メリー・クレイトン : ウィキペディア(Wikipedia)

メリー・クレイトンMerry Clayton、1948年12月25日 - )は、アメリカ合衆国のR&B歌手。ローリング・ストーンズとの共演で広く知られ、他にも様々なアーティストの作品でバック・コーラスを担当し、ソロ活動も行う。1980年代以降は女優としても活動。リトル・フィートのメンバーとして知られるサム・クレイトンの実姉である『キープ・ユア・アイ・オン・スパロウ』日本盤CD(VACM-1390)ライナーノーツ(越谷政義、2009年3月)。

来歴

ニューオーリンズ出身。1963年にシングル「The Doorbell Rings」でソロ・デビューを果たしたMerry Clayton : AllMusic - Biography by Chris True。また、セッション・ミュージシャンとして様々なアーティストのバック・コーラスを務める。中でもレイ・チャールズのバック・コーラスを担当したグループ、レイレッツでの活動等で知られる。

1969年、ローリング・ストーンズのアルバム『レット・イット・ブリード』収録曲「ギミー・シェルター」のレコーディングに参加。当初は、デラニー&ボニーのボニー・ブラムレットが参加する予定だったが、ブラムレットが体調を崩し、代役としてクレイトンが呼ばれた。曲中、ミック・ジャガーと対等な立場でデュエットを披露し、一部パートではリード・ボーカルも担当した。

1970年、初のソロ・アルバム『ギミー・シェルター』を発表。同アルバムで前述の「ギミー・シェルター」をカヴァーしており、クレイトンのヴァージョンはシングルとしてもリリースされて全米73位に達したMerry Clayton - Awards : AllMusic。同年10月にはカリフォルニア州で行われた音楽フェスティバル「ビッグ・サー・フェスティバル」に参加し、その時の模様の一部はオムニバス・ライブ・アルバム『Celebration』(1971年)に収録された。

1970年代にはジョン・サイモン『ジョン・サイモンズ・アルバム』(1970年)、キャロル・キング『つづれおり』(1971年)、リンゴ・スター『リンゴ』(1973年)、レーナード・スキナード「スウィート・ホーム・アラバマ」(1974年)等の作品でもバック・コーラスを担当した。また1972年には、ロンドン交響楽団とイギリス室内合唱団のアルバム『トミー』の制作とコンサートに客演して独唱したクレイトンは、『トミー』のオリジナル・アルバム(1969年)を発表したザ・フーのメンバー、リンゴ・スターロッド・スチュワートらと共に、アルバム制作とロンドンのレインボウ・シアターで開かれたコンサートに客演した。。

クレイトンは、1986年公開の映画『ナインハーフ』で歌手の役を演じた。翌年には「女刑事キャグニー&レイシー」の最終シーズンに刑事役でレギュラー出演した。1988年、映画『ダーティ・ダンシング』のサウンドトラックでクレイトンが歌った楽曲「Yes」が、シングルとして全米45位に達し、クレイトンにとって最大のヒット曲となった。

私生活では1960年代末期にジャズ・サックス奏者のカーティス・アミーと結婚し、2人の息子に恵まれるが、カーティスは2002年に死去。

2013年、バックシンガーにスポットライトを当てたドキュメンタリー映画『バックコーラスの歌姫たち』に出演。

共演したミュージシャン

メリー・クレイトンがレコーディングやライブをサポートしたアーティストの一覧。姓またはバンド名の五十音順。

ディスコグラフィ

スタジオ・アルバム

  • 『ギミー・シェルター』 - Gimme Shelter (1970年、Ode) ※旧邦題『明日に架ける橋/メリー・クレイトン・デビュー』
  • 『メリー・クレイトン』 - Merry Clayton (1971年、Ode) ※旧邦題『クィーン・オブ・ソウル/メリー・クレイトン第2集』
  • Celebration (1971年、Ode)
  • 『キープ・ユア・アイ・オン・スパロウ』 - Keep Your Eye on the Sparrow (1975年、Ode)
  • Emotion (1979年、MCA)
  • Miracles (1994年、CGI)
  • Beautiful Scars (2021年、Motown Gospel)

出典

注釈

参考文献

外部リンク

出典:フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 | 最終更新:2023/07/24 16:40 UTC (変更履歴
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