特撮映画の巨匠レイ・ハリーハウゼンさん死去
2013年5月8日 19:30

[映画.com ニュース] 1950年代から80年代にかけて活躍した特撮監督レイ・ハリーハウゼンさんが5月7日(現地時間)、英ロンドンで老衰のため死去した。92歳だった。
ハリーハウゼンさんは、「キング・コング(1933)」に憧れて特撮の道に進み、大学卒業後にジョージ・パルのもとで“パペトゥーン”と呼ばれるストップモーションアニメの製作に携わる。49年の「類人ジョー・ヤング」を皮切りに、「シンドバッド」シリーズや「アルゴ探検隊の大冒険」などで生き生きとしたクリーチャーたちを生み出し、“特撮の神様”“20世紀最高の映像の魔術師”と称された。81年のファンタジー大作「タイタンの戦い」を最後に、特撮監督を引退。映画界に影響力をもたらした技術的貢献を認められ、92年のアカデミー賞でゴードン・E・ソーヤー賞を受賞した。
スティーブン・スピルバーグ、ジョージ・ルーカス、ティム・バートン、ピーター・ジャクソンら多数の映画人に影響を与えており、訃報を受けてハリウッドのクリエイターたちも哀悼の意を示している。「ファインディング・ニモ」のアンドリュー・スタントン監督は、「レイ・ハリーハウゼンさんは、アニメーションやSFX、ファンタジーの世界に携わる人々の恩師。真の伝説です」とコメント。ヘンリー・セリック監督(「コララインとボタンの魔女 3D」)は「私たちは、あなたが命を吹き込んだモンスターや作り出したファンタジーの世界に魅了されました。現在、CGアーティストの軍団が同じように観客を感動させようとしていますが、あなたの作品に込められた人間味や魂にはどうしてもかないません」と大御所の死を偲んだ。
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