フェリーニやトリュフォーを意識。話題の海洋映画の監督が会見
2005年3月29日 12:00
「天才マックスの世界」(98)、「ザ・ロイヤル・テネンバウムズ」(01)などで知られるウェス・アンダーソン監督が新作「ライフ・アクアティック」のPRのため来日。3月24日、東京・新宿のパークハイアット東京で記者会見を行なった。
「ライフ・アクアティック」はビル・マーレイ扮する海洋学者スティーブ・ズィスーを中心とした記録映画の撮影クルーが幻の鮫を求めて航海する冒険を軸に、突如現れたオーウェン・ウィルソン扮する息子やケイト・ブランシェット扮する記者などとの関係を描くストーリー。
個性的なキャスティングで有名なウェス・アンダーソン作品だが、本作については「『ザ・ロイヤル・テネンバウムズ』で最初からジーン・ハックマンを想定して書いたように、今回もビル・マーレイを想定して脚本を書きました。彼のキャラクターは「沈黙の世界」で知られる海洋学者で映画作家のジャック・イブ・クストーにインスピレーションを得て、創作しました」とコメント。そして、この映画は結局のところ映画製作についての物語で「自分なりの『8 1/2』(フェリーニ)や『アメリカの夜』(トリュフォー)を作ってみたかったんだ」と本音を明かした。
現在は動物を描くアニメーションとインドを舞台にした3人兄弟の修道僧の物語を準備しているという。「ライフ・アクアティック」は5月公開。