ティモシー・シャラメ「これまでの役でいちばん自分に近い」と「マーティ・シュプリーム」の夢追う野心家に共感
2026年2月20日 12:00

第98回アカデミー賞で作品賞、監督賞、主演男優賞、脚本賞、撮影賞、編集賞、美術賞、衣装デザイン賞、キャスティング賞と、主要4部門を含む9部門にノミネートを果たした「マーティ・シュプリーム 世界をつかめ」ティモシー・シャラメのインタビューと、メイキング写真2点が公開された。
作品は1950年代のニューヨークを舞台に、卓球の世界チャンピオンになって人生一発逆転を狙う野心家の男を描くもの。実在の卓球選手、マーティ・リーズマンの人生に着想を得、嘘つきで女たらしで自己中心的な“最低男”、マーティ・マウザーの最高のロマンを描かれる。
昨年ニューヨーク、ロサンゼルスの2地域で先行公開がスタートすると、92回もの上映回が完売。わずか6スクリーンでの公開にもかかわらず、初日から3日間の興行収入が同年の限定公開作のトップに君臨。さらに、1劇場当たりの興収が「ラ・ラ・ランド」(2016)以来の最高記録を樹立し、全米興収8位となった。これは、A24作品史上最高記録でもある。昨年12月25日に全米公開を迎えると、ホリデーシーズン初動4日間の興収においてA24史上最高記録を達成、マーティ旋風が拡大している。(Box Office Mojo調べ※すべて1ドル=157円換算)
© 2025 ITTF Rights LLC. All Rights Reserved.「本当に誇りに思えるプロジェクト」だというシャラメ。「最初に脚本をもらったとき、とにかく興奮しました。ジョシュとずっと仕事がしたかったんだ。『アンカット・ダイヤモンド』や『グッド・タイム』が大好きなんです」と念願かなった。
主人公のマーティ・マウザーは、NYにある叔父の靴屋で働く若者。卓球のチャンピオンになって人生一発逆転しようと、ルックス、トーク、そして卓球と持てるものをすべて利用して世界選手権に参加しようとする最高な“サイテー男”。演じるうえで、サフディ監督からとあるアドバイスを最初にもらったという。「マーティは嫌なやつだし、自己中心的だし、時には反感を買う。ジョシュが最初に教えてくれたのは“ジャッジするな”ということでした。マーティの視点に立て、と」
ボブ・ディランやポール・アトレイデスなど、複雑な性格で必ずしも好かれるわけではない役柄も演じてきた。「人生は混沌としているものだから、映画でも、リアルな人間、リアルな生活を描きたい」といい、「いろんな人に好かれるように描かれた人物は演じたくないと思っている僕にとって、道徳的に曖昧なキャラクターはギフトのよう。マーティは、大きな夢を持っていて、努力家で、自分の信念を貫く男。ただ、周囲の人々にはあまり気を配らず、目的のためなら倫理的にも身体的にも線を越えることを厭いません。めちゃくちゃで、人間的で、リアルなんです。夢を信じてる。でも同時に自分の利益しか見えてない瞬間もある」と分析する。
そんなマーティについて「精神的にはこれまでの役のなかでいちばん自分に近い」と告白。「僕自身、若くして俳優を目指していたとき、周りに鼻で笑われたこともあった。だから“自分の背中を自分で守らなきゃいけない”って感覚はすごく分かったんです」50年代アメリカで人気がなく虐げられていたスポーツだった卓球で、馬鹿にされながらも人生を変えようともがくマーティの姿に、俳優という夢を追いかけ続けてきた自身の魂と共鳴した。
ともに同じニューヨークで生まれ育ったからこそ共感できる部分もあったそう。「僕にとって卓球はメタファーだった。俳優業とか、ヒップホップとか、子供の頃に夢中になったもの全部と同じ。ニューヨークで育つと、自分の“何か”がアイデンティティになる。それが世界なんんです。マーティにとっては卓球がそれだったんだ。この作品は夢を追う物語。僕はそれを全力で表現したい」と語る。マーティと深く共鳴したその演技は圧巻の仕上がりになっていて、先日シャラメとQ&Aに登壇したベン・アフレックからは「30年にひとり現れるような素晴らしい俳優がいる。君はそのひとりだと思う。磁力があって、才能があって、勇気がある」と称賛の言葉が贈られた。
「マーティ・シュプリーム 世界をつかめ」は、3月13日よりTOHOシネマズ 日比谷ほか全国ロードショー。
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