「セックス・アンド・ザ・シティ」監督が“女性の年齢”というタブーを破った

2008年8月22日 12:00


歳を重ねるのは罪ではないはず
歳を重ねるのは罪ではないはず

[映画.com ニュース] ニューヨークに住む30代シングル女性4人の本音を描き、絶大な人気を博したTVシリーズ(98~04)の映画化「セックス・アンド・ザ・シティ」が、いよいよ今週末(8月23日)、日本公開される。TV版に引き続き、製作・脚本・監督を務めたマイケル・パトリック・キングが来日し、インタビューに応じた。

5月30日に全米公開された本作は、超大作「インディ・ジョーンズ/クリスタル・スカルの王国」を抜くオープニング興行成績を記録。全米の、特にニューヨークの映画館にはドレスアップした女性たちが駆けつけ、TVシリーズ終了から4年経った主人公たちとの再会に熱狂した。「素晴らしいことだよ。信じられないほど多くの女性たちがこの時を待っていてくれたんだ。『インディ』の大半は男性ファンだけど、今回は女性パワーが男たちを圧倒したね。ジョーンズ博士の“鞭”より“セックス”だよ(笑)」

映画は、コラムニストとして成功したキャリー(サラ・ジェシカ・パーカー)と紆余曲折あった長年の恋人ビッグ(クリス・ノース)との結婚、そしてサマンサ(キム・キャトラル)、ミランダ(シンシア・ニクソン)、シャーロット(クリスティン・ デイビス)らそれぞれが幸せを模索する姿が描かれる。

主人公4人は40代あるいは50代になり、老眼鏡をかけたり、ボトックス治療(シワ取り)やムダ毛処理について語り合ったりと、ミドルエイジならではの、思わず吹き出してしまうような印象的なシーンも用意されている。「この脚本を書く上で、最悪の間違いは主人公たちの年齢をTV版のまま止めてしまうことだと思ったんだ。映画を待っていてくれた観客たちはあれから4年、歳を取っているのに、主人公たちが若いままでは共感を得られるはずがないからね。アメリカでの公開時にレポーターたちから『驚いた!』と指摘されたのは、今回の映画で年齢についてオープンに語っていたことなんだよ。今、ハリウッドでは映画の中で女優たちが自分の歳を語ることはほとんどない。昔は“セックス”だったけど、今では“年齢”が新しいタブーになっていて、僕たちはそこに挑戦したんだ。そういったリアルさを追求したとはいえ、もちろんガールズたちの華やかさ、ニューヨークのカラフルさも健在だよ」

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