マーベル社長、チャドウィック・ボーズマンさんの代役を立てなかった理由を告白
2022年10月2日 12:00
マーベル・スタジオのケビン・ファイギ社長が、大ヒット映画の続編「ブラックパンサー ワカンダ・フォーエバー」に関して発言し、他界したチャドウィック・ボーズマンさんが演じたティ・チャラ役の代役を立てなかった理由を明らかにした。
「ブラックパンサー2」として準備されていた同作は、2021年3月のクランクインを予定していた。だが、前年の8月、主演のボーズマンさんの死が突如発表された。遺族によると、2016年にステージ3の大腸がんと診断されて以降、ボーズマンさんは4年にわたり闘病を続けながら、映画出演をこなしていたようだ。この件に関してボーズマンさんは一切口外しなかったため、「ブラックパンサー」のライアン・クーグラー監督、マーベル・スタジオのケビン・ファイギ社長もこの事実を知らされていなかったという。
すでにティ・チャラ役を主人公にした続編の脚本が仕上がっていたため、代役を起用して撮影することもできた。しかし、ファイギ社長は「別の役者を立てるには、あまりにも早すぎる気がした」と英エンパイアの取材で告白している。
「スタン・リーは常に、マーベルは私たちの窓の外の世界を反映していると言っていた。そして、私たちのキャラクターやストーリーがいかに非凡でファンタスティックであっても、親近感や人間的な要素を持たせることが必要であるとも話していました。世界はまだチャドを失ったことの心の整理をしている最中です。ライアン(・クーグラー監督)は、その要素を物語に注ぎ込んだのです」
その後、クーグラー監督は「ブラックパンサー2」の脚本を大幅に変更し、「ブラックパンサー ワカンダ・フォーエバー」の物語を完成させた。現実世界でボーズマンさんがいなくなったことと同様に、物語の世界においてティ・チャラが不在という設定になっているようだ。
「ブラックパンサー ワカンダ・フォーエバー」は、11月11日に公開される。