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渋谷開催のフランス映画祭に参加 ソフィー・マルソー主演「LOL」は、「ラ・ブーム」現代版のような母と娘の物語【パリ発コラム】

2026年3月8日 19:00

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フランス映画祭で上映される主演作「LOL 2.0」
フランス映画祭で上映される主演作「LOL 2.0」
© 2026 CURIOSA FILMS – LOVE IS IN THE AIR - APOLLO FILMS DISTRIBUTION - FRANCE 2 CINÉMA - M6 FILMS_4

今年初めて渋谷で開催される、第33回フランス映画祭(3月19日~22日)のラインナップが発表になった。そのなかでも、久々に来日を果たすとあって注目を集めているのが、フランスを代表する国際的スター、ソフィー・マルソーだ。

今回上映される主演作「LOL 2.0」は、フランスで「ラ・ブーム」に勝るとも劣らない大ヒットとなった「LOL(ロル) 愛のファンタジー」(2009)の続編で、本国でも2月11日に公開になったばかり。前作から17年というインターバルがあったにもかかわらず、同日公開の「嵐が丘」を凌ぎ、1週目でおよそ41万1000人の動員を集めて変わらぬ人気ぶりを証明した。

前作をご覧になっていない方のために補足すると、リザ・アズエロス監督の「LOL」は「ラ・ブーム」現代版のようなティーンエイジャーを主人公にした青春譚で、マルソーは3人の子供を持つ母親に扮している。夫との関係など自分の問題も抱えつつ、思春期の娘の成長をはらはらしながら見守る母と、感受性豊かな娘(クリスタ・テレ)の絆をコメディ・タッチで描き、どちらの世代からも絶大な支持を受けた。LOLとはLaughing Out Loudの意味だが、本作をきっかけに友人同士など、仲間に向け親しみを込めた意味でLOLと書くことが、SMSなどで流行ったものだ。

新作では、前作でまだ幼かった下の娘ルイーズ(監督の実娘、タイス・アレッサンドランが演じる)が主人公となり、いったん親元を離れて自活していたものの、仕事の挫折と失恋で実家に舞い戻り、子育てが終わってようやく自由を満喫しようとしていた55歳の母アンヌと衝突を繰り返す。そんなとき、アンヌは公園で犬を連れたイケオジと知り合い、久しぶりに胸をときめかせるが、今度は息子から「子供ができたから祖母になる」と聞かされ、微妙な心境に。母と子のジェネレーション・ギャップがユーモラスに描かれる他、2.0(2000年)世代の不安と、まだまだ人生を謳歌したいアラフィフ親世代の悩みが並行して描かれ、再び幅広い年齢層に支持されそうだ。またルイーズが聴く音楽やファッション(カジュアル系)も、いまの空気を反映している。

画像2© 2026 CURIOSA FILMS – LOVE IS IN THE AIR - APOLLO FILMS DISTRIBUTION - FRANCE 2 CINÉMA - M6 FILMS_4

もっとも、映画の舞台は16区からセーヌ周辺の中心地で、登場人物はほとんど白人というのは前作からあまり変わらず、ある意味ノスタルジックなパリの姿を彷彿させたりもする。

今年のフランス映画祭の特徴は、フランス映画の国際性を感じさせる作品が多いことだ。以前このコラム欄でも取り上げたが、フランス制作でイランを舞台にしたジャファール・パナヒ監督のアカデミー賞2部門ノミネート作品「シンプル・アクシデント 偶然」や、ベルギーのダルデンヌ兄弟の合作「そして彼女たちは」、あるいはジョディ・フォスターがパリに住む精神科医を演じる「A Private Life(英題)」、ポール・ダノがKGB工作員時代のウラジーミル・プーチンジュード・ロウ)の広報係を務めた実在の人物に扮した「クレムリンの魔術師」、クレス・バンググザビエ・ドランなど国際的キャストが集まった「新凱旋門物語」、そして日本で撮影し日本人キャストも参加した「A Missing Part また君に会えるまで」など。

多彩な顔を持ったフランス映画の魅力が凝縮された4日間になるだろう。(佐藤久理子)

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