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森七菜×黒川想矢が増田彩来監督と「青い鳥」を探す旅【GEMNIBUS vol.2】

2026年3月7日 11:30

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画像1(C)増田彩来

東宝が展開する次世代を担うクリエイター才能支援プロジェクトの、オムニバス映画企画第2弾「GEMNIBUS vol.2」が、3月6日から1週間限定公開される。ジャンルも表現手法も異なる6人の新鋭監督のみずみずしい感性が生み出す、若いエネルギーの煌めきを集めたような作品群だ。

本プロジェクトの1作目を飾る「青い鳥」は、写真家のミチルと少年トアが、対話しながら雪国を旅するロードムービー。メインキャストの森七菜黒川想矢が広大な北海道の自然の中に身を置き、冷たく澄んだ空気とともに青い空と湖、白い雪、そして二人の吐息をカメラがとらえ、写真家として活躍する増田彩来監督が、瑠璃色のガラス細工を思わせる儚く美しい小さな映像作品として紡ぎあげた。

画像2(C)2026 TOHO CO., LTD.

昨年、森と黒川は社会現象を巻き起こした「国宝」に出演。共演シーンはないが、ともに重要なキャラクターを担い、大きな存在感を見せつけた。そんな二人が、今作では全く別の顔で、夢と希望、そして孤独と悩みも抱える等身大の若者として増田監督の物語世界を表現している。「旅」がキーワードだと増田監督が語る本作、役作りや撮影の裏話、今後のキャリアの展望まで、若い3人が大いに語ってくれた。今回のインタビュー写真は増田監督の撮り下ろし。映画と併せてそのビビッドなセンスをぜひ堪能してほしい。

画像3(C)増田彩来
――同名の童話「青い鳥」からインスパイアされたようにも思える作品ですが、予期せぬ展開にも驚かされました。まずは本作の着想、それぞれが演じられた役柄について教えてください。
増田:私の中で「幸せって何だろう」という問いが、これまで生きてきた中でずっとありました。世の中で「これって幸せだよね」と言われるものが幸せだと思えなかったり、でも写真を撮っている時にファインダーの先にあるものは幸せだったり。それでも、結局何なのだろう? とずっと自問自答していたんです。

私は旅が好きなのですが、ある時友人と旅をして最後に海へ夕日を見に行って、日が暮れて空が青く染まった時、白い鳥が飛び立ったんです。そうしたら友人が「青い鳥だ!」と言って、二人ではしゃいだことがすごく幸せで。幸せは形あるものではなく、そこに至るまでの時間や出会い方、見方次第だと気づいたんです。そこから物語を構築していきました。

また、私は小さい頃から絵本が好きで、お気に入りの一つに「青い鳥」がありました。“幸せとは何か?”と考える時に「幸せの青い鳥」という言葉が自分の中にずっとあったので、タイトルにしました。映画は童話を広げたという感じではないですが、この物語を読んでから「幸せって何だろう」という問いが生まれた気もしています。

森:キャラクターシートという設定はありましたが、私はミチルが増田監督と重なって見えていたので、監督のことを重ねてお芝居をしたところもあります。監督自身のお話を聞いて、私がもう一度それを生き直すことができればいいなと思って演じることで、自分なりのミチルの正解が見える気がしました。
黒川:最初に脚本を読んだ時、トアは寂しい人だと思いました。でも自分に重なる部分もありました。つらいことをうまく言葉にはできないけれど、ミチルに対してそれを言えるのは強いなと思いつつ、それでもトアがどういう人なのか自分の中でもよく分からなくて。監督や森さんと話して、役と向き合っていきました。もしかしたら、今もまだトアのことをちゃんと理解はできていないかもしれません。でも、森さんがずっとミチルのように写真を撮ってくださったり、接してくださったりしたので、そういうことの積み重ねが共感に繋がっていったと思います。
画像4(C)2026 TOHO CO., LTD.
――増田監督は森さんと黒川さんを起用された理由、俳優・被写体としてどんな所に心を動かされたのでしょうか?
増田:お二人にお願いしたいと思ったのは、一言で言うと「一緒に旅がしたい」と思ったから。この作品は「これが青い鳥だ」という形を作るのではなく、一緒に青い鳥を探しに行かなければいけない、そう思ったんです。

森さんを見ていると心を掴まれる瞬間が多く、気づいたら、その感情に入り込んで泣いてしまうような力があります。「涙岬」という場所で二人が話すシーンでは、自分で書いたセリフなのに、森さんのセリフを聞いてモニター越しに泣いてしまいました。

黒川さんは、トア以上にトアなんです。綺麗なものを見つけると一つひとつ教えてくれるんです。道に落ちていた実や鳥のことを教えてくれたり、私が知らない景色を見ていて、それのおかげで私にもトアが見えてきました。トアは言葉にならない心の余白が広がるような難しい役だと思うのですが、それを丁寧に受け取ってそこにいてくれるのが伝わってきて、本当に素晴らしかったです。

――森さんが同じ年の増田監督と友人や姉妹のようにお話ししている姿がほほえましく感じました。若い世代の監督とともに作品を作った感想はいかがでしたか?
森:とても新鮮でした。最初から監督としてご一緒するのは楽しみでしたし、役を監督に重ねるというのも初めての経験で面白かったです。やはり目上の方には少し聞きづらいことも聞けたりして、安心感を持ちながら新しい視点を見つけられたことに感謝しています。

増田監督はピュアで、ロマンが胸の中にいっぱいある人だなと思います。世の中のキラキラしたものを集めて自分で自分の歯車を回している感じが、可愛くもあり、かっこよくもあります。これから大人になっていく中で、私もそういう人になりたいなと思いました。

黒川:自分が思いつかないような考え方を持ってらっしゃって、たくさん一緒に悩んで、選んでくれる、すごくかっこいい監督でした。
画像5(C)増田彩来
――増田監督は写真家としてキャリアをスタートされています。今回本格的な映像作品を作るにあたって意識されたことを教えてください。
増田:写真は瞬間を撮るもので、映像は時間を撮るもの。これは事実であり、大きな違いだと思っています。もちろん写真を撮る時も、その前後の時間があってこその瞬間だと思っているので時間を大切にしていますが、映像はそれが全て映ります。そこで時間をどう撮るべきか、と考えた時、時間があるということは“波”があるということだと考えました。一本道のような線になってしまったら映像である必要がないので、この波を作りたいと思ったんです。

その波が途切れずに最後まで繋がるように、と。現場ではそれが難しく悩みましたが、急上昇や急降下ではなく、丁寧な波がすっと落ちる瞬間や、落ちた時の静けさを大切にしたいと思っていました 。止まりたくはないけれど、波の“間”を意識する。「青い鳥」では、そういったことを意識して作っていました。

――脚本についても、まずはビジュアル、映像優先で考えられたのでしょうか?
増田:今回初めて自分で脚本を全て書きましたが、自分の経験をもとに書いているので、目を瞑って想像しながら、自分の中で(登場人物の)ミチルたちが動いていました。どうしても動いてくれない時は、書こうとしても書けないので、一人でボイスメモを録って喋り、それを書き起こしたりしていましたね。あとはプロデューサー陣と会話をしながら作っていきました。
――森さんは、昨今話題作への出演が続いていますが、役柄によってまったく違う人物に変化する見事な才能をお持ちです。今後どのような役に挑戦したいですか?
森:やりたい役というのは特になくて……それが良いか悪いかは人によると思うのですが、私は自分自身を見せたいという意識があまりなく、お芝居をする時の軸は、その意識にあると考えています。誰かが渡してくれたものに対して、そこに“私”という自我があまりない状態でいることが目標です。今の時代には積極性が足りないかもしれませんが、自分の中ではそれを大事にしたいと思っています。
画像6(C)2026 TOHO CO., LTD.
――黒川さんはご自身で写真も撮られるそうですね。表現者、そして俳優として、今後進みたい道や目標はありますか?
黒川:どんな役にしたいか、どう演じられるようになりたいか、といった具体的なものは今はないんです。ただ、一つひとつのお仕事を「扉」だとしたら、たくさん開けていった先に、自分のやりたいことや目標があるのかなと思っています。写真は撮られるのも嬉しいですし、撮るのも嬉しいんです。それは増田監督と話していても感じました。毎日、写真っていいなとすごく思っています。
――「旅」がテーマでもある本作、ロケ地の北海道でのエピソードを教えてください。
森:本当に濃い旅で楽しかったです。旅館に泊まった際、食堂の方たちが「海の幸が食べたい」というリクエストに応えて、最後の日には最高の晩餐を用意してくださったんです。とても寒い撮影でしたが、地元の方の温かさや美しい景色に助けられて、幸せに撮影を終えることができました。
黒川:スタッフの皆さんも本当に優しくて、家族や友達のような感覚でした。湖の中に入るシーンがあってすごく寒かったのですが、地面を掘ると温泉が湧く場所だったんです。そこを音響さんが掘ってくださったら温かい水が出てきて「地面から温かい水が出るんだ!」と。北海道の自然をリアルに感じました。
画像7(C)増田彩来
――最後に、これから映画を見る観客に向けてメッセージをお願いします。
増田:「幸せの青い鳥」は一人ひとり違うと思うので、自分らしく見てもらえたら嬉しいです。こう見てほしいというよりは、祈りを込めて作った作品が届いたら嬉しいという思いです 。空の色でも、言葉でも、一つでも何か届くものがあればいいなと思います。
森:同じ目的地に向かっていても旅をする理由はみんな違う気がします。同じ映画館の席に座っていても、それぞれ違う幸せや青い鳥のイメージを持って、北海道の美しい景色を楽しみながら、最後はキラキラしたところに皆さんが着地して帰ってもらえるような映画になればいいなと思います。
黒川:北海道の自然からいただけるものがすごく大きかったです。僕たちが考えていたことや悩んでいたことが映画に残っていると思いますし、監督の素敵な思いや願いが詰まっています。

GEMNIBUS vol.2」は、TOHOシネマズ 日比谷で3月6日から3月12日まで1週間限定公開。

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