伊勢谷&木村、「ブラインドネス」で国際派俳優の仲間入り!

2008年8月15日 12:00

監督を挟み、微妙な距離感を作った2人
監督を挟み、微妙な距離感を作った2人

[映画.com ニュース] 「シティ・オブ・ゴッド」「ナイロビの蜂」のフェルナンド・メイレレス監督が、ノーベル賞作家ジョゼ・サラマーゴの小説「白の闇」を映画化した「ブラインドネス」。8月14日、東京・有楽町の丸の内ピカデリーにて完成披露試写会が開催され、来日したメイレレス監督と劇中で日本人夫婦役を演じた伊勢谷友介木村佳乃が舞台挨拶を行った。

08年度カンヌ国際映画祭のオープニング作品にも選出された同作は、1人の日本人男性(伊勢谷)が突然失明したところから始まる。目の前が真っ白になって視力を失う謎の伝染病は男の妻(木村)にも感染、瞬く間に広まり、政府は感染者を収容所に強制隔離する。閉ざされた場所に詰め込まれた目の見えない患者たちは、不安と恐怖から次第に秩序を失い始め、やがて、配給される食事をめぐって命を奪い合う事態にまで発展。そんな混乱の中で、唯一“見える”女性(ジュリアン・ムーア)が立ち上がる。

国際派俳優が一堂に会した同作に、2人は英語力が決め手となって抜擢されたという。伊勢谷は「憧れの監督の下で仕事ができて光栄。夫婦の日本語の会話シーンを書かせてもらったのは、余りある幸せだった」と誇らしげに語り、豪華キャスト陣との共演についても「僕より年下のガエル(・ガルシア・ベルナル)の才能をひしひしと感じた」とコメント。続いて木村も、「優しくて強いジュリアン・ムーアにとても感銘を受けた。彼女とは『どこのお店が美味しい』など撮影以外でもガールズトークを楽しんだ」と撮影秘話を明かした。

メイレレス監督からは、「これがもしアメリカ映画だったら、伝染病をどうやって治療し、世界を救うのかという話になっていたかも知れない。目が見えないのはメタファーで、人類がいかに自分や他人のことが見えていないかを描いている。本当に見えるようになるために、我々がいかに苦しまなくてはいけないかがこの映画で描かれる旅なんだ」とメッセージが送られた。

ブラインドネス」は11月より全国ロードショー。

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