巨匠リドリー・スコット、現代ハリウッドに痛烈苦言
2025年10月9日 19:00

「グラディエーター」「ブレードランナー」などの名作で知られる巨匠リドリー・スコット監督が、現在のハリウッド映画界に対して痛烈な批判を展開したと、米Deadlineが報じている。
スコット監督は、ロンドンのBFI Southbankで日曜日に行われた自身のキャリアを振り返る講演のなかで、業界は「凡庸さに溺れている」と明言した。
「今日、世界中で文字通り何百万本もの映画が作られている。何千本ではない、何百万本だ。そしてそのほとんどがクソだ」
多くの映画が、CGによって「救われている」だけだと指摘。「まず紙の上に優れたものがない」と脚本の質の低下を嘆いた。
お気に入りの心安らぐ映画について聞かれると、スコット監督はこう答えている。「実を言うと、今は凡庸さに溺れている。だから私がやっているのは、恐ろしいことだが、自分の映画を観始めたんだ。そして実際、かなり良い。しかも古びていない」
最近「ブラックホーク・ダウン」を観直したという監督は、「いったいどうやってあれを作ったのか、と思った」と振り返った。そのうえで、「ときどき良い作品が出てくる。誰かが良い映画を作ってくれるとほっとする」と付け加えた。
スコット監督は、昨年「グラディエーター II」を発表し、相変わらず精力的に活動している。最近は「ザ・ドッグ・スターズ(原題)」の撮影を終えたばかりだ。同作はパンデミックで荒廃した世界を舞台にしたスリラーで、ピーター・ヘラーの2012年の小説を「レヴェナント 蘇えりし者」の脚本家マーク・L・スミスが脚色。キャストにジェイコブ・エロルディ、マーガレット・クアリー、ジョシュ・ブローリン、ガイ・ピアースを迎え、26年3月の全米公開が予定されている。
インタビューでは「グラディエーターIII」の構想にも言及。「彼(主人公)は健在で、実質的にはローマ皇帝になっている。どうあるべきか、骨格は見えている」と説明している。
87歳を迎えてもなお、スコット監督の創作意欲は衰えを見せていない。
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