ウォシャウスキー姉弟監督が10年ぶり来日、3時間新作を「集大成」とアピール

2013年1月24日 13:06


10年ぶりの来日を果たしたラナ&アンディ・ウォシャウスキーと トム・ティクバ監督(左)
10年ぶりの来日を果たしたラナ&アンディ・ウォシャウスキーと トム・ティクバ監督(左)

[映画.com ニュース]英ベストセラー小説を映画化した超大作「クラウド アトラス」の公開を前に1月24日、メガホンをとった姉弟監督のラナ&アンディ・ウォシャウスキー(「マトリックス」シリーズ)と、ドイツの俊英トム・ティクバ監督(「ラン・ローラ・ラン」)が、都内で来日会見を行った。

ウォシャウスキー姉弟の来日は「マトリックス レボリューションズ」(2003)のPR以来、実に10年ぶり3度目。また、ティクバ監督は「パフューム ある人殺しの物語」(2006)が日本公開された際に来日キャンペーンを行っており、日本の地を踏むのは今回が2度目。今回、3人が共同監督を務める形で上映時間172分の大作を完成させ、「私が嫌うのは、伝統的な慣例です。『マトリックス』同様、今回も積極的に新たなアプローチと語り口に取り組んだ」(ラナ)、「自分にとっては集大成」(アンディ)、「テーマは人間と魂の“つながり”。ダウンロードなどせず(笑)、ぜひ劇場でこの作品を共有しながら、観客同士のつながりを感じ取ってほしい」(ティクバ)とアピールした。

映画は19世紀の南太平洋、1973年のロサンゼルス、2144年のネオ・ソウル、“世界崩壊”後の2321年ハワイなど、時空を超えた6つの世界で繰り広げられる人間ドラマが相互リンクしながら、愛と運命にまつわる一大叙事詩を織りなすという野心作。デビッド・ミッシェルによる原作は長らく映像化不可能といわれてきたが、ラナは「だからこそ撮りたいと思った。巨大な哲学的キャンバスに、自分たちの信念をぶつけた」と振り返る。「ぜひ先入観を捨てて、心を白紙にして楽しんでもらえれば」(アンディ)、「映画そのものが、私にとっては祝祭のよう」(ティクバ)と男性陣も誇らしげだ。

主演のトム・ハンクスをはじめ、ハル・ベリーヒュー・グラントヒューゴ・ウィービングスーザン・サランドンペ・ドゥナら豪華キャストが顔をそろえ、各人が少なくとも3つ以上のキャラクターを演じ分ける。「人間は生きる上で、いろんな顔をもっている。キャスト陣も主役脇役を問わず、演じる人物のアイデンティティーを追及することを楽しんでいた」(ラナ)、「トムは6人の人物を演じたけど、どれもふだんはやらない役ばかり。とても興奮していたよ」(アンディ)、「皆、勇気ある参加をしてくれた。特にトムは、製作資金のめどが立たない僕らを『そんなこと気にせず、まず話をしよう』と勇気づけてくれた」(ティクバ)と奇跡的な演技のアンサンブルに酔いしれていた。

クラウド アトラス」は3月15日から全国で公開。

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