ロカルノ映画祭金豹賞 シンガポールの新鋭監督が描く、埋め立て工事と移民の物語

2018年11月20日 13:00

ヨー・シュウホァ監督(右)と浦田秀穂氏
ヨー・シュウホァ監督(右)と浦田秀穂氏

[映画.com ニュース] 第19回東京フィルメックスコンペティション部門出品作「幻土(げんど)」が11月19日に上映され、シンガポールのヨー・シュウホァ監督と撮影を務めた浦田秀穂氏がティーチンを行った。

埋め立て工事現場で起きた中国人移民労働者の失踪事件を、フィルム・ノワール風の映像表現と社会派リアリズムを融合させて描く。今年の第71回ロカルノ映画祭で金豹賞を受賞した。

企画の経緯は、ヨー監督自身が生まれ育った母国シンガポールへの興味だそうで「シンガポールは外国から砂を輸入し、埋め立てで国土を拡大しており、50年前から25%も大きくなっている。そんなトピックを扱いたかった」という。埋め立て工事現場を取材し、「こういった重労働に従事する人の99%が移民、人口の1/4も移民なので、シンガポールを描くには欠かせないこと。彼らの物語は、シンガポールに生きる自分の物語だと思った」と語る。

現実的な社会問題と登場人物の夢の世界を融合させた作風について問われると「シンガポールという国自体が埋め立てを繰り返し変容し、作り直されていく。数年経つと国が変化していて、僕自身も足でしっかり立てない感じがする。その感覚を描きたかった。また、実際に話を聞いた移民労働者もシンガポールで働くことは『夢の中のようだ』と言っており、それぞれの意識が違っても、全てのキャラクターを夢で繋ぎたかった」と答えた。

シンガポールのラサール芸術大学の教授を務める村田氏は、ヨー監督と共にクランクイン前にバングラデシュの労働者が集まる住居などの撮影場所をリサーチ。「監督からは『今までに見たことのないシンガポールの夜を』というオーダーを受けました。日本人の僕はシンガポールではアウトサイダー。美術はイギリス人で、プロデューサーはスペイン人でアウトサイダーが揃った作品。カット割など全て現場で決めて撮影しました」と振り返った。

第19回東京フィルメックスは、11月25日まで東京・有楽町朝日ホールほかで開催。

(映画.com速報)

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