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沖縄出身・平一紘監督に小中学生から様々な感想 「木の上の軍隊」ティーチイン試写会で平和について語り合う

2025年7月24日 13:00

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小中学生と平和について語り合った平一紘監督
小中学生と平和について語り合った平一紘監督
(C)2025「木の上の軍隊」製作委員会

沖縄の伊江島を舞台にした映画「木の上の軍隊」の小中学生試写会ティーチインが7月23日に行われ、沖縄出身である平一紘監督が参加者と平和について語り合った。

本作は、作家・井上ひさしが生前やりたい事として記していた原案を基に、こまつ座で上演され人気を博した舞台を堤真一山田裕貴を主演に迎え映画化したドラマ。太平洋戦争末期、熾烈な地上戦が繰り広げられた沖縄県伊江島で、終戦を知らずに2年間、ガジュマルの木の上で生き抜いた日本兵2人の実話を基にした物語が、終戦から80年を迎える今年公開される。戦争体験者が少なくなる今の時代に、あらためて語り継がれるべき「人間の尊厳と生への執念」を描く。なお、6月13日から先行公開された沖縄では5週連続で観客動員No.1のヒットを記録しており、祖父母、父母、子どもの3世代の家族連れでの鑑賞も目立つという。

画像2(C)2025「木の上の軍隊」製作委員会

今回の試写会は、伊江島と豊島区が交流都市であることから、豊島区の小中学生を対象に実現。猛暑にも関わらず120人の小中学生とその保護者が参加したが、上映終了後、生徒たちから本作への質問や感想を伝えるための手が活発に上がった。映画に登場する巨大なガジュマルの木には生徒たちも驚いたようで、「沖縄にガジュマルの木はいっぱいあると思うが、なぜあの木を選んだのか?」という質問に、「実は2人の兵士が逃げ隠れできそうなガジュマルの木はそんなに無いので、撮影に使うガジュマル探しの旅をずっとしていました。最終的には伊江島の公園で見つけたガジュマルの木にもう一本の木を合わせ、地元の造園業の方と映画の美術さんが植樹しました。今でもその公園にはそのガジュマルがあるので、いつでも逃げ込めますよ」と、平監督は優しく答えた。

その他にも「今まで観た戦争映画はフィクションが多かったので、実話を基にしている作品を見て素晴らしいなと思いました」と語る男子中学生や、「木に逃げ込んで生き抜いたという新たな実話を知れて、勉強になりました」と答えた女子中学生、「僕は力が強くないし2年も隠れている自信がないです」と自分ごととして捉えて感想を寄せた男子小学生など、様々な感想が寄せられた。

画像3(C)2025「木の上の軍隊」製作委員会

その中でも平監督の胸を打ったのは、女子中学生の「戦争が終わったら、それでみんなハッピーになれると思っていたが、そうじゃなかった」という感想。平監督は、「戦争は起きてしまっただけで良くないことなんだということに、この映画を観て気付き、そのような感想を持ってくれたというのが嬉しかったです。戦争がいかに悲惨なものなのかということは、今まで語り尽くされてきたけれど、この作品が知るきっかけになって嬉しいと、今日改めて感じました」と感慨深げに語った。

画像4(C)2025「木の上の軍隊」製作委員会

ティーチイン終了後、伊江島で生まれ育ったシンガーソングライターで、本作の主題歌を歌うAnlyから生徒たちに向けたメッセージ映像が上映された。「私のこれまでのキャリアは『木の上の軍隊』の主題歌を書くという使命に繋がっていたのだと思う」と、並々ならぬ想いで主題歌を書き下ろしたAnlyだが、「私は平和な伊江島で生まれ育ったのですが、この映画に関わるということで、私自身も“戦争のときはどんな気持ちだったのか”“どんな大変なことがあったのか”など色々なことを学びました。主題歌のタイトル『ニヌファブシ』というのは、沖縄の言葉で『北極星』という意味です。一年中、空に輝き続ける星のように、平和への想いを、私も揺るがない気持ちで、そして皆さんも揺るがない気持ちで心に持ってほしいという想いを込めてタイトルにしました。皆さんもこの映画を通して、“自分にとっての平和って何だろう”ということを考えてもらえたらと思います」と、撮影で使用された伊江島の大きなガジュマルの木の前から子どもたちにメッセージを寄せた。

イベントを終えた平監督は、「戦争の語り部はいずれいなくなってしまう。でも映画はいろいろな形で子どもたちの目や耳に届けることができる。映画としてたくさんの人の心に残るものが作れるとすれば、語り部がこの先いなくなってしまっても、映画として語り継ぐことができる」と振り返っていた。

木の上の軍隊」は7月25日から新宿ピカデリーほか全国で公開。

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