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熱帯魚チェーン「アマゾンゴールド」を経営する地域の実力者。一見人の良さそうな人物だが、詐欺商法で邪魔になった人間は毒殺して山荘に移送、風呂場にて解体する。その被害者は数十名にも及ぶ……。

演じたでんでんは、コメディアン出身の名脇役。「母べえ」「ゴールデンスランバー」ほか、従来の素朴で優しい役柄から一転して、強欲の殺人者を熱演した。

若い女性を次々に血祭りに上げる連続殺人鬼。良心の呵責など一切なく、躊躇も見せずにハンマーで狙った獲物の頭をたたき割る。その後は……自宅のガレージで(生きたまま)肉体を解体する。常軌を逸した快楽をむさぼる"悪魔"。

演じたチェ・ミンシクは、04年のカンヌ国際映画祭グランプリ作「オールド・ボーイ」で堂々主演の韓国の名優。圧倒的な存在感は、主演のハン・ソッキュを食った「シュリ」や「親切なクムジャさん」でもお墨付き。

良家の出身で真面目な保安官助手ながら、取り締まりの一環で知り合った娼婦との激しいセックスによって内に秘めていた激しい暴力性が一気に吹き出すことに。相手を痛めつけることで興奮を覚えるため、殺人を犯す際も自分の手で殴り殺す。

演じるのはケイシー・アフレック。「ジェシー・ジェームズの暗殺」でアカデミー賞ノミネートを受けた実力派。兄のベンが監督した「ゴーン・ベイビー・ゴーン」でも主役を務め絶賛されている。

村田幸男の妻。幸男に似合わないほどのセクシー美女だが、グルになって次々に殺人に手を染め、遺体解体でも嬉々とした表情を見せる。仲間に取り込んだ社本(吹越満)が放心した際は、すごみを利かせて恫喝。まさに、幸男という夫にしてこの妻あり。

演じるのは、「六月の蛇」「嫌われ松子の一生」の黒沢あすか。ヌードシーンや濡れ場もいとわない抜群の色気と存在感を誇る。

逃亡中のギョンチョルが身を寄せる、とある山荘。そこは殺人鬼仲間のテジュが住んでおり、セジョンはそのテジュの妖艶な愛人だ。猟奇の館で粛々と暮らすだけでなく、転がり込んだギョンチョルとも関係を結ぶ彼女もまた、彼らと同類と言わざるを得ない。

演じたキム・インソは、モデル出身の新進女優。主な出演作はノ・ジンス監督の「空を歩く少年」、チョン・ギフン監督の「グッバイ、マザー」ほか。

町外れに暮らす娼婦。純真な笑顔としなやかな肢体で男を惑わせ、ルーの内面に封じ込められてきた暴力性を開花させてしまう。男に身体を売る"魔性の女"でありながら、愛する者にすべてを捧げようとする姿はまるで"聖女"のよう。

演じるのは、「シン・シティ」「マチェーテ」のジェシカ・アルバ。ビジュアルを活かした魅力を踏襲しつつ、本作では複雑なキャラクターを体当たりで熱演。濃厚なラブシーンにも挑んでいる。

村田夫婦と知り合ったことにより、やがて想像を絶する世界に取り込まれていく小さな熱帯魚店主・社本の妻。前妻の娘・美津子とも打ち解け合えず悶々とした毎日を送るが、村田に襲われたことで、逆に女としての魅力を開花させていく……。

演じた神楽坂恵は、グラビアアイドルとして活躍したあと、「十三人の刺客」ほかで本格女優として活躍する実力派。本作でも魅力的な肢体を披露し、危うい後妻という難役を熱演。

ギョンチョルを追い詰めていく国家情報院捜査官スヒョン(イ・ビョンホン)の婚約者。雪の日に立ち往生したところをギョンチョルに狙われ、拉致されたあげく、胎内の子どもとともに無残にも命を奪われる。

演じるのは、アイドル出身のオ・サナ。「サケの夢」「クク島の秘密」のドラマ出演を経て、映画へと活躍の場を拡げている。彼女が放つ清純かつ上品なイメージが、スヒョンの喪失感の大きさや、彼が狂気へと駆り立てられていく様子に大きな説得力をもたらしている。

ルーと長年連れ添い、結婚の約束を交わしている町一番の美人教師。"聖職"でありながら、ルーを苛立たせる気の強い口調や妖艶な雰囲気から"悪女"のように見えなくもない。ジョイスと逢瀬を重ねている事実を知りながら、献身的にルーに尽くすが……。

清濁併せ持つもう1人のヒロインを演じたのは、ゴールディ・ホーンの愛娘ケイト・ハドソン。「あの頃ペニー・レインと」でゴールデングローブ賞受賞、アカデミー賞助演女優賞ノミネートの実力派だ。

237分の衝撃の問題作「愛のむきだし」で、ベルリン国際映画祭「国際批評家連盟賞」「カリガリ賞」を受賞。いまや日本のみならず、世界が注目する映像作家としての評価を高めている。「冷たい熱帯魚」はベネチア国際映画祭、トロント国際映画祭でも熱狂的に迎えられ、日本でも大ヒット。異常な状況下でむき出しにされる人間性の活写が要注目だ。代表作は、吹石一恵主演「紀子の食卓」ほか。オダギリジョー主演のドラマ「時効警察」「帰ってきた時効警察」にも演出・脚本で参加している。

エンターテインメントからホラーまで、幅広い作風とスタイリッシュな映像美で知られるヒットメイカー。98年のブラック・コメディ「クワイエット・ファミリー」で映画監督デビューを果たし、ソン・ガンホ主演のコメディ「反則王」、ホラー「箪笥」で評価を高めていく。「悪魔を見た」のイ・ビョンホンとの初コラボ作「甘い人生」では、フィルムノワール調の映像美を披露。続く「グッド・バッド・ウィアード」では、西部劇風のアクション演出に挑戦し、カンヌ国際映画祭コンペティション部門への出品を果たした。

「24アワー・パーティ・ピープル」「ひかりのまち」「ウェルカム・トゥ・サラエボ」でカンヌ国際映画祭コンペティション部門出品、ベルリン国際映画祭では、「イン・ディス・ワールド」で金熊賞、「グアンタナモ、僕達が見た真実」で銀熊賞受賞を果たすなど、世界的な注目を集める映画監督。社会が抱える問題に真摯に向き合い、1作ごとに新たなテーマや演出スタイルに挑むことで知られ、ティム・ロビンス主演の近未来SF「CODE64」、アンジェリーナ・ジョリー主演「マイティ・ハート 愛と絆」など、幅広く作品を生み出し続けている。

猟奇シーンの筆頭は、やはり村田の山荘での死体解体シーン。風呂場に死体を運び込み、解体用の道具を並べて嬉々として(時に冗談を言い合いながら)人間をただの肉片にしていく村田夫婦の姿が圧倒的。過剰なまでの血のり演出と合わせて、カメラはなんのためらいもなく、その様子をありのままにとらえていく……。ホラー描写に抵抗感のある方は、鑑賞するにはそれなりの覚悟が必要だ。

拉致した人質を(生きたまま!)解体するシーンのおぞましさも見逃せないが、特筆すべきは"悪魔"ギョンチルと、彼を追うもう1人の"悪魔"スヒョンとの壮絶な対決シーン。婚約者を殺害されて復讐の鬼と化したスヒョンは、ギョンチルに発信器を飲み込ませ、凶行に及ぼうとするギョンチルを捕まえては、殴り倒して骨を折り、さらには脚の腱に釘を突き刺すなど、恐るべき虐待を繰り広げるのだ。

唐突で理由のない暴力。"内なる殺人者(キラー・インサイド・ミー)"の声に従い、愛する者を第三者には到底理解できない理由で次々と殺めていくルー。暴力に陶酔したいという自らの想いを成就するために、道具は使わずに女性の顔面を延々と殴り続ける……。腫れ上がり、骨が陥没し、どんどん崩れていく美しい顔を、カメラはそのままとらえ続ける。あまりにもリアルな描写で、目を背けたくなるシーンだ。