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「日中映画製作の新展開」について“お互いの文化や慣習を尊重することが大事”

2018年10月30日 16:00

モデレーターの劉文兵氏、チャン氏、 柳島氏(左から)

モデレーターの劉文兵氏、チャン氏、
柳島氏(左から)
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[映画.com ニュース] 第15回文化庁映画週間のシンポジウム「日中映画製作の新展開」が10月29日、東京・六本木アカデミーヒルズ49オーディトリアムで開催され、北野武監督作品などの撮影監督・柳島克己氏(東京藝術大学大学院名誉教授)、ジョン・ウー監督作品などのプロデューサー、テレンス・チャン氏がゲストとして登壇した。

文化庁映画週間のシンポジウムは、映画文化の最新動向を紹介するもの。今年は、5月に日中映画共同製作協定が発効され、それを機に期待される「日中映画製作の新展開」をテーマに掲げた。国境を越えて映画作りの最前線で活躍する柳島氏とチャン氏が、将来的な両国の協力の可能性などについて語った。

この10年間、中国映画界は著しい成長が見られ、それと共に観客が洗練化されていったというチャン氏。日本映画界に対しては、「12年くらい前から日本の作曲家や俳優たちと仕事をしてきたが、彼らは非常に優秀だ」としつつ、「文化の違い、仕事のやり方の違いはある。どの国であっても相手の文化や慣習を尊重すること。コミュニケーションの問題は起きるので、お互いを理解しようとすることが大事」とした。そして、「両方のマーケットで成功することを優先するのではなく、交流を促進し、文化を理解するための共同製作が大切ではないか」と語った。最新作は、役所広司主演の日中合作映画「ウィングス・オーバー・エベレスト」(原題)で、来年日中で公開を予定している。

柳島氏は昨秋と今夏に中国映画の撮影監督を務めた。「2作品とも撮影が延期されたと思ったら直前になって呼び出されて、一人で中国に行くことになった。クランクインからアップまで休みがなく、一日13時間くらい働くことも普通」で、ビザや契約、ギャラの支払の問題など、日本との違いを思い知ったという。だが、優秀な通訳スタッフや、日本で教えていた中国人留学生たちのサポート、さらに現地スタッフたちと連日のように酒を飲み交わしながら交流したことで、ストレスなく撮影を乗り切れたと振り返った。「最初から大きな作品ではなく、お互いの文化や流儀、共同製作の経験値を上げていく方がいいのではないか。立ち上げの時がスムーズに行けば、撮影現場でのズレはそんなにないと思った」。

中国には検閲や海賊版の問題があるが、「日中の共同製作に限らず、検閲はすべての作品で直面するもの。はっきり決まった基準があるわけではなく、中央政府は中国の前向きなイメージが内容に含まれていれば譲歩してくれる」とチャン氏。まずは、「お互いの文化の違いを乗り越えて、心に触れる、家族の物語などが受けるのではないか」とした。海賊版DVDは以前より減ってきていると説明した。

日中映画共同製作協定が発効されたことで、チャン氏は「これまで以上に共同製作の機会が増えると思うので、新たに挑戦していきたい」と意欲をみせ、柳島氏は「お互いのスタイルをどう取り込めるか。今までの作り方とは違う、これまでにない流れに期待したい」と語った。シンポジウムには、共同製作に注目する多くの映画関係者が詰め掛けた。

(映画.com速報)

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