「L.A. ギャング ストーリー」ショーン・ペン演じるギャングのホンモノ映像公開
2013年4月1日 08:00
[映画.com ニュース] 米ロサンゼルスを支配した実在のギャングと警察官たちの戦いを描く「L.A. ギャング ストーリー」(ルーベン・フライシャー監督)で、オスカー俳優のショーン・ペンが演じた大物ギャング、ミッキー・コーエンの実映像が公開された。
コーエンは、1940~50年代のロサンゼルスを支配した実在のギャング。貧しい家庭で生まれ育ち、富と名声を夢見てボクサーを志したものの挫折。同じユダヤ系のギャング、ベンジャミン・シーゲルとの出会いから、裏社会の道に足を踏み入れていく。シーゲルとコーエンは、小勢力が乱立していた30年代のロサンゼルス裏社会を短期間で制圧し、支配していった。また、コーエンは派手好きで知られ、広報係を抱えてマスコミの前にたびたび登場したが、男性服飾品店を所有し、同じスーツを二度着ることはなかったと言われている。高級住宅街のハリウッドヒルズに居を構え、有名人との交流も多く、当時のロサンゼルスで知らない者はいなかったという大物だ。
公開された映像には、そうしたコーエンのエピソードを裏付ける貴重な映像として、マスコミに応対する様子や仲間を引き連れて歩く姿が収められている。その後に映画本編の映像も流れ、ペンが演じるコーエンの姿も確認できる。
ちなみにペン自身もコーエンと同じユダヤ系の血筋だが、コーエンに扮するにあたり、あえて本物に似せるのではなく、独自の方法で演じたと発言。ペンは、「実際のミッキー・コーエンはアル・カポネにとてもよく似ていて、カポネ役なら、ロバート・デ・ニーロが『アンタッチャブル』で映画史に残るほどの演技をした」と、映画史に残るデ・ニーロのアル・カポネの名を挙げ、「ミッキー・コーエンが何者かを知らない観客にとっては、僕が外見や態度でコーエンのマネをしたら、(デ・ニーロのアル・カポネを連想させて)余計な荷物になってしまう。僕は題材に素直に近づき、コーエンの経歴に関するほんの少しの資料だけからキャラクターを膨らませていけば面白いと思ったんだ」と役作りについて語っている。
「L.A. ギャング ストーリー」は5月3日から全国公開。