アナキン&パドメの結婚式がテーマの起点となった「村の花嫁」、ボバ・フェット&ジャバが登場する「タトゥイーン・ラプソディ」あらすじ&場面カット公開

2021年9月17日 18:00


上川隆也が日本語版の声優を務める「村の花嫁」
上川隆也が日本語版の声優を務める「村の花嫁」

スター・ウォーズ」を題材に、日本のアニメ制作会社が手がけた短編9作品からなる新アンソロジーアニメ「スター・ウォーズ ビジョンズ」で、キネマシトラス制作の「村の花嫁」(垪和等監督)とスタジオコロリド制作の「タトゥイーン・ラプソディ」(木村拓監督)のあらすじと場面カットが公開された。

「村の花嫁」は、悲しき決断をした花嫁の運命を描く物語。ジェダイの処刑を命じる最高機密指令「オーダー66」後、帝国の支配はまだアウターリムの惑星キーリアへは届いていなかった。知り合いのヴァンからメッセージを受け取り、キーリアを訪れた逃亡者エフは、奇妙な結婚式に出くわし、戦争の呪縛から逃れられない村人たちに抗おうとする若者たちと出会う。花嫁ハルに自らの境遇を重ねるエフは、ある行動をとる。

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劇場版 テニスの王子様 二人のサムライ The First Game」「劇場版ヤッターマン 新ヤッターメカ大集合!オモチャの国で大決戦だコロン!」などで知られる垪和監督は、本作で「スター・ウォーズ」と結婚式を結びつけた。「“結婚式”という、日本国内でも様々な風習がある“まつりごと”を通して、その星の風習や文化が描けたらと思いました。“まつり”はカーニバルでもありますが、セレモニーでもあります。“まつり”はまた、祀(まつ)るという自然や物事を畏怖し感謝する催事でもあります。フォースとは何なのか? 日本人の中にある万物に命が宿っているという感覚。これはかなり近いモノじゃないかと感じています」と語る。

さらに、「『スター・ウォーズ エピソード2 クローンの攻撃』のアナキンとアミダラによる、祝われないふたりきりの結婚式などは印象に残っており、今回の『村の花嫁』に繋がるテーマになっているかもしれません」と、実写映画シリーズの印象的なシーンにインスピレーションを受けたことを明かした。

日本語版でヴァン役を務める上川隆也は、垪和監督の高校時代からの友人。「いつか一緒の仕事……いや、自分の監督作に出てもらうことが目標のひとつでした」(垪和監督)、「日本のアニメーションによって新たな『スター・ウォーズ』の物語が描かれる事に快哉を叫びましたが、それにも増して嬉しかったのが高校時代に同じサークルでアニメーションを語り合っていた垪和等氏が監督のひとりとして名前を連ねている事でした。ましてやその作品に出演出来るなど、俳優として過ごしてきた30年余りに対する褒美を賜った様な気分でおります」(上川)と、喜びのコメントを寄せている。

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「タトゥイーン・ラプソディ」は、ルーク・スカイウォーカーの故郷である砂漠の惑星タトゥイーンを舞台に、ロックミュージシャンを志す若者たちを描いた。元ジェダイや廃棄ドロイドなど、ワケアリのメンバーが集い、アウターリムを転々としながらライブ活動をしているバンド「スター・ウェイバー」。バンドリーダーでボーカルのギーザーは、ギャングの一族から裏切り者として追われ、凄腕賞金稼ぎのボバ・フェットに連れ去られる。ギーザーの公開処刑が近づくなか、バンドメンバーはタトゥイーンの犯罪王ジャバ・ザ・ハットに、「自分たちの命と引き換えに、最期のライブをさせてくれないか」と、取引を持ちかける。

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新鋭の木村監督は、「ロックバンド」という異色のテーマについて、「プロジェクトは従来の設定にとらわれず自由な発想の企画を募集するということだったので、思い切ってジェダイとシスの戦いとは全然違った、この銀河の片隅に生きる人を描きたいと思いました。その中でも『スター・ウォーズ』の世界ではカンティーナバンドのフィグリン・ダンとモーダル・ノーズなど魅力的な音楽家が登場するので、そういった音楽家にフューチャーすれば今までとは違った作品になるのではないかと思いました。そして音楽の中でも今までに無いロックというジャンルと、ロックにおける反骨精神がうまく物語に機能するのではないかと考えました」と紐解く。さらに、「この生きにくい銀河においても戦いではなく自分のやりたいことを貫きたいんだという人達がいてもいいし、それをテーマにすることがこの作品にとって正しいんじゃないかというふうになっていきました」と振り返った。

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日本語版でジェイの声を担当した吉野裕行は、子どもの頃から「スター・ウォーズ」ファンだったといい、「ファンというのは明瞭であり複雑です。時に理解者であり、支援者であり、同時に非常に残酷な評論家でもある。これもひとつの可能性として、作品を楽しんでくれたら嬉しいですね。怖いなぁ~(笑)、プレッシャーですよ?」と胸中を明かす。ボバ・フェット役の金田明夫は「1977年、映画館でリアルタイムで『スター・ウォーズ エピソード4 新たなる希望』を、心震わせながら見ていた青年・金田明夫。こんな素晴らしい映画に出演したい! 携わりたい! そんな思いで座席に座っていた青年金田に44年の時を遡り伝えたい! 夢は叶うよ、と」と、メッセージを託した。

「スター・ウォーズ ビジョンズ」は、「村の花嫁」「タトゥイーン・ラプソディ」のほか、トリガー制作の「THE TWINS」(今石洋之監督)と「The Elder」(大塚雅彦監督)、神風動画制作の「The Duel」(崎淳平総監督)、サイエンスSARU制作の「T0-B1」(アベル・ゴンゴラ監督)と「赤霧」(チェ・ウニョン監督)、ジェノスタジオ制作の「のらうさロップと緋桜お蝶」(五十嵐祐貴監督)、プロダクションI.G.制作の「九人目のジェダイ」(神山健治監督)で構成されている。Disney+で9月22日に世界配信される。

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