地下室に隔離された9人の翻訳家たち…「ダ・ヴィンチ・コード」シリーズ出版秘話に基づくミステリー、20年1月公開
2019年11月7日 08:00
[映画.com ニュース] 世界的ベストセラー「ダ・ヴィンチ・コード」で始まる人気シリーズの出版秘話に基づいたミステリー映画「ザ・トランスレーターズ(英題)」が、「9人の翻訳家 囚われたベストセラー」の邦題で2020年1月24日に公開されることがわかった。小説家ダン・ブラウンによるシリーズ4作目「インフェルノ」の世界同時発売に向け、情報漏えいを防ぐため、各国の翻訳家たちを秘密の地下室に隔離し翻訳を行ったという前代未聞のエピソードを題材に、様々な仕掛けがちりばめられた本格ミステリーが完成した。
トム・ハンクス主演で映画化されると大ヒットを記録し、社会現象ともなった「ダ・ヴィンチ・コード」などで知られる「ロバート・ラングドン」シリーズ。違法流出などを恐れた出版社がブラウンの同意のもと、翻訳家を隔離し翻訳作業に当たらせるという驚くべきミッションを遂行した。後に英デイリーメールにより、その出来事が報じられることとなった。「タイピスト!」で長編映画監督デビューを飾り、第39回セザール賞の新人監督賞にノミネートされたレジス・ロワンサル監督がメガホンをとり、フランスの人里離れた村にある洋館という密室を舞台に、大ベストセラー確実の原稿をめぐる予測不能な物語を紡ぐ。
全世界待望のミステリー小説「デダリュス」完結編の世界同時出版のため、洋館の地下に隠された要塞のような密室に、9カ国の翻訳家が集められた。外出はおろか電話やSNSなどの通信も禁止され、毎日20ページずつ渡される原稿をひたすら翻訳していく。しかしある夜、出版社社長の元に「冒頭10ページをネットに公開した。24時間以内に500万ユーロを支払わなければ、次の100ページも公開する。要求を拒めば、全ページを流出させる」という脅迫メールが届く。
富と名声にとりつかれた出版社社長を演じるのは、「神々と男たち」「マトリックス」シリーズで知られるランベール・ウィルソン。「007 慰めの報酬」「スターリンの葬送狂騒曲」のオルガ・キュリレンコ、「イミテーション・ゲーム エニグマと天才数学者の秘密」のアレックス・ロウザーが、一癖も二癖もある翻訳家を体現する。
「9人の翻訳家 囚われたベストセラー」は、20年1月24日から東京のヒューマントラストシネマ有楽町、渋谷シネクイント、新宿ピカデリーほか全国で順次公開。