灯台!!」が再放送された。遺作となった2011年11月18日発売のOVA『技の旅人』の本編最後(エンディングの直前)に、「IN MEMORY OF TOMOKO KAWAKAMI」とメッセージが表示されているOVAはコミックと同梱されているDVDに収録されている。。

2012年3月2日に発表された第六回声優アワードでは、「表彰すべき特別な活動」に対する賞として声優アワード特別賞を受賞した。

病気療養中に出演していた作品

2010年まで、病気療養中にも一部の作品に出演していた。以下は休業期間中に発表された出演作品の一覧で、病気療養以前に収録したものも含まれる。

2008年

  • 9月25日発売のPlayStation 2専用ソフト『スーパーロボット大戦Z』に、『創聖のアクエリオン』の双翅役で出演した。
  • テレビアニメ『CLANNAD 〜AFTER STORY〜』に、10月10日(9日深夜)放送の第2回から翌2009年3月13日(12日深夜)放送の最終回まで「少女」役で出演。代役は立てられなかった。
  • 12月13日公開の劇場版『BLEACH』第3弾、『劇場版BLEACH Fade to Black 君の名を呼ぶ』に砕蜂役で出演。
  • 12月25日発売のドラマCD『帰ってきた! 私立荒磯高等学校生徒会執行部』は、当初の発売予定日であった10月22日から制作上の都合により延期され、桂木和美役で出演。マリン・エンタテインメントのウェブサイトにはアフレコインタビューとして川上のメッセージも掲載された。

2009年

  • 2月26日発売のPlayStation 2専用ソフト『THE KING OF FIGHTERS 2002 UNLIMITED MATCH』に、新必殺技の追加などによる新録に従い、メイ・リー役で出演THE KING OF FIGHTERS 2002 UNLIMITED MATCH:ネオジオ博士の2002UM講座:第7回講座 チーム紹介 3より。。
  • 3月25日発売のドラマCD『帰ってきた! 私立荒磯高等学校生徒会執行部2』に出演。前作とは異なり、アフレコインタビューに川上のメッセージは掲載されなかった。
  • 3月7日公開の劇場版『ケロロ軍曹』第4弾、『超劇場版ケロロ軍曹 撃侵ドラゴンウォリアーズであります!』に日向冬樹役で出演。収録は闘病中に行われた。
  • 3月に発送された応募者全員サービスのドラマCD(女性向け)『きみがいなけりゃ陽も昇らない』に千葉茜役で出演。なお、本作の収録は入院より前とみられるCDのChapter 2 「Cast Talk」での小西克幸福山潤遊佐浩二の会話より。。後述のとおり、本シリーズのその後発売されたドラマCDでは千葉茜役のキャストが変更されている。
  • 4月9日発売のPlayStation Portable用ソフト『戦国BASARA BATTLE HEROES』ではいつき役で出演。戦国BASARAシリーズでは2011年7月21日発売の『CHRONICLE HEROES』でもライブラリ出演の形で音声が流用された。
  • 4月23日発売のPSP専用ソフト『ほしがりエンプーサportable』に音声取り直しの新録で大河内マリア役で出演ほしがりエンプーサより。。
  • 8月22日公開の『劇場版 ヤッターマン 新ヤッターメカ大集合! オモチャの国で大決戦だコロン!』の挿入歌「ヤッターキング 2009夏!アニメ」のコーラスにピンクピッギーズとして参加。録音は7月。声優としては出演していない。
  • 11月25日発売の『ARIA The NATURAL DVD-BOX』特典ドラマCDにアテナ・グローリィ役で出演。このドラマCDは川上の復帰を待って収録された。なお、2009年7月23日発売の『ARIA The ANIMATION Drama CD BOX』にも出演が告知されていたが、事情により出演キャストが変更になり、実際にはアテナは登場しなかった(発売も予定されていた5月27日から制作上の都合により延期された)。
  • 12月4日(3日深夜)放送のテレビアニメ『DARKER THAN BLACK -流星の双子-』第9話に、アンバー役で出演。テレビアニメでは約9か月ぶりの出演となった。

2010年

  • 1月4日(3日深夜)放送のテレビアニメ『遙かなる時空の中で3 終わりなき運命』に春日望美役で出演。
  • 1月16日、1月17日に武道館にて行われたイベント『ネオロマンス・フェスタ 遙か十年祭 in 武道館』の最終公演に当たる17日夜公演のみ、本人の肉声によるメッセージが流され、10年携わった思い入れの深い作品の記念すべきステージに立つことができない悔しさや、また元気になって必ずステージに戻ってくるとの決意などを語った。
  • テレビアニメ『のだめカンタービレ フィナーレ』では、1月22日(21日深夜)放送のLeçon 2にプリリン役で、1月29日(28日深夜)放送のLeçon 3、および3月12日(11日深夜)放送のLeçon 9から3月26日(25日深夜)放送のLa Dernière Leçonまでの各話にエリーゼ役でそれぞれ出演。なお、2008年10月から12月にかけて放送された『のだめカンタービレ 巴里編』には出演せず、後述のとおり代役が立てられた。
  • 5月26日発売の『DARKER THAN BLACK -流星の双子-』Blu-ray・DVD第6巻にて、上記の『流星の双子』第9話と共に収録されているOVA『DARKER THAN BLACK -黒の契約者- 外伝』第3話に、アンバー役で出演。
  • 晩秋、ピンクピッギーズとしてコーラスのレコーディングに参加。

2011年

  • 11月18日発売のOVA『技の旅人』にキャロト役で出演、遺作となる。本作品のブログの2010年9月25日の記事に、アフレコが「先日行われた」との記述がある。

人物・エピソード

愛称の「とも蔵」はラジオ番組『川上とも子のうさぎのみみたぶ』の前身番組『川上とも子のメサCANネットワーク』で初めて1人でパーソナリティをつとめるのだから愛称があった方がいいという番組スタッフの提案で公募され、『少女革命ウテナ』の監督である幾原邦彦が無理矢理決定した。その後自称にもなり、業界内でも定着した。中学生時のニックネームは「かわこ」だった。声優デビュー後は「ともちゃん」と呼ばれることが多く、デビュー当初より川上を知る声優やスタッフは今でも「ともちゃん」と呼ぶこともある。また、当時は「川上」と自称していた。

マーブルと名付けたウサギを飼っていたことがあり、『うさぎのみみたぶ』というタイトルはここから取られている。2003年4月14日にマーブルを亡くした後は、アポロと名付けた犬を飼っていた。川上は4月15日生まれのアポロを、マーブルの生まれ変わりとみなしていた。

自動車が趣味(特にF1レース)であり、「とも蔵号」と名付けられた自家用車もレーシングカー仕様だった。サーキットで走行したこともあったが、本人はスピードが遅いと発言していた。自動車以外の趣味としてスキー、アウトドアを挙げていた。好きなアーティストはorange pekoeなど。またデビュー以前に親交のあった山本には「歌を作ってもらうのが夢だった」と語り、ラジオCDのアルバムで実現した。

資格は普通免許、中型自動二輪免許、華道草月流4級。特技はスキー、ピアノ。

声優ユニット「あまえ隊っ!!」のメンバーの1人。

男性に求めるのは「正義」とのこと。2005年に発売された『極上生徒会』DVD第5巻の特典映像「第5回極上クイズ王決定戦」で自分が結婚相手に求めるものを問われた際に即答した。

愛読書は『新約聖書』および『旧約聖書』で、本人いわく「愛眠の友」とのこと。2008年に病気療養に入った後にカトリックの洗礼を受けている。洗礼名は「セシリア」。

後任

川上の病気療養中や死後、持ち役を引き継いだ人物は以下の通り。

ただし、他の声優も総入れ替えされた作品(『機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ』のギギ・アンダルシア〈後任:上田麗奈〉など)はこの趣旨から外れるため、この表には記載しない。

後任役名概要作品後任の初担当作品
桑島法子日向冬樹『ケロロ軍曹』第232話降板後に公開された映画『超劇場版ケロロ軍曹 撃侵ドラゴンウォリアーズであります!』では川上が事前に収録した音声が使用された。
冬吉第249話
砕蜂『BLEACH』第206話
矢作紗友里プリリン『のだめカンタービレ』『のだめカンタービレ 巴里編』
佐久間紅美エリーゼ
甲斐田ゆき近江薫『異国色恋浪漫譚』OVA版第二話
ゆきのさつきポケモン図鑑『ポケットモンスター ダイヤモンド&パール』第102話
モモアン
ヒカリのミミロル第103話
河原木志穂ケイラ・ハンティントン『デスパレートな妻たち』シーズン4
木村亜希子ママ(馬神ハヤ美)『バトルスピリッツ 少年突破バシン』第32話
かかずゆみナナリー・フレッチ『テイルズ オブ デスティニー2』『テイルズ オブ バーサス』
南央美アシェア『エレメンタル ジェレイド -蒼空の戦旗-』単行本第6巻限定版付属ドラマCD
松岡由貴千葉茜『きみがいなけりゃ息もできない』『きみがいなけりゃ息もできない2 きみがいるなら世界の果てでも』
ミレル『魔法戦士リウイ』『ヒーローズファンタジア』
釘宮理恵風林寺美羽『史上最強の弟子ケンイチ』OVA版
沢城みゆきいつき『戦国BASARA』『戦国BASARA モバイル』
野中藍キャンドルちゃん『それいけ!アンパンマン』
佐藤利奈チャル佐藤はテレビアニメ版でのチャルの声を担当していた。『サルゲッチュ』『プレイステーション オールスター・バトルロイヤル』
アテナ・グローリィ『ARIA』『ARIA The CREPUSCOLO』
犬山イヌコフシギソウ『大乱闘スマッシュブラザーズ』『大乱闘スマッシュブラザーズ SPECIAL』犬山はテレビアニメ版『ポケットモンスター XY』でもフシギソウの声を担当していた。またモンスターボールから登場するサーナイトは引き続き川上の声が使用されている(ライブラリ出演)。
藤田咲佐々木利佳『カードキャプターさくら』『カードキャプターさくら クリアカード編』
西村ちなみ持田『クレヨンしんちゃん』
田中あいみメイ・リー「ザ・キング・オブ・ファイターズ シリーズ」『THE KING OF FIGHTERS ALLSTAR』
日高里菜ピリカ『シャーマンキング』『SHAMAN KING』(テレビアニメ第2作)
永井真里子ミイネ・モンゴメリ
富樫美鈴ルドセブ・ミュンツァー『シャーマンキング ふんばりスピリッツ』
真田アサミ神尾観鈴『AIR』『かぎなど』
倉田佐祐理『Kanon』
麻見順子アンバー『DARKER THAN BLACK -黒の契約者-』『CRダーカーザンブラック ‐黒の契約者‐』

出演

太字はメインキャラクター。

テレビアニメ

劇場アニメ

OVA

Webアニメ

  • 幕末機関説 いろはにほへと(2007年、クィーン)
  • 亡念のザムド(2008年、設楽)

ゲーム

2012年以降の作品は全て生前の収録音声を使用したライブラリー出演。

吹き替え

映画

  • 藍色夏恋(リン・ユエチェン)
  • 青い相姦(レナ)
  • アトランティスのこころ(キャロル・ガーバー)
  • クォーターバック
  • グラスハウス(友人)
  • ザ・リング(ケイティ・エンバリー)※テレビ版
  • ジュマンジ(ジュディ・シェパード〈キルスティン・ダンスト〉)※DVD新録版
  • ソルジャー・ボーイズ(ガブリエル)
  • 月夜の願い 新難兄難弟(リン/イ〈アニタ・ユン〉)※ビデオ版
  • ネバーエンディング・ストーリー 遥かなる冒険(フライ・ガール)
  • ヒート(ローレン・グスタフソン〈ナタリー・ポートマン〉)※DVD・ビデオ版
  • フェイス/オフ(ジェイミー・アーチャー)※フジテレビ版
  • ブルー・クラッシュ(アン・マリーケイト・ボスワース〉)
  • マイライフ・アズ・ア・ドッグ(サガ
  • ラスト・オブ・モヒカン(アリス〈ジョディ・メイ〉)※フジテレビ版
  • ロミオとジュリエット(ジュリエットオリヴィア・ハッセー〉)

ドラマ

  • アリー my Love(マディー・ハンプトン〈ヘイデン・パネッティーア〉:Season 5)
  • ER緊急救命室シリーズ
    • シーズン6 #135(ニコラス・ロザート〈カイル・サリヴァン〉)
    • シーズン9 #185(サラ〈エリザベス・ライス〉)
    • シーズン11 #240(ビクター・ホプキンス〈マーク・ジョン・ジェフリーズ〉)
    • シーズン12 #266(ショーン〈ブレーデン・レマスターズ〉)
  • おまかせアレックス(アレックス・マック
  • 恋するマンハッタン(サマンサ)※第7話
  • サード・ウォッチ(ニコール・ウエスト)
  • ザ・シークレット エージェント(ホリデイ〈ディナ・メイヤー〉)
  • CSI科学捜査班(エリー:Season2#10 ブラス警部の娘)
  • 対決スペルバインダー(クリスティーン・レイノルズ)
  • デスパレートな妻たち3(ケイラ〈レイチェル・G・フォックス〉)
  • パワーレンジャー(ベス)
  • プロビデンス(リリー・ギャラガー)

テレビ番組

アニメ

  • イワンと仔馬(仔馬
  • サウスパーク(レクサス 他)
  • ジャッキー・チェン・アドベンチャー(ジュリー)
  • シュレック3
  • ヘラクレス(女子生徒)

テレビ番組

  • さんすうみつけた(NHK教育テレビ)
  • Cyber Project TV(独立放送局、キッズステーション)
  • ポケモン☆サンデー(テレビ東京、2008年8月24日放送分)

実写

  • SUPER VOICE WORLD 夢と自由とハプニング DVD
  • DVD VOiCE ANIMAGE vol.2

ラジオ

※はインターネット配信。

  • 川上とも子のメサCANネットワーク
  • 川上とも子のうさぎのみみたぶ(1998年 - 2008年、AM KOBE→アニスタ.TV※→音泉※・BEWE※)
  • ZMAP=ZMAP
  • Kanon -The snow talks memories- 雪降る街の物語(2000年)
  • Lazy Junk Night(2001年 - 2002年)不定期レギュラー
  • 四ッ谷式Cyber ProjectEX みかととも蔵のわくわくたまご
    • 四ッ谷式Cyber ProjectEX とも蔵・由美子のねいちゃあ☆ぽけっと
  • 土曜の夜ですウハウハ大放送 アニメストリート(2001年 - 2004年、ラジオ日本)

CD・カセット

アルバム

  • 人生なに色?(1998年12月23日)
  • ADOLECENCE DOLL(1999年8月6日)
  • ミレニアム・シリーズ タイムカプセルVol.8〜せつなさはタカラモノ〜 (2000年11月22日)

キャラクターソングCD

  • 紅い伝承(ふしぎ遊戯張宿)
  • あまえないでよっ!! きゃらそんDE渇っ!!(生稲雛美)
  • うえきの法則キャラクターソングシリーズ『スペシャルなevery day』(森あい)
  • ケロロ軍曹シリーズ(日向冬樹)
  • 極上生徒会 シリーズ(シンディ真鍋)
    • 後期エンディングテーマ:「恋する奇跡(ミラクル)」(2005年7月21日 GBCM-4)
    • ベストアルバム 極上音楽集 (2005年11月10日 GBCA-3)
      • windy winding road
  • MPD PSYCHO サイコ サウンド
  • 白倉由美作品集ベストセレクションシリーズVOL.4 声優ボーカル集(ミルナの禁忌/2004年2月25日)
  • D→A ボーカルコレクション(神楽夏希)
  • ヒカルの碁キャラクターソングアルバム「ヒカルの碁 光る未来へ」(進藤ヒカル/2004年2月25日)

ドラマCD

  • THE IDOLM@STER DRAMA CD NEW STAGE 03(翔太)
  • あそびにいくヨ!(いちか)
  • 悪魔で候(斉藤茅乃)
  • ARIA Drama CDシリーズ(アテナ・グローリィ
    • ARIA The ANIMATION Drama CD I - BLUE
    • ARIA The ANIMATION Drama CD III - ORANGE
    • ARIA The NATURAL Drama CD I
    • ARIA The NATURAL Drama CD II
    • ARIA The ORIGINATION Drama CD III 花
  • B.O.D.Y.(佐倉凌子)
  • 秋桜の空に(尼子崎初子
  • Weiß kreuz Glühen Fight Fire With Fire(キミカ)
  • AIRシリーズ(神尾観鈴
    • ドラマCD AIR 第1巻 神尾観鈴・DREAM 前編
    • ドラマCD AIR 第4巻 神尾観鈴・DREAM 後編
    • ドラマCD AIR 第8巻 AIR 前編
    • ドラマCD AIR 第9巻 AIR 後編
  • EREMENTAR GERAD -蒼空の戦旗-(アシェアアシェアブルカ・フアジャール〉)
  • 空の境界(両儀式
  • キラメキ☆銀河町商店街(三宅千乃
  • グローランサーIIシリーズ(シャルローネ・クラウディオス
    • グローランサーII Codition of Knight
    • グローランサーII Pride of Knight
  • ケロロ軍曹シリーズ(日向冬樹
    • ケロロ軍曹 地球(ペコポン)侵略CD
    • ケロロ軍曹 宇宙でもっともギリギリなCD 第5巻
  • GOSICK -ゴシック-(アブリル・ブラッドリー)
  • サウンド・ストーリー サイコ(磋碕アユキサ)
  • 春夏秋冬(礼子)
  • 私立荒磯高等学校生徒会執行部(桂木和美
  • 神魂合体ゴーダンナー!! ドラマCD第2巻(ルナ)
  • 里見☆八犬伝(犬村雛衣)
  • 声優物語(空埜真蒼
  • せんせいのお時間シリーズ(小林あかね
  • 創竜伝(案内係)
  • その向こうの向こう側(九堂二葉
  • ZOMBIE-LOAN(由詩)
  • 東京クレイジーパラダイス(紅月司
  • てけてけマイハート(早坂のぞみ
  • トラブルシューター・シェリフスターズSS(メニー・マリオン
  • バイトでウィザード(一条豊花
  • 果てしなく青い、この空の下で…。 1・2巻(芳野雨音
  • 遙かなる時空の中でシリーズ(元宮あかね、高倉花梨、春日望美、葦原千尋)
  • ペンギン革命(藤丸ゆかり
  • 僕にお月様を見せないで(七味唐子)
  • 僕は妹に恋をする(楠友華)
  • まもって守護月天!再逢(藤咲朋美)
  • Missing 呼び声の物語(日下部稜子)
  • Mr.FULLSWING(兎丸比乃
  • ミルナの禁忌 サウンド・ストーリー(荏隅貝、小沢ユウナ、ヨナ)
    • 挿入歌「ミルナの禁忌」(with 成田紗矢香、桂川千絵、作詞:白倉由美)
  • 薬師寺涼子の怪奇事件簿(薬師寺涼子
  • 異国色恋浪漫譚(近江薫)
  • ふおんコネクト!(白金やわら)
  • 平成タイムボカン(ハッピー)
  • PON!とキマイラ(シアン
  • ラングリッサーV(クラレット

カセット

  • アニメイトカセットコレクション VS騎士ラムネ&40炎 トキメキトライアル 熱血先生のハートを狙え(女生徒)

その他CD

  • SONIC GUM ラジオスペシャル あまえないでよっ!!ラジオCD(ワニブックスWeb通販限定)
  • 川上とも子ラジオショーVol.1 うさぎのみみたぶ番外編「Marble」
  • うさぎのみみたぶ

特撮

  • 鉄甲機ミカヅキ(マユミの声)

その他コンテンツ

  • 『クロノアヒーローズ 伝説のスターメダル』CMアニメーション(ロロ)ゲーム本編にはキャラクターのみが登場、川上は出演していない。
  • ターフィー(JRA競馬博物館)
  • StudioGIW ボイスドラマ シリーズ(月人リツキ)ダウンロード販売のボイスドラマ
    • StudioGIW ボイスドラマ vol.1
    • StudioGIW ボイスドラマ vol.2 〜溜息月華〜

注釈

出典

外部リンク

出典:フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 | 最終更新:2024/03/31 14:26 UTC (変更履歴
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