瀬戸康史&上野樹里が夫婦役 SPドラマ「私小説」2夜連続放送 モデルは「いま、会いにゆきます」の小説家・市川拓司と妻

2023年3月7日 05:00

「江 姫たちの戦国」以来12年ぶりの共演
「江 姫たちの戦国」以来12年ぶりの共演

瀬戸康史上野樹里が、ベストセラー小説「いま、会いにゆきます」の市川拓司氏の小説をもとにしたスペシャルドラマ「私小説 発達障がいのボクが純愛小説家になれた理由」で夫婦役で主演することがわかった。4月7日、8日にテレビ朝日で2夜連続放送される。

原作は、2018年に発刊された市川氏の同名小説。発達障害を抱えながらも、この“傾いた個性”があったからこそ強くなり、小説家になれたという市川氏と、高校時代に出会って以来ずっと支え続けてた妻。そんな市川夫妻が実際に育んできた“愛のかたち”をもとに、発達障害を抱える夫と、寄り添い続ける妻の純愛物語を描く。脚本は、「いま、会いにゆきます」を手掛けた岡田惠和が担当する。

前後編に渡り、語り手となるのはNHK大河ドラマ「江 姫たちの戦国」以来12年ぶりの共演となる瀬戸と上野。瀬戸が扮するのは、発達障害を抱える恋愛小説家・伊佐山ジン。少年のように無邪気である一方、とても繊細で、人の悪意に触れるとその場から動けなくなり、心身ともに追い詰められてしまう。攻撃的すぎる世の中を、自分が書いた言葉で少しでも中和できたらと思い、高校時代に出逢った妻・優美のサポートのもと、小説を執筆している。その原動力は、妻の優美。自著のヒロインは常に妻であることを公言し、ひたむきな愛を注ぐ。

一方、上野が演じるのは、ジンの妻・伊佐山優美。フィットネス・インストラクターとして働きながら、夫・ジンを支える。いわゆる“普通”とは違うジンのことも、おかしいと思わず、むしろ楽しむ女性。常にジンの精神状態に気を配っているが、その根底にあるのは愛。時には優しく包み込むように、時には一歩引いた俯瞰の目で、ジンの道標となっていく。

瀬戸は、「樹里さんとここまでガッツリ、一緒にお芝居するのは今回が初めてですが、素直で嘘がない方なので、僕もすべてをさらけ出す気持ちでお芝居ができました」と撮影を振り返る。上野も「『江 姫たちの戦国』での美男子・森蘭丸役のイメージが強かったんですけど、いざ撮影が始まったら……動きから何からジンそのもの! 撮影現場でお互い妥協することなくお芝居を追求することができました」と手ごたえを明かす。そして「このドラマをご覧になれば、見た目などで判断したりせず、人と違った個性をちゃんと受け止めて応援できるようになれるんじゃないかな。そんな良い影響が与えられるといいな」とメッセージを寄せた。

スペシャルドラマ「私小説 発達障がいのボクが純愛小説家になれた理由」は、前編が4月7日午後11時15分~深夜0時15分(※一部地域で放送時間が異なる)、後編が4月8日午後11時~深夜0時放送(※全国ネット)。瀬戸、上野、原作者の市川氏のコメント全文は以下の通り。


瀬戸康史

愛や優しさにあふれたエネルギーの印象がとても強い物語で、台本を読んだ後にすごく心が温かくなりました。人に優しくしたり、大切な人を大切に思うことって、実はすごくシンプルなことなんだな、と改めて感じました。

発達障害を抱えたジンを演じる際も、表現の仕方についてはいろいろ考えなきゃいけないとは思いましたけど、僕自身はそれも“個性”として捉えていたので、過剰に何かしようとは特に考えませんでした。

彼はこちらまで明るくなれるようなメンタルを持った人ですし、発する言葉も交じり気なしに発することができればな、と。ジンは優美が大好きで、心から愛している――その揺るがない愛一本で、ジンを演じようと心掛けていました。

優美を演じる樹里さんとここまでガッツリ、一緒にお芝居するのは今回が初めてですが、素直で嘘がない方なので、僕もすべてをさらけ出す気持ちでお芝居ができました。お互いに妥協なく、納得した上でいろんな芝居にチャレンジできたと思います。撮影現場で僕らの芝居を見た市川さんもとても喜んでくださったので、うれしかったです。

ジンと優美はお互いが平等。どちらかが完全に支えに回るとか、そういうことではなくて、お互いがお互いを支え、必要としているんです。それってすごく大事だなと思うし、僕もそういう夫婦でありたいなと思いました。

今回はそんな2人の愛の物語。人との距離感もすごく難しく、いろんなことを気にしなくちゃいけない今の時代に、「もうちょっとシンプルに行こうよ」と思えるドラマです。心のモヤモヤが晴れて、優しい気持ちになったり、ちょっと考えるきっかけになれるような作品だと思います。


上野樹里

ジンは発達障害で、ちょっと不器用なところもある人です。だからこそ大変なこともたくさんあるけれど、そのぶん喜びもたくさんある。優美はそれを一緒に分かち合っている奥さんなんです。私としては、“ある一つの夫婦の物語”と感じました。

撮影中は、市川さん御夫婦も現場に来てくださいました。奥さんとお話する中で感じたのは、脚本の中で描かれる純愛さだけではない、ほろ苦いエピソードも伺うことで、その時に感じられた夫婦のリアリティーを大事に演じられたらいいな、と思いました。

瀬戸くんが演じるジンを見た時も素直に反応できて、徐々に自分の心も動かされていきました。気持ちの部分で、しっかりと夫婦を演じられたと思います。

瀬戸くんは、前回共演した「江 姫たちの戦国」での美男子・森蘭丸役のイメージが強かったんですけど、いざ撮影が始まったら……動きから何からジンそのもの!

撮影現場でお互い妥協することなくお芝居を追求することができましたし、それぞれ臨機応変に動いてもしっくりきたんです。今回この役でご一緒できて、本当によかったなと思います。

今回はジンと優美の夫婦愛を通し、「あぁ、笑顔で、ただそこにいるだけって、すごく大事なことなんだな」と、ハッとさせられました。いろんなハンデがあっても、しっかりと心と心が繋がって、前を向いて歩いていく――そんな夫婦の物語に心が温まります。

皆さんもこのドラマをご覧になれば、見た目などで判断したりせず、人と違った個性をちゃんと受け止めて応援できるようになれるんじゃないかな。そんな良い影響が与えられるといいな、と思います。


【原作者:市川拓司

ぼくは「職業、愛妻家」です。奥さんのことが好きだ好きだと言いながら彼女との馴れそめを書いたら、それがベストセラーになったラッキーガイです。

そんなぼくら夫婦の生活を赤裸々に描いた「私小説」がドラマ化される! 愛妻家バンザイッ、って小躍りして悦びました(奥さんは『恥ずかしいよ』と言ってましたが)。

しかも、ぼくら夫婦を瀬戸康史さんと上野樹里さんが演じて下さる。大好きな俳優さんたちです。

お二人ともポジティブな感情を演じるときのナチュラルな表情がすごくいい。間近で演じているところを拝見させていただいたけど、伝わりすぎて胸がぎゅっとなりました。

脚本はあの岡田恵和さん。だから「いま、会いにゆきます」と手触りがよく似ている。これはあの物語の「あったかもしれないその後のふたりのお話」です。

さまざまな障害や不具合を抱えているけど、夫婦仲良く支え合って生きてきたら、幸せいっぱい見つけたよ、ってそんなドラマです。

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