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司馬遼太郎の名著「峠」映画化! 役所広司、松たか子、仲代達矢ら豪華キャスト結集

2018年9月4日 05:00

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小泉堯史監督がメガホンをとる
小泉堯史監督がメガホンをとる

[映画.com ニュース] 故司馬遼太郎氏の名作小説「峠」が、「峠 最後のサムライ」のタイトルで映画化することが決定。メガホンをとる小泉堯史監督のもとに、主演の役所広司をはじめ、松たか子田中泯香川京子佐々木蔵之介仲代達矢ら豪華キャストが結集し、これまで1度も映画&ドラマ化されたことがない大ベストセラーの初映像化に挑む。

1966~68年に毎日新聞で連載された「峠」は、幕末の風雲児と呼ばれた越後長岡藩家老・河井継之助を題材にした作品。それまでほとんど名前の知られていなかった河井の名を一躍世間に広め、累計発行部数は284万部を突破した。物語の舞台は、徳川慶喜による大政奉還も奏上され、260年余りに及んだ江戸時代が終焉を迎えた幕末。幕末の動乱期を生き、最後には武士として、新政府軍に対抗する道を選んだ河井の生涯を通じて“「サムライ」=日本人の生き方”“リーダーとしてのあるべき姿”を問いかける。

雨あがる」「阿弥陀堂だより」「博士の愛した数式」といった上質な日本映画を世に送り出してきた小泉監督は、本作で初めて本格的な合戦アクションに挑戦する一方、フィルム撮影という自らのスタイルは貫き通す。「司馬遼太郎さんは『峠』のあと書きに記している。『幕末期に完成した武士という人間像は、その結晶のみごとさにおいて人間の芸術品とまでいえるように思う』。私もこの映画において侍とはなにか、捉えてみたい。自然に、爽やかに、そして美しく」と意気込みを明かしている。

小泉監督とは「蜩ノ記」以来2度目のタッグとなった役所は、実力があるがゆえに一介の武士から越後長岡藩の筆頭家老に抜てきされる“知られざる偉人”河井継之助役に挑戦。「世界中で知られている『サムライ』という美的人間の代表でもある河井継之助を背筋を伸ばし、気持ちを引きしめて撮影に臨みたいと思います」と胸中を吐露している。最後の最後まで夫を支える継之助の妻・おすが役の松は、「継之助さんの夢の邪魔をせぬよう、役所さんの足を引っ張らぬよう、先輩方から学べることに感謝しながらつとめさせていただきます」とコメントを寄せている。

田中と香川が継之助の両親である河井代右衛門、お貞、佐々木が継之助の盟友・小山良運、仲代が長岡藩先代藩主・牧野忠恭(雪堂)として登場する。そのほか、坂東龍汰が良運の息子・小山正太郎、永山絢斗が継之助の従者・松蔵、芳根京子が旅籠屋の娘・むつを演じ、榎木孝明渡辺大が、長岡藩士の川島億次郎&花輪求馬として出演。大名・松平定敬役の矢島健一、百姓の老人役の山本學、月泉和尚役の井川比佐志、徳川慶喜役の東出昌大、土佐藩士・岩村精一郎役の吉岡秀隆といった、そうそうたるメンバーが顔をそろえている。

峠 最後のサムライ」は、9月中旬から約3カ月間、継之助の故郷・長岡市をはじめ、新潟を中心に茨城や京都での撮影を予定。最も壮烈な「北越戦争」を描くため、約5000人規模のエキストラを募集する。2020年に全国公開。


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