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ほんとうのママに会いたい――
ほんとうのママに会いたい――
この道は母へとつづく/ITALIANETZ この道は母へとつづく/ITALIANETZ
2008年8月8日DVD発売! 2008年8月8日DVD発売!
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NEWS INTRODUCTION STORY STAFF&CAST INTERVIEW
INTRODUCTION
「ほんとうのママに会いたい――」
世界中で涙と共感を呼んだ、衝撃の感動作
2005年第55回ベルリン国際映画祭少年映画部門でグランプリに輝き、一躍注目を集めたロシア映画がある。『この道は母へとつづく』は、孤児院で育てられた6歳の少年が、顔も知らない産みの母親を探し求める道程を描いた愛と感動の物語だ。新聞に掲載された一人の孤児の実話を基に、新鋭監督アンドレイ・クラフチュークが念願の映画化。ただひたすらに母を追い求める子供の健気でひたむきな姿が世界中の共感と涙を呼び、各国42の映画祭で上映、32の賞に輝く快挙を果たす。さらに、その評判を聞きつけた米メジャー映画会社のソニー・ピクチャーズが全米配給権を獲得。2007年1月には限定ながらもアメリカで公開され、マスコミ、ジャーナリストから「魂を激しく揺さぶられた!」「2007年外国映画ベスト10に入る文句なしの傑作!」と大絶賛された。その衝撃と感動の輪は、言葉や文化を越えて世界中に拡がり、いよいよ今秋、日本でも公開となる。
6歳の少年ワーニャは、孤児院を脱走する。ほんとうの母親を探すために…
極寒のロシア。凍てつく辺境の土地に寂しく佇む孤児院。そこで育てられる子供たちは、親に捨てられた孤児ばかり。貧しく暮らす彼らの希望は、裕福な外国人の養父母に引き取られていくこと。6歳の少年ワーニャは、幸運にもイタリア人夫婦に気に入られ、養子として院を出ていくことになる。選ばれなかった仲間たちから羨望と嫉妬の目で見られながら、その幸せを素直に喜ぶワーニャ。しかしある日、すでに養子として引き取られていった友達の母親が孤児院に突然現れたことで、自分を産んでくれた母親の存在を意識し始める。「一度でいいから、ほんとうのママに会いたい――」つかみかけた目の前の幸せを逃がすべきではないと、仲間や院長から諭されるワーニャ。しかし義理の親のもとで暮らす前に、ほんとうの母親に会いたいという想いは日増しに強くなってゆく。必死で文字を覚え、資料室に保管された出生記録を盗み読んだワーニャは、以前に預けられていた孤児院の存在を知る。そして遂に院を脱走し、養子縁組で金儲けをする仲介業者の追跡を逃れ、独り列車に飛び乗る。ほんとうのママに会うために……。
自らの道を切り開いていく、母を求める少年の切実な想い
映画は、孤児院の住人である少年少女たちの真摯な息づかいを、淡くコントラストの乏しいロシアの凍てつく自然の中に刻印のごとく彫り進める。その中心に、少年ワーニャの心の進化を慈しむようにシークエンスを丁寧に折り重ねて綴っていく。6歳の少年が独学で読み書きを覚え、孤児院を脱走し、一人で列車に乗り、ほんとうの母を求めて見知らぬ町を走り回る。ワーニャの力の源は、「ただ一目ママに会いたい」という本能とも自然の発露とも言える根源的な欲求である。ロシアの厳しい社会状況の中、少年は切実な想いを抱え、大人の常識では考えられない大胆な行動力で自らの道を切り開いていく。その過程は音楽と色彩を極力排して描かれ、少年の切迫した心理をより際立たせる。やがてワーニャの旅の終焉と共に、映画は息を呑むクライマックスへ、切れ味鋭い収束を遂げる。母との再会の目前、追っ手に捕まりかけたワーニャが上げる心の叫び。少年の想いの昇華を、観客は映画によって研ぎ澄まされた五感でしっかりと受け止めることだろう。
ロシア気鋭の才能たちが真摯に紡ぎ上げる、実話から生まれた物語
監督は、数多くのテレビドラマやドキュメンタリーを手掛けた実績を持ち、本作が劇場映画デビューとなった新鋭アンドレイ・クラフチューク。貧しいロシアの子供を題材にした映画を企画中、孤児の少年が産みの母親を探すために孤児院を脱走したという新聞記事を脚本家アンドレイ・ロマーノフに読ませられ、その実話を基に映画化を決意する。深刻なロシアの社会問題を背景に、撮影はフィンランドとの国境近くに実在するレニングラード州ヴィボルグのレソゴルスキー孤児院で敢行。そこで生活する本物の孤児たちに役を与えて出演させるなどリアリティを追求し、情感に溢れる演出を施した。彼を支えるスタッフには、ロシアを代表するレンフィルムスタジオの精鋭が集結。特筆すべきは『静かなる一頁』『ファーザー、サン』など、多くのアレクサンドル・ソクーロフ監督作でカメラを回したアレクサンドル・ブーロフによる撮影。凍てつく広大な大地を少年が往く姿を真摯に切り取り、静謐で光彩豊かな映像美として完璧に納めた。その映像の中で輝きを放つのが、何百人の候補の中から選ばれた天才子役コーリャ・スピリドノフ。主人公ワーニャの本能的な言動や感情の機微を、驚異的な演技で見事に表現。小さな体から発せられる少年の想いが、深い余韻と感動を残す。