「アフロ田中」メガホンとった松居大悟監督は、天然パーマ
2011年12月3日 19:06
[映画.com ニュース] 俳優の松田翔太が主演する「アフロ田中」の特別試写会が12月3日、都内で行われ、原作者ののりつけ雅春とメガホンをとった松居大悟監督がトークショーに出席した。天然パーマの松居監督は「原作は自分にとってバイブル。学生時代から『おまえ、アフロ田中だな』と言われていたし、一緒に成長した感覚なので、まさか自分が映画化できるなんて信じられなかった」と感激しきり。のりつけは「これまで散々映画化の話が流れてきたので、今回も信じていなかった。とても面白い作品に仕上がった」と映画版に太鼓判を押した。
原作は2002年から「ビッグコミックスピリッツ」(小学館刊)で連載されており、コミックの累計発行部数は約360万部。高校をノリで中退し、上京後はトンネル堀りの肉体労働で汗を流す24歳の田中(松田)が、安アパートの隣室に越してきたパーフェクト美女・亜矢(佐々木希)とサエない恋の駆け引きを繰り広げる。
松居監督は「すごくイケメンなので、最初は世界観にマッチするか不安もあったが、特注のアフロをかぶった瞬間『これはイケる』と確信した」と松田の起用に大満足。同い年で原作の愛読者という共通点から、すっかり意気投合したという。ヒロイン役の佐々木については「美人な方なので、こちらが緊張してしまったが『演技の勉強をしたいので、何でも言ってください』と言ってくれて、どんどん好きになった」とメロメロだった。
本作が商業映画デビュー作。映画化に際して、大切にしたのは「コメディにしないこと」だといい、「田中本人は一生懸命に生きているだけ。世間とちょっとズレていて、そこが他人からは面白く見える。もともと成長物語が嫌いなので、田中も成長どころか、むしろ退化するくらいに描きたかった」。作品のキャッチコピーは「アフロの中は、妄想だらけ」で、「僕の妄想ですか? もう下ネタばかりで、ここでは話せない」(松居監督)、「田中の妄想には、確実に自己が投影されている」(のりつけ)と語った。
「アフロ田中」は2012年2月18日から全国で公開。